「cre」さんのページ

総レビュー数: 89レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年07月02日

7点 銀と金

悪人がすごい悪。
ほっほ、お主も悪よのう。
とか言うレベルを凌駕している。
殿、お耳を・・・
とか言って近づいた瞬間首が飛んでいる。
そのくらい緊張した世界を描く。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-12-15 09:25:30] [修正:2007-12-15 09:25:30] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

良作ファンタジー。

一貫した世界観、設定、主人公の行動動機。結構長く続いているのに、矛盾や違和感をこれほど与えないファンタジーも珍しい。しかも、物語中盤以降で生きてくる設定を初期の頃からハッキリ決めてあり、少しずつ複線を張って読者を導いていくところなんかは、連載開始当初かそれ以前によく考えてあったのだろうなと、かなり好感が持てる。

ただ、主人公は軍の犬と罵られても、徴兵されてもいい覚悟で自分たちの目的を達するために軍に入り、多くの特権を得たわけだが。この物語を読んでいる以上、主人公に徴兵されて人殺しをする覚悟があるとは思えない。

自分たちの体を元に戻すと言う目的のために、なぜ人の命が材料である賢者の石を使うことをためらうのか。軍に在籍し、国民の血税を貪り食い、戦地へ送り込まれ人殺しをする。それと賢者の石を使うことに何の違いがあろうか。人の命を使うことにそれほど抵抗があるのならば、はじめから在籍するだけで人の命を食っていく軍などに在籍できるわけもない。賢者の石を使えないと言った時点で、主人公の何を犠牲にしてでも元の体に戻る、軍令に服従してでもその目的を達する、という覚悟はうすっぺらなものになってしまったのではないか。

また、作者には生物や化学をもう少し勉強してほしいと、生物化学専攻の俺は思ってしまう。ただ、間違った知識を大仰な解説に使い、読者に誤解を与えてしまうような使い方をしているわけではないので、それほど気にはならないのだが。

と、あえて批判的なことも書いてはみたものの、全体としてこの漫画の評価は依然として高い。なぜそれほど高いのか、それはやはり題材のせいだろう。少年誌において、はじめからこれほど明るいとは言えない内容、いきなり無茶をして手痛いしっぺ返しをくらう主人公、将兵、敵味方(と書くべきではないのかもしれないが)、それぞれ双方の思いを丁寧に描いた戦争描写。これらはファンタジーや少年漫画に欠けている重要な要素なのではないかと思う。

ただ主人公が自分勝手な正義のために暴れ、怒れば終了なだけの少年漫画やファンタジー。それらに比べれば、上記のような批判はあるにせよ、十分読む価値の高いものだと判断する。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-07 01:30:47] [修正:2007-11-24 18:16:58] [このレビューのURL]

ホラー好きで怖がりな俺にはかなりうれしい漫画だった。ホラーっぽいミステリーという感じなのだが、基本的に全然怖くはないし、理不尽にいい奴がやられたりもしない。犠牲はもちろん出るのだが、それでもそれぞれの物語の主人公とそれに近しい人は生き残るという、まさに少年誌ホラーと呼ぶのにふさわしいと思う。

また、夢や希望を持ってそれに向かって努力すれば必ず叶うというテーマが選ばれたことも多い。もちろん、皆が皆幸せになるというわけではないのだが、必ず努力や誠意に対する何らかの報いが受けられるようになっている。逆に約束を破ったり、倫理的に許されないことをする人物には、必ず何らかの報復が待っている。現実を知っている大人には難しいかもしれないが、子供のころにこのような漫画を知るというのはいい影響があるのだろうと思う。

漫画全体で怖い話がないというのは、その絵柄のせいでもあるかもしれない。よくある暗くて濃い雰囲気ではなく、ホラーとしてはさっぱりとした絵柄なのであまり恐怖を感じることがない。それらの絵はキャラの動きが感じづらく、格闘シーンなどには臨場感がないと言っていい。また、物語も先を読みやすすぎるかなという印象もあった。基本的にいい奴が得をするというのもあるし、他の短編小説や漫画で見たような話が多かったのだと思う。

不満点を少し細かく書いてしまったが、それが漫画の評価をそれほど落とすものではないので、かなりお勧めの漫画の一つ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-08-23 01:18:42] [修正:2007-08-23 01:18:42] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

昔はあの絵を受け入れることができなかったが、この度少しずつ何ヶ月かかけて読んでみた。読んでみると、あの濃い絵も全然気にならなくなり、と言うよりジョジョはあの絵でなくてはいけないと思うようになっていき、あの独特の台詞回しもなんとも形容し難いが味があり、ジョジョはこれなんだと思わせる。

本格的な能力バトル漫画の先駆けと言われるスタンド能力というアイディアは、インフレを防いだりバトルに多様性をもたらしたりと、能力の多少無茶な使い方はあったにせよ、本当に上手く機能していたと思う。

第5部までなら確実に8点以上つけるのだが、第6部のラストはどうにも高評価することができない。一番気になったのはウェザー・リポートの使い方で、最後の最後で後付けしてポイッとその能力で倒すのはどうかと思う。

何はともあれ、この高い平均点は過剰だと思うような内容ではなく、読んでいる間はかなり夢中になった。俺のように、あの絵のせいで読み始められないという人は、少しずつでもいいので読んでみるといいと思う。気がついたらハマっているから。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-08-19 00:07:51] [修正:2007-08-19 00:07:51] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

志々雄編まではかなりよかった。

葵屋に攻め込んだ十本刀(というかヘンヤ)がしょぼすぎだろうというツッコミは置いておいたとしても、左之助、刃衛、蒼紫&御庭番衆、雷十太、斉藤、志々雄&十本刀と個性的で、かつ魅力ある面々が敵や味方として登場し、それぞれの話の中でそれぞれの役割を演じてくれたと思う。雷十太は微妙だが。

縁編も剣心の過去や人斬りから流浪人になったいきさつなどの物語だと思えば、そうあって然るべきなのかもしれないが、全体的にうだうだしすぎていた気がする。また、敵キャラ達にインパクトは多少あるのだが、全体的にしょぼすぎる。何なんだあの意味不明な動機は。

かと言って、全体の評価をそれほど下げるものではないと思うので、基本的には全巻通して結構お勧め。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-26 05:03:12] [修正:2007-07-26 05:03:12] [このレビューのURL]

面白い話とつまらない話の差が激しい。

面白い話ではギャグ漫画の最高峰に位置すると思う。特にハマーの駄目さやクソさが際立っている話は面白い。だが、つまらない話はホントにいくら貶しても足りないくらいつまらない。週刊連載である以上ある程度は仕方ないと思うが、ジャンプを買って最後に、さぁラストにジャガー読むかー、と楽しみに読み始めてつまらないと、その週のジャンプ全体がつまらなかったような気さえしてしまう。

だが、単行本で読む場合にはまた別。一話ごとが短いので、他の漫画に比べて一冊に入る話の数が多く、より沢山楽しめる。しかも、つまらない話はただ飛ばせばいいだけなので、全く苦にならない。どの巻を読んでもつまらない話の数は多くないので、損したと思うこともない。

と言うわけで、この漫画は単行本で楽しむのをお勧めする。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-18 01:23:34] [修正:2007-07-18 01:23:34] [このレビューのURL]

7点 銀魂

好、不評がまっぷたつに分かれる漫画。

仲間うちでも面白いと言っている人にはかなり評判がいいが、つまらないと言っている人にはかなり評判が悪い。その評判は直接ギャグの評判からきているようで、ツボる人にはよくツボる、ツボらない人には全くツボらない。

物語は数話からなるシリアスパート(主に人情系)と、ほぼ一話ごとのギャグパートからなる。シリアスな物語の中にもギャグは織り交ぜているが、著者によるとこれらは完全に分けて考えているようで、それぞれ別の楽しみ方をすると読む幅が広がるかもしれない。

どうでもいいけど、さっちゃんもっと出して。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-12 15:30:48] [修正:2007-07-12 15:30:48] [このレビューのURL]

確かに面白い。

他の多くの野球漫画と違い、主人公が監督で野球を理詰めで勝利に導こうとする姿勢や、怪物的な投手やバッターがいないリアル路線も新鮮でいい味を出している。

だが、少々無茶なところが見られる。例えば一番最初に出てきた基礎練習なんかだと、バレーのスパイクと野球の投球では体の使い方が全然違う。しかも、野球の投球をちゃんとしたフォームで行わないと肩を壊しやすいように、バレーのスパイクも打点やタイミングをちゃんと分かって意識していないと肩を壊す原因になってしまう。

細かいことを書いているとキリがないのだが、このようにアイディアのレベルが野球に加えて、その他のスポーツをよく知っている人のレベルではなく、ちまたでアイディアマンと呼ばれている地方中堅校のおっさん監督のレベルに留まっている。弱小校をそのアイディアによって1年で甲子園に導こうとするには、もう少し考えを煮詰める必要があったのでは。これらは、物語序盤に型破りを意識しすぎて、無茶をしてしまったのかなという印象がある。

このような、主人公が頭を使ってどうこうする内容の漫画だと、どうしてもそのアイディアの粗さに目がいき、揚げ足取りのようになってしまう。だが、野球の部分は何を見せたいのかがはっきりしていて、一試合まるまる描くということもしていないので、割とサクサク物語りも進んでいく。そのため、単純に漫画として見た場合、普通に楽しめると思う。

少年漫画によくあるワンパターンな野球漫画に飽きたら、是非。
野球を観るのもやるのも好きな人にはこっちの方が絶対面白い・・・という自信はある。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-07-03 11:45:55] [修正:2007-07-03 11:45:55] [このレビューのURL]

7点 3×3EYES

2部完結までは9点、その後しばらくは7点、最後の方は5点。平均7点。

人も妖怪も終始描き込んでいて好感がもてる。八雲の人の良さやパイの子供っぽさも三只眼の冷たさも、どれも強調されてはいても不快になるほどではなく、上手く感情移入させられる。そこからパイが少しずつ大人になっていくところと、三只眼が少しずつ暖かくなっていくところも上手く描けていると思う。

2部の最後には切なすぎる別れもあり、素直に感動できる。が、中盤はまだいいとしても、終盤は少々引っ張りすぎなんじゃないかと。明らかに削ったり短くできるイベントや、出さなくてもよかったキャラが多すぎる。もう少し簡潔にまとめられれば、高評価も得られたのではないかと思う。そこだけは本当に残念なところ。

ただ、全体としては十分楽しめる漫画だと思うので、暇のある学生のうちに読んでおくことをお勧めする。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-07-03 07:43:50] [修正:2007-07-03 07:43:50] [このレビューのURL]

インフレと言っておけばとりあえずおk。

ジャンプのお約束というか何と言うか、とにかく急激なインフレ具合がヒドイ。テニプリの次元へ半歩くらいは足を踏み入れていたと思うけど、その時点で打ち切られてむしろよかったんだろうなと思う。とりあえずスーパーサイヤ人にもなったことだし。

雰囲気やキャラクターはかなり癖があって、パッと見だと受け入れずらいかもしれない。だが読んでいくと、味があっていいなと思うようになった。ジョジョみたいな感じ。

悪くはない・・・と思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-11-22 05:09:59] [修正:2009-11-22 05:09:59] [このレビューのURL]