「ヨノナカ」さんのページ

総レビュー数: 48レビュー(全て表示) 最終投稿: 2006年01月06日

ギャグ漫画はギャグがメインの漫画のことを指すのだけれども、不思議なことにギャグ漫画はギャグだけでは作品としては上手くいかなくて、ギャグ以外の何かが入ってやっとスッキリとした形になります。正確に言うと、ギャグの「下味」に一つ工夫が必要なわけで。稲中に関して言えば、それは作者独特の世界観というか哲学だったりしたわけです。

しかしギャグ漫画ってのは不思議ですねー
真正面から哲学を語られてもなんか構えちゃって眉唾くらいにしか思わないんだけれども、ギャグの中に哲学を織り込むと不思議なくらいに心の真芯を捉えられてしまう。しかもそれが半ば無意識的になんだからスゴイ。

宮崎駿映画もそうですが、哲学+漫画(アニメ)という組み合わせは日本が誇る最高の組み合わせですよね。ご飯とみそ汁?

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-03-10 17:53:42] [修正:2007-03-10 17:53:42] [このレビューのURL]

よつばと周りの大人たちが織り成すおもしろおかしな日常の物語。


このマンガは前作のあずまんが大王と比べてキャラよりも「日常感」を出した点がいいですよね。


私もそうですが、大人になるにつれ、毎日がせわしくなっていきます。

限られた時間の中で、時間以上の成果を出す。

そんなことに誰もが疲れているのに誰も止めようとはしない。

止めた人は「怠けもの」と呼ばれて段々と社会のレールから外れていく・・・・


なんか話が重くなってしまいましたが、このよつばと!の中では怠けものでもなく、働きアリでもない、何か私たちが忘れてしまった生き方が描かれています。

雨に打たれながら笑うよつばを見ながら、「自分もこんなときがあったなぁ・・・」とちょっとセンチメンタルな気分になりながら安らぐのも決して悪くないですよ。

毎日頑張ってるアナタ、試しに手にとってみては・・?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2006-11-13 00:36:21] [修正:2006-11-13 00:36:21] [このレビューのURL]

この作品は原爆をモチーフにした話。
なんだけどもこの作品が名作なのは別にそういうのではなくて。
じゃあ何か、っていわれると難しい。どこが面白いのか自分でもわからない。ただ、この作品は凄い。それだけはわかる。言いようが無い素晴らしさがこの作品の中には間違いなく、ある。



マンガのレビューを書いてるとまるで自分が神様みたいに偉くなった気がしてくる。

あーこの作品はわかった。
あーこの作品はこういうこと言いたいのね。

なんて段々と傲慢になってくる。

もしかしたらあなたもそんな気になっている時があるのかもしれない。いや、あると思う。

だけど、そんなときにこういう作品に出会うとホントにマンガの神様に感謝したくなる。この世にマンガがあることが本当に素晴らしいことなんだと感じる。


絵にも描けない美しさ。
百聞は一見にしかず。


なんて言葉があるけれども、この作品はそういう作品だと思ってほしい。

だいたい、どんな作品だってそれの全てを言葉で伝えることなんて出来ないと思う。出来ていると感じているのは書き手(レビューする人)の思い上がりだろう。
もしこの作品を読んで、その後で私のつまんないレビューを見て、作品を評価するということがとても失礼で無知なことだと感じてくれたら私はちょっと浮かばれると思う。

というわけで私の下らないお願いというか自己満足の文章はこの辺にして、私はこれからこの作品を読むよう皆さんにお願いします。はっきりいってレビューなんてもんじゃありません。無様なお願いですけれども、騙された!と思って読んでみてください。マジで。お願いします。

では、いきます・・・


・・・


文章ではうまく言えない書けない、でも!でも読んでほしい!!
絶対に読んでほしい!!
読めばわかる!だまされたと思って読んでほしい!!
これ読まないでこの21世紀何を読むっていうんだ!!
戦争だから!?原爆だから!?いいや違う!!!
これは人間の話だ!人間達の話だ!!
これほど静かで強くていとおしい話が今まであったか!!?
それが今まさに私たちの周りにあることを誰か説いてくれたことがあったか!!?今!今この時代だからこそ読んでほしい!!
日本人として!人間として!!きっと!きっと琴線に触れるはずだ!!読むんだ!!読むんだ!!その頬に風を感じるはずだ!!
桜の国の、夕凪の街の、あたたかい風がきっとあなたは感じるはずだ!!!



(注:BGM,サンボマスター「美しき人間の日々」)

ナイスレビュー: 2

[投稿:2006-09-18 23:02:16] [修正:2006-09-18 23:02:16] [このレビューのURL]

概要については、他の方々が紹介されてるので割愛。かもすぞー。



菌や酒についての豆知識もさることながら、菌という現代社会では避けられがち、というかむしろ抹殺されてしまう生物(?)を通して、社会を風刺する着眼点がすばらしい。

1巻にちらりと除菌の話が出てくるのですが、全くもって作品の内容どおりで、このマンガを一通り読んだあとに、環境問題や食品問題を考えれば従来のあなたの考えが変わるはず。っていうか変われ。変わらなきゃかもすぞー。




さて、タイトルの「もやしもん」とはすなわち、「人類は菌を使って様々なものを醸してきたもの」という意味なのかなーと思いますが、





「地球のためと抜かしながら、自分たちの繁栄のことしか考えない人間共(きさまら)!!!人間こそ、地球を蝕む菌!!いや、もやしもんか・・・!」(岩明均、「寄生獣」より引用 注:一部変更)



な台詞があってるかなとも思います。

ちなみに、これに対しては、


「うるせー。かもすぞー。」



とかる〜く返答するのが、もやしもんとしてのマナー。





よくわからない?





それじゃあ、とりあえず1巻を読まなくちゃね。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-11-02 01:05:58] [修正:2007-11-02 01:05:58] [このレビューのURL]

青春は決して明るくない。暗く苦しく愛おしいと言ってくれた数少ないマンガ。

私は青春とか思春期とか言う言葉が昔から大嫌いで、保健体育のテストの「思春期」という回答をかく欄を空白のまま提出にした記憶があります。当時の自分は精神的に不安定で、本一冊買うのに汗が止まらず、視線恐怖で街中を歩けなかったりしました。

12歳から20になるまでの時期は、いまだに思い出すと苦しいことがたくさんあります。あのころは、つらく、暗く、苦しい毎日でした。「春を思う時期」なんて呼び名は、つけた人間がよほどブラックユーモアが好きなのか、それとも相当ハッピーな人生を送ってきたやつに違いないと思っていましたし、今もそうです。

誰もがみんな「青春はすばらしい」と、「若いというのはすばらしい」と、諸手を挙げて賞賛します。ドラマでは恋をしていて、ニュースでは部活動に明け暮れていて、また友人に囲まれている。それがあるべき理想の青春。明るく、楽しく、甘い時代。
しかし私はその多くを得ることができないままでした。自分が決してそのような青春の表舞台に立つことはないと、「あぁ、俺は間違っていたんだ」と漠然と感じていました。そして、皆さんもそうだと思います。多くの人がつらく、苦しく、暗い時代をすごしてきたのだと、青春とはそういうものだったんだと、やっと知ることができたのは、さくらの唄を読んで、そして社会人となった今だったりするわけです。

この作品では、およそ青春と呼べない話がいっぱいです。恋と老獪と性と金と憧れと堕落と生きた証が詰まっています。これだけ言えばレビューとしては十分なくらいです。それだけ、詰まっています。荒削りで、偶然できたとしか言いようのない作風も、ここまで決まれば誰か神様が手を加えたんじゃないか、という感想も出てくるというものです。


あ、そうそう、今になって思うことはやっぱり私のあのころは青春だったんだな、ということですね。仕事帰りのマンガ喫茶で今そう感じています。よく生きた。よく生きろ。仕事もがんばれ。明日は休み(^^)

さぁ、くだらない青春の話でもいかがですか。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-06-10 03:10:13] [修正:2007-06-10 03:11:20] [このレビューのURL]

8点 蟲師

都心の豪華なホテルやあるいはリゾートの5つ星ホテルに飽きてしまって、辺鄙な田舎のランプの宿なんかに泊まってみたら意外と気に入った!この退廃的で懐かしい古き良き日本を感じる宿もいいじゃないか!
