「punpee」さんのページ

総レビュー数: 104レビュー(全て表示) 最終投稿: 2016年02月06日

4点 CLAYMORE

最初の10巻くらいは良作だったのですが、強さのインフレやキャラの増加等、個人的にはどんどん尻すぼみしていった作品です。
世間的な評価もそれに近くなっていたのか、色んな本屋を巡っても、後半巻の入手難易度はそこそこ高かったです。
忍空やマキバオーの後半巻クラスでしたね。笑

10巻までで一通りのパターンをやってしまったので、
その後はどんでん返しの展開も予定調和感があり、キャラクターもステレオタイプに感じられました。

後半は私も読む集中力が完全に切れ、敵も味方も展開もよく分からないまま読んでました。


そもそも一部グロで戦闘シーンの多い西洋ファンタジーを描くには、この作者の絵は儚げで美し過ぎるんですよね。

個人的にですが、次回作は再びエンジェル伝説の様な学園ものか、「みなみけ」的な姉妹の日常漫画を期待します。笑

ナイスレビュー: 1

[投稿:2016-12-05 21:41:19] [修正:2016-12-05 21:41:19] [このレビューのURL]

「修斗」という狭い題材を扱った作品。
メディア的に、今ではすっかり退廃してしまった総合格闘技ですが、その打・投・極の魅力を丁寧に、そして地味に(笑)表現している良心的な作品です。

タイトル通り、主人公はどれかが突出しているという訳ではなく、バランスの良いオールラウンダータイプ。
基本的には色々地味ですが、打・投・極の「際」を制す事でペースを作っていくというスタイルは、漫画でも実際の観戦でも見応えがあります。

作中のキャラクターの経済事情や抱える悩み等、最初から最後まで現実的な作品でした。
大きな盛り上がりや感動という部分は無かったのですが、読み終わった時に良作だったと振り返れます。

余談ですが、この作者の下ネタは気持ち悪くてガチで引くときがありますね。

修斗に想いを馳せられた方は一読の価値はあると思います。
私はヨアキム・ハンセンとジェンス・パルヴァーが好きでした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-12-05 21:37:57] [修正:2016-12-05 21:37:57] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

言わずと知れた、西洋ダークファンタジーの傑作。
私が読んできた漫画の中では最も壮大なスケールであり、
最も「このペースでどうやって完結するんだ」感のある作品。笑

何よりも「壮大さ」を表現している圧倒的な画力に感動を覚えます。
画力や表現力で心底感動した漫画家は鳥山明と松本大洋、そして三浦健太郎だけなんです。(偉そうですいませんが。。。)

もちろんダークファンタジーの世界観もしっかりしており、
FFの召喚獣や、西洋神話に出てくる怪物達に想いやロマンを馳せた私にとっては非常に魅力的な作品です。笑

画力の話に戻しますが、
戦闘シーンの迫力はもちろん、怪物の神秘さやグロさがひしひしと伝わってきます。


また、そういった大枠だけでなく、ストーリーやキャラクター作りも非常に丁寧だと感じられます。
主人公ガッツの壮絶過ぎる生き様はカッコ良過ぎます。
また、漫画史上、壮絶な裏切りをしたライバルのグリフィスに対しても若干の感情移入をしてしまいます。
本当に個人的にですが、「NARUTO」のサスケ、「うしおととら」の流等、イマイチ腑に落ちない「味方の裏切り」が多い中、グリフィスはその背景や動機、目標が明確になっており、納得する部分もあります。

絶賛しちゃいましたが、
惜しむべきは、一つ一つの戦闘を丁寧にやり過ぎており、少し中弛み感は感じます。
雑魚モンスターは、もうぶっ倒してる体でいいんです。
スーファミ「MOTHER2」の様に、いちいち戦闘画面に移らずに、エンカウントした瞬間に画面フラッシュで倒した事にしといたらいいと思います。。。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-12-05 21:35:26] [修正:2016-12-05 21:35:26] [このレビューのURL]

ダメ人間やタチの悪いDQNがいっぱい出てくるという点に、エンターテイメント性を感じます。
バトル漫画における「次はどんな新しい敵が出てくるんだろう」という感覚で、
「次はどんなダメ人間orDQNが出てくるんだろう」というワクワク感があります。

読み手の日常がこういう世界から遠ければ遠いほど、
家のベランダから遠くの花火を見る感覚で楽しめるのではないかと思います。

たまにまったく無関係の一般カップル等がDQNにレイプされたり、電車内で遊び半分で唾を垂らされたり、
理不尽なシーンがあると不快にはなります。。。


なので基本的には上記以上でも以下でもない、暇潰しには良い作品だと思います。
しかし、コナンと一緒で、全体のストーリーに影響がある展開になると、緊張感が走ります。
特に主役のウシジマは結構ブレが無く、3部の空条承太郎に近いクールさと情熱、無敵チートを備えているキャラなので、
ピンチのシーンは見応えがあります。

また個人的に、この作品に出てくるC級グルメは、試したくなります。笑
あと、単行本のカバー絵が毎回似ているので、重複の購入には注意して下さい。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2016-12-05 21:32:30] [修正:2016-12-05 21:32:30] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

絵も丁寧で、コマ割りや、特に構図がいいなっていうシーンは多くあります。
一枚絵にセンスを感じます。

試合シーンも、目まぐるしく変わる展開や魅せる演出も多く、最近のジャンプの中では良作だと思います。


ただ、おっさんの私からすると、以下の2点にそこそこ強い違和感を覚えます。
・キャラクターに個性がありすぎる。髪型ややけに高いテンション等。
・ポエトリー表現が多く、魅せ場の演出力と反比例して冷めてしまう。

「あひるの空」も、その寒さで途中放棄してしまったのですが、ポエトリーなJ-POPの歌詞みたいなのがきついです。
まぁこれは、私がアラサーというのが大きな理由でしょうが。。。笑


アイシールド21と同様、絶対王者的なチームを物語の中盤で倒してしまった事で、再び後半にピークを持って来れるのか心配な部分はありますが、男子バレー漫画では一番面白いと思います。

これは減点対象にはしてないのですが、
スポーツもの少年漫画で多い、後から後から謹慎を食らっていた部員や、一時ドロップアウトしていた部員が加わってくる既視感バリバリパターンはどうにかならないでしょうか。。。笑

ナイスレビュー: 1

[投稿:2016-12-05 21:30:09] [修正:2016-12-05 21:30:09] [このレビューのURL]

中身が薄く、現実性が一番中途半端な料理漫画というジャンルをあまり肯定的に見てなかったのですが、この作品は普通に面白いんですよね。

料理の描写や、食べ手のリアクションの奇抜さとか、そんなものには何の関心も無いのですが、
単純に画力とキャラクターだけでそこそこ読み応えがあるという評価し辛い作品です。

特に画力は素晴らしいです。
大ゴマや構図の魅せ方が秀逸。

キャラクターに関しては、めちゃくちゃ魅力的って訳ではないですが、きちんと立っており、精神的な成長描写もあります。
「十傑」という強敵の集団に立ち向かうシチュエーションも好きなんです。
ハンターの「幻影旅団」や、ナンバー吾の「月組」の様に、色々な化学反応が生まれやすいシチュエーションなので。

あと、あまりデリカシーが無いKYでも決める所は決める、という主人公像が、
個人的に好きな少年漫画の主人公像なので、好感が持てます。

ただ、この読み味の作品が30巻オーバーとかなっちゃうと、流石に辛いです。笑

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-12-05 21:24:32] [修正:2016-12-05 21:24:32] [このレビューのURL]

6点 ねじ式

ちくま文庫のつげ義春コレクションの「ねじ式/夜が掴む」のレビューになります。


ねじ式に限らず、どの作品もなんか分からないけど面白い。
ストーリーとしては破綻していたり、思い付きの様な展開も多く、評価が難しい。
故になかなか人には薦めにくいし、好きだけどその面白さは説明できない難しい作品。


つげ義春はもちろんシュールだけでなく、中盤以降の、平凡な夫婦の生活を綴った連作「夏の思いで」、「懐かしいひと」、「事件」、「退屈な部屋」、「日の戯れ」なんかは、読後感も妙に爽やかでほのぼのしている。

現代では、奇をてらったシュール、不条理な作品はいくらでも溢れてるが、
この時代にそういう作品を世に出せた事は凄いと思う。

余談ですが、
現代ではpanpanyaがつげ義春に近い理不尽でシュールな作風として知られていますが、この方の作品はムカつくだけでした。笑

また、1冊を通じて侘しさや寂しさ、小さな幸せ等といった叙情性を感じさせてくれる辺り、表現力が非常に高い作家だと敬意を払いたい。


「必殺するめ固め」で妙にムラムラするのは私だけでしょうか。笑

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-12-05 21:23:08] [修正:2016-12-05 21:23:08] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

TWIMやRIN、キーチ等、あれだけクセのある作品を量産してきた作者の「初期衝動」が溢れた一作。

先に述べた作品群よりもクセは成熟されておらず、読みやすいです。
前半は社会人漫画です。
泥臭い営業マンが必死で奮闘し、これでもかと苦労と根性を積み上げても負ける見積もり合わせや、ラッキーパンチが決まって取れた大きな受注や、心動くものがあります。

後半はバッタリと仕事描写が無くなり、腕力で負けたラガーマンにリベンジするという展開。
個人的には前半の営業マン漫画をずっとやってくれていた方が好きだったのですが。笑

若いころに読んだ時はヒロインの靖子に何の魅力も感じなかったのですが、大人になって読むと、いい女だったんだなぁとしみじみ思います。笑

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-12-05 21:13:07] [修正:2016-12-05 21:13:07] [このレビューのURL]

よく分からない面白さがある、沖縄海洋SF作品。

めちゃくちゃ高度そうな知識や理論が出てくるが、どこまでハッタリなのかギャグなのか、、、
それでも登場人物はいたって真面目なので、なんとなくワクワクさせられます。

作者曰く、
「キャラやシチュエーションで遊びながら、予測のつかないスピーディな展開をドッキングし、藤子F不二雄と大友克洋を合わせた様な漫画」

そう語る様に、初期衝動を感じさせつつも、セリフやキャラクター、展開や演出等、確かな漫画的技術も裏付けされている不思議な魅力を持つ作品です。

改めて他の方のレビューを読ませて頂いていると、
確かに、うん、
導入部の1巻は、名作に出会えたワクワク感に満たされましたね。

しかしラストの怒涛のカオス展開からも、完璧な作品とは決して思わないのですが、
確実に言えるのは、この作品はこの作者でしか描けない様なオリジナリティ、エネルギーに満ちているという事。
アフタヌーン好きなら通っておくべき良作です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-12-05 21:08:55] [修正:2016-12-05 21:08:55] [このレビューのURL]

7点 COWA!

鳥山明で一番好きな作品です。
ストーリーもキャラクターデザインもタイトルロゴも、一話目が丸々フルカラーで掲載されているのも最高です。

最初から14話完結の約束なので、人気や盛り上がりを気にせずに、鳥山明が本当に描きたいものを、描きたいように描かせてもらってるのではないでしょうか。

子供の純真無垢な可愛さ、そしてキャラ同士の掛け合いの面白さは、
まさにお化けの男の子版「よつばと!」を彷彿させる読み応えです。

愛に溢れ、無駄が一切なく綺麗にまとまった名作だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-12-05 21:03:15] [修正:2016-12-05 21:03:15] [このレビューのURL]