「cre」さんのページ

総レビュー数: 89レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年07月02日

この人のギャグは個人的にカナリツボる。

題材も自分の好きな歴史小説ということで、どうにも低い点数をつけられない。しかも、原作のまんまコピーではなく、原作の面白さを残しつつも、オリジナルの解釈や人物に対する評価を加えたことで、飽きがこずによかった。

惜しいと思ったのが、途中から徐々に絵柄が変わっていってしまったこと。その絵柄のせいで、シリアスな場面なのにいまいちシリアスな感情が伝わってこずに、自身も感情移入することが難しかった。また、宝貝を使った戦闘はいわゆる能力バトルのはずなのだが、特に後半は力押しのみで、その能力で云々というバトルがなくなってしまったのは残念。

序盤〜中盤10点、中盤〜終盤8点という感じ。

あと、ギャグ絵すごい好きなんだけど、最後だけは使ってほしくなかった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-11-20 19:06:28] [修正:2007-11-20 19:06:28] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

囲碁ってあんた・・・

またロケットでつきぬけるのか、と連載前は思っていた。だが、いざ始まってみると囲碁なのに面白い。いざ対局場面になると囲碁なのに地味じゃない。不思議だ、コレ。小畑先生の画力のおかげなのか、ほった先生の構成のおかげなのか。

この漫画を読んで囲碁を覚えた人も多いんじゃないかなと思う。かく言う俺もその一人。へたれだからヨセ以外褒められたことはないが、やってみると面白い。NHKなんかの対局を見ていて、一手の意味が分かった時なんかはウヒョー!!って感じだ。普段の話題になることもない、暇つぶしに打つこともない、そんな競技を世間に広く受け入れさせたという意味で、結構偉大な漫画だと思う。今の状況は知らんが。

因みにうちの高校には囲碁部ができた・・・たぶんもうない。

ただ、佐為編後はすこし落ちるかなという印象がある。佐為あってのヒカル、佐為あっての仲間やライバルたち、という漫画だったので、読んでいて何か足りないというイメージが最後まで続いてしまった。それでも、佐為を再登場させたりされると一気に興ざめするので、あの時点で佐為を成仏(?)させてしまった以上仕方ないのかなとも思う。

8点か9点か迷うとこだが、まあ迷ったら上の点数にしておこうと言うことで。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-18 22:29:15] [修正:2007-07-18 22:29:15] [このレビューのURL]

涙で霞んでページが進まねぇぜ・・・って感じ。

作中これだけ泣いた漫画は珍しい。
それほど泣かせポイントが多い。

単純なスポーツ漫画としてみた場合、題材は体操とあまり漫画では扱われないものではあるけれど、基本的なことは変わらず。よわよわな主人公が、優秀なコーチ、気のいい仲間やライバルに恵まれ、その隠れた才能を開花させていくというお話。

そう、そんな普通のよくあるスポーツ漫画なのに、何なんだろうか。この漫画を読むときだけ特別に涙腺が緩くなっているのだろうか。とにかく泣ける。泣かせ度92ナキくらい。

しかも絵や構成が上手い。その時点で何が起こっているのか、何がどう採点基準に影響しているのか、選手たちはそこで何を想っているのか。すごく上手く見せてくれる。それに監修(原作になってるけど)に元体操選手が就いているところを見ても、体操論(?)に間違いはないのだろう、すごく納得させられる。

もちろん変な必殺技は皆無。オリジナル技は出てくるけれども、基本的には既存の技で演技を見せてくれる。一見地味にさせてしまいそうな、そんなリアル路線だが、そんなことも全くなし。いろいろな必殺技や無茶な成績の選手が出てくるスポーツ漫画と比べても、派手さで見劣りしない。いや、むしろリアルだからこそ、本物の臨場感が伝わってくる。

スポーツ漫画が好きならこれだけは読んでおけ、と言う一冊。
応援する時はとりあえず「何という空中感覚だ!?」と言っておこう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-04 09:09:49] [修正:2007-07-04 09:09:49] [このレビューのURL]

もろ少女漫画な絵で敬遠していたけど、読んでみたらすごく面白かった。

内容は勝手にシリアスな獣医の日常を想像していたんだけど、ほのぼのとしたギャグ漫画で、いい意味で意表をつかれた。動物も人間もキャラづけがかなりしっかりしていて、話しのリズムがつかみやすくて分かりやすい。動物の見た目も仕草もしっかり書き込まれていて、そのリアルを利用したほのぼのとしたギャグはいい気分転換になる。

どうでもいいけど、菱沼さんはよく会社クビにならないな・・・

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-01-26 08:27:46] [修正:2009-01-26 08:27:46] [このレビューのURL]

漫画だろうが小説だろうが物語りってのはどんなにリアルにしようとしても、どこか現実離れしたリアルとは違うなというキャラクターたちが出てくるもので、特にファンタジーだとその度合いが激しい。

ダイのようにどんな困難にも立ち向かい、ヒュンケルのように死をも恐れず、マァムのように誰にでも優しく、レオナのように圧倒的なカリスマ性がある。こんな人間は実際どっかにいるのだろうけど現実で会ったことがない。

