「souldriver」さんのページ

総レビュー数: 110レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年06月21日

6点 LIAR GAME

シンプルなルールのゲームと、その穴を突いた駆け引きや心理戦。この作者の持ち味が遺憾なく発揮されてておもしろい。「ONE OUTS」は馴染めなかったけど、これはより閉鎖的な場所を舞台としているので違和感は感じなかった。
ただ雰囲気的にどうしても「カイジ」の限定ジャンケンとかぶってる感は否めないし、心理描写では福本先生の方が数段上。

それでもカイジとは違い、単純な主人公を中心にドライに物語を盛り上げるのはまた一味違う新鮮さがあり、また騙し合いという点ではこの作者に分があるような気もする。
これからの展開に期待。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-06 22:41:12] [修正:2007-07-06 22:41:12] [このレビューのURL]

作者の作風から考えて明らかに分不相応なテーマかと思いきや、蓋を開けてみれば持ち味の人情味が余すところなく発揮されてて意外と違和感がない。
華やかなホストの世界の裏で厳しい現実に打ちのめされ、足掻きながらも最後には自分の生き方を貫き成長していく男たち、それを影で支える女たちの姿が実に生き生きと描かれる。またどう見ても稲○五郎や阿○寛な人が出てくるのにはニヤッとさせられる。

しかし残念なことに、結末に至るまでの展開が強引すぎる。せっかく長い時間かけて徐々に盛り上げてきたストーリーを完全にぶち壊す駄展開に、取って付けたような薄い終わり方(どう見ても打ち切り)。最終巻を読み終えた後にひどく脱力感を覚えた。

とはいえ、7巻途中までの展開は本当に文句なしにおもしろい。
ホストマンガといえば夜王が有名だけど、これもあと1〜2冊かけてきっちり終わらせていれば自信を持って薦められる出来だったのに…。まったく残念。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-06 20:11:43] [修正:2007-07-06 20:11:43] [このレビューのURL]

コロコロをリアルタイムで読んでた頃、かなりハマッた記憶がある。
リアルな絵柄と奇妙な世界観は明らかにコロコロの中でも浮いており、「だが、それがいい!」と子供心に思った。

このマンガの何が印象に残ってるかというと、設定を含めたキャラの魅力と、読者に媚びる感じのしないセリフ回し。特に主人公が変身するときに唱える修験道の九字は「うわ、何かよく分からんけどカッコイイ!」と強烈なインパクトがあった。
ストーリーもそれなりに良かった気がする。多分。

今猛烈に読み返してみたいマンガの一つ。
男吾は確か復刻されてたっけ? これもお願いしたい…。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-07-04 01:10:12] [修正:2007-07-04 01:10:12] [このレビューのURL]

確かに手放しで賞賛できるものではないけど、それにしてもこの点数はない。
話題作であるが故にもともとこういうジャンルに興味がない人が手を出して「合わない」と感じるのは分かるけど、ここまで人気が過熱するのはやっぱり内容が伴ってるからであって、やたらと0点とか1点とかつける極端な評価はどう考えてもアンフェア。

…という僕も友達に薦められて読んでみたクチだけど、それなりに楽しめた。人物像はそれぞれ魅力的で人間らしく、同時に今にも壊れそうな危うさも感じさせられる。この表の強さと、裏の脆さをきれいに両立させるストレートさに感心。
カップリングがあり得ないという声も聞こえるけど、個人的には「まあこういうもんなのかな」程度にしか思わなかった。

一方でイマイチ読後の満足感が薄いのもまた事実。そしてどこか間の抜けたパンク解釈が目につくこともまた事実。
それでもやっぱり先が気になるし、後味も悪くない。十分完成度の高い作品だと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-04 00:24:38] [修正:2007-07-04 00:24:38] [このレビューのURL]

高橋ツトムの死生観、ここに極まれり。他のスカイハイシリーズと違った観点で描かれてはいるが、集大成と言って良い出来。

怨念、宿命、転生…。いかにもホラーものにありがちなキーワードが散りばめられてるけど、そこに「カルマ」という鍵が与えられることによって物語の軸がしっかりと定められ、ただのホラーの域を超えたリアリティーがある。
かなり仏教概念の影響が色濃く出ているが、主人公がもともと宗教に無関心な少女なので、読んでる側も無理なくこの世界に入っていけた。小難しいことは抜きにしても、結末に到るまでのドラマチックな展開は見事。
また震えるような迫力の怨霊描写がすごい。決してホラー的な「怖さ」を感じさせる部類の絵ではないけど、力強くがっちりと絡みつくようなタッチが強く印象に残る。

程よい長さに収まっているので中だるみもなく、内容が濃い。良質中編漫画。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-07-03 23:21:57] [修正:2007-07-03 23:21:57] [このレビューのURL]

何となく興味本位で手にとってみたけど、正直この作風は僕には合わないらしい。
絵柄やキャラクターに魅力を感じられないのをはじめ、唐突にマニアックな近代兵器がわらわら出てくる違和感、重いんだか軽いんだか話の筋がよく分からない展開、すべてが…うーん。
痛々しい描写もかなりあるのになぜか現実感が湧いてこない。余白の多い絵が必ずしも悪いという訳ではないけど、絵からあまり力感が伝わってこないのがどうにも。
残念ながら作者のコメントにもほとんど共感できるものはなかった。

序盤こそ他のマンガにない独特のドライな空気と先行きの不透明さが新鮮に映ったものの、5巻あたりから退屈さの方が先に立つようになってしまった。

最初に表紙を見た時点で自分には合わなさそうな雰囲気を察したけど、改めて「直感ってけっこう大事なんだな」と思わせられた。
かなり人を選ぶ作品だと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-03 14:02:00] [修正:2007-07-03 14:02:00] [このレビューのURL]

7点 HELLSING

古本屋で立ち読みしたときはゴチャゴチャした絵が受け入れられなくて放り投げたけど、本腰入れて読んでみるとこれがなかなかおもしろい。
「狂ってる」っていう表現ができるマンガはいろいろあるが、その中でもこれは非現実の世界をとことん突っ走ってる感じの狂いっぷりが好き。グロい表現やかなりヤバい思想も、フィクションの世界だと割り切って読めるから単純にエンターテイメントとして楽しむことができる。
ときどき入るギャグパートも作者の遊び心やいい感じの手抜きが感じられて良い。

また敵味方問わずキャラクターが非常に魅力的。主人公が最初から強いマンガはあまりおもしろくないのが多いけど、これはそもそも設定自体がぶっ飛んでるから不快感はなかった。先が読めるシーンも多いけど、とにかく熱さと勢いで乗り切っている。

しかしこのマンガ、よくイギリス国教会やバチカンから抗議が来ないもんだ…(かなりの言語に翻訳されてるというのに)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-02 23:19:46] [修正:2007-07-02 23:19:46] [このレビューのURL]

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