「クランベリー」さんのページ

総レビュー数: 37レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年09月12日

途中までは何だかなーとか思いながら読んでいました。はい。
いちいちみんな大袈裟だしポエム満載だし過剰演出だし。

でも、かをちゃんの素敵で悲しい嘘で胸が一杯になりました。
最後まで読んで良かった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-05-14 23:28:33] [修正:2016-05-14 23:28:33] [このレビューのURL]

宇宙人との未知との遭遇……なんかはどうでも良く、アラサーの女性たちがとにかくろくでもないガールズトークを繰り広げるお話。

女性だけで集まって繰り広げられる下ネタ満載のガールズトークのゲスさと言ったらそれはもう凄いものがあります。それをそのまま漫画にしちゃった感じ。
もう宇宙人いなくてもいいんじゃない?ってぐらいに女性たちが喋り続けて、その毒舌っぷりや本音のぶっちゃけっぷり、中身の無さが絶妙なセンスでとにかく面白い。

私にも心当たりはあるんだけど、自分の興味のあること以外は無関心って人は割と多くて、この漫画の女性たちもそう。
宇宙人の外見が虫みたいだったら大騒ぎだったんだろうけどAmazonで2980円で売ってそうなぐらいにちっちゃくてカワイイから問題なくて、宇宙人が自分たちには無害だってわかった瞬間、途端に興味を失くして話題は彼氏との別れ話に移っちゃう。
宇宙人は2人いるのに名前とかも興味ないから未だに呼び方も「宇宙人」だし。

そんな女性と男性の不思議な生態を、宇宙人の視点から客観的に映し出した作品。
例えば合コンの場で宇宙人が本音しか喋れなくなる光線を発射して、男性の「…いいか女共、今日やらせる奴だけここに残れ」というセリフとともに男女の本音が飛び交う大荒れの合コンになったり。
「宇宙人より男女の方が解り合えなさそう」とか言ったりしてるけど、そんな深い話ではなくて、くだらなさすぎて読み応え抜群です。売れれば続刊が出るみたい。続きが読みたい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-09-28 02:04:41] [修正:2014-09-28 02:08:45] [このレビューのURL]

竜を追い求めてきた作者が、竜ネタをスパッと切り捨てて送り出した珠玉のショートショート。
なんと全33篇とな。

メッセージ性の強かった作者の前2作品とは違い、皮肉や毒は詰まっているけど基本的に無害で、良く言えばサクサク読みやすい、悪く言えば軽くて後に残らない印象。
でも全体の透明感と読後の爽快感が秀逸で、とにかくバランスのとれた良作短編集。
星新一が好きだった人ならものすごくノスタルジーを感じてしまうかも。
それぞれのお話で絵柄が全く違うもんだから、知らずに読むとアンソロジー集にしか見えなくて。そういうところでも読者を楽しませてくれているのかな。
私が特に好きなのは一人裁判の話とグルメvs食生活に乏しい人の話。あと記号を食べる話も。

「ひきだしにテラリウム」というタイトルは収録されているうちの1篇から取られたもの。
このタイトルがすごく素敵だと思う。
ご存知の方も多いかもしれないけどテラリウムっていうのは要するにミニチュア箱庭のこと。言葉から世界の広がりとか連想できそうな気がしません? それがひきだしに詰まっているんですよ。
だから「ひきだしにテラリウム」っていうフレーズは「ポケットの中に夢がいっぱい」とかと同義の響きがして、とても好き。
この本のカバーイラストも、そんなひきだしから楽しいことがたくさん溢れ出てきたみたいで、夢があって良いですよね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-08-08 00:29:22] [修正:2013-08-08 00:29:22] [このレビューのURL]

中村明日美子の耽美な傑作。

もう深くて暗くて重くて、書きたいことはいくらでもあるんだけど、それをどこまでも書いていくとこのサイトの字数制限(あるのかな?)に引っ掛かってしまうかもしれないのでやめときます。
以下、軽くネタバレありますのでご注意ください。

とにかくこの作品は耽美的。
皆さんのレビューにも必ずこの言葉が出てくるし、中村明日美子さん自身が「耽美」と、それと最も相性の良い言葉の一つである「退廃」とを念頭に置いてこの作品を描いたであろうことは想像に難くない。
中村明日美子さんは体調不良で一時期断筆していたことがあって、その時の心情も作品に取り込まれているのかな、とも思ったけど、この作品の1巻は休む前に出ているので考え過ぎかもしれない。

「耽美」以外では、藤乃朱の醸し出す「艶美」=黒と、コヨミちゃんの純真無垢な「健康美」=白との対比が印象的で面白かった。
作者は女の持ち得る美を二つに分けて、それぞれに惹かれていく男の様を描きたかったのかも。
でも正直その部分に関しては作者は描き足りなかったんじゃないかなとも思う。
不満を感じるほどでもないけど、この作者ならオセロのように黒白を引っくり返すぐらいのことは平気でやると思っていたので、最後までコヨミちゃんが純真無垢の白のままだったのは意外だったし拍子抜けした。
辻さんの役回りが中途半端だったのかな。もっとコヨミちゃんに溺れてくれれば。

溝呂木先生のキャラはとても良かった。その堕ちっぷりも含めて。平成の時代に明治の文豪のようなキャラを持ってきて、しかもそれが見事に成立しているところに作者の世界観の奥の深さを感じる。
この作品はサイコサスペンスという一応の骨格はあるんだけれども、結局は作者の思い描く美意識を享受し、共有し、美に耽る作品なのかもしれないな。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-06-30 21:09:29] [修正:2012-06-30 21:16:22] [このレビューのURL]

おもろい。

製本屋、銀細工職人、画家、小説家、蝋燭屋、花屋、布小物屋、万華鏡屋、美容師、靴屋、などなど、京都のとある路地の長屋に集まる若手の作家や職人を題材にした恋物語。
オムニバスなんだけど各登場人物がそれぞれの話でつながってるという今はやりの形式。

何かもうあったかーい。
どのお話も派手ではないんだけどよく出来ていて、読んだ後に気持ちがほっこりする。
登場人物がみんな京言葉(たまに大阪弁とか東京弁の人もいるけど)ってのもどこか奥ゆかしくて風情があってすごくいいかもしれない。でもそれはうちの実家が京都だから私が個人的にそう感じるだけかもしれへんけど。

肩肘張らないで自然体で読めてすごくあったかくなれる作品。こんな長屋いいな。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-12-10 20:32:28] [修正:2011-12-10 20:32:28] [このレビューのURL]

サエコさんっていう到底ヒロインとは思えないような性格の女性に盲目的に恋をするショコラティエの兄ちゃんが主人公で、心情的にちっとも応援してあげる気にならないんだけど、でもそれでも面白い。

普通の少女漫画みたいに本音と本音のぶつかり合いっていうのじゃなくて、駆け引きとかズルさとかそういうのを前面に押し出して話が進むから、見ていて続きが気になってしょうがない。

キャラもみんなクセがあるんだけど、そんな中で唯一まともな薫子さんにはぜひ幸せになってほしいな。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-02 20:32:29] [修正:2011-04-02 20:32:29] [このレビューのURL]

もう泣くわ泣くわ。

明らかに泣かせようとする魂胆が見え見えなんだけど、実際にそれで泣けてしまうからすごい。
私もまだこんな良い涙流せるんだ、って嬉しくなったw

空気がすごく素敵だな。
全4+1巻と短いけど、これだけ泣いてほっこりできるだけでも、この漫画には価値があると思った。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-09-24 19:56:12] [修正:2010-09-24 19:56:12] [このレビューのURL]

懐かしいなあ。
私は中学から女子高だったので、この漫画をまさにあるあるネタとして読んでました。
うちの学校はそんなに校則が厳しくなかったので、クラスのロッカーの中に漫画が山積みになっていて(授業中に読まなければOK)、この漫画もあったなあ。

オジサン向けの雑誌の漫画なのに、女の子が読んでも面白いのはすごい。(うちらがオッサンくさいだけ・・・?)
友達なんか引っくり返ってこの漫画のキャラみたいにパンツ丸出しにしながらゲラゲラ笑い転げてたなあ。

久しぶりに続きを読んでみたいけど、もう出ないかな?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-09-12 17:07:39] [修正:2010-09-12 17:07:39] [このレビューのURL]