だけど、ポップだけは妙に現実感がある。ヘタレでビビリでサボりやで、すぐに投げ出し、逃げ出し。それでも好きな子のために、親友のために、尊敬する先生のために、必死こいて無い勇気を振り絞って現実に立ち向かい、色々なものを手に入れていく。

現実に大量にいる俺も含む普通の人たちにとって、この物語は「ダイの大冒険」ではなくて「ポップの大冒険」としての方が読めるんじゃないかなという気がする。ポップの方が元が元だっただけに、より勇気をくれる。

ナイスレビュー: 4

[投稿:2008-11-01 05:31:06] [修正:2008-11-01 05:31:06] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

同作者の作品の中ではブラックジャックに近い。

ある一人の天才「七色いんこ」がその特技を利用して金儲けをする。物語はそれぞれ既存の演劇とリンクしていて、いんこや回りの登場人物たちでその演劇を作りあげる。そのデフォルメが上手いので、筋の分かっている演劇なのに最後まで楽しめる。

いんこの金儲けには確固たる理由があり、それが彼の過去と共に終幕で明らかになる。そこでやっと鬱陶しかった「本心」とのやり取りの意味が分かる。目的のためとは言え、むやみやたらに金を盗みまくるのには抵抗があったのだろう。そして、いんこは一つの目的を遂げ、全財産を使って「七色いんこ」としての(たぶん)最後の幕を上げる。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-02-10 11:32:56] [修正:2008-02-10 11:32:56] [このレビューのURL]

子供の頃、毎年必ず映画を見に行っていた。
一年に一回の楽しみのうちの一つだった。

特に、魔界大冒険、鉄人兵団と雲の王国は大好き。魔界大冒険なんかは、当時マジでビビリまくっていたし、鉄人兵団や雲の王国は今漫画を読んでも、映画を見ても素直に感動できる。その他のものもアイディアが詰まっていて全く飽きない。

ただ、藤子不二雄先生亡き後はどうにもパッとしない。と言うか、ネタ切れ感がカナリ強い。ちょっと、もうちょっとどうにかなんないすかね?

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-02-04 03:44:24] [修正:2008-02-04 03:44:24] [このレビューのURL]

これほどのめり込んだ一話完結物は初めてだった。

毎話とも密度が高く、20ページやそこらで終わっているとは思えないほど。しかも、やっつけ仕事的な話が全くなく、最初から最後まで高いクオリティーを維持していたことも、かなり好感が持てる。

自身が医者であることから、専門知識などの解説も丁寧かつ簡潔で分かりやすかったし、医療現場の問題点にも多少触れているのも現実的でよかった。また、医者なら当然あるはずのやりきれない最後や、医者としてやれることの限界を上手く描いていたと思う。

結局のところ、ピノコのかわいさはアッチョンブリケ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-12-05 16:02:21] [修正:2007-12-05 16:02:21] [このレビューのURL]

8点 寄生獣

作者が何を言いたいのかが分かりやすかった。

かと言って、単純なストーリーと言うわけではなく、結構考えさせられる内容だった。また、その基本的な主張が終始一貫していて、矛盾に感じるようなところもなく、登場人物の感情や姿勢がダイレクトに伝わってきて、読んでいて気持ちがよかった。

また、こういう題材によくある、全人類を巻き込んだホニャラララ的なことがなかったことや、ダラダラ続けずにスッキリ終わってくれたのもよかった。

点数は9点をつけたい8点という感じ。途中までは確実に9点はある内容だったのだけれど、最後の後藤の話で微妙に作品のテンションが落ちてしまった気がする。倒し方とかはもう少し何とかならなかったのだろうか。

まあ何はともあれ、カナリお勧めの漫画の一つ。
読むのに時間がかかるものではないので、一気に読んでしまうことをお勧めする。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-11-22 15:25:48] [修正:2007-11-22 15:25:48] [このレビューのURL]

8点 PLUTO

浦沢直樹風、手塚治虫。

原作を読むと違いがよくわかるのだが、序盤から伏線や謎のオンパレード。(原作は1巻だけだから違うのは当然だが)相変わらず続けて読みたくなってくる作風だ。浦沢先生は序盤の物語の作り方が本当に上手いと思う。あんな風に描かれてしまうと、途中で止まれなくなる。

まだ物語は続きそうなので、20世紀少年のようにダラダラと続くのだけは避けてほしい。原作ものなのでその辺は大丈夫だと信じたいが。

また、ロボットと人間の境界に関する描写がすごく興味深い。原作だとロボットはロボット、人間は人間でハッキリと描き分けてあるが、この作品だとより人間に近いロボットが数体出てくる。それに伴うロボット側の苦悩や、生まれようとしている感情の表現は、考えさせるものがある。

ありがちではあるものの、ノース2号の話は胸にくるものがある。

何はともあれ今後に期待したい。
連載中なので今後点数は変動させます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-27 01:08:17] [修正:2007-07-27 01:08:17] [このレビューのURL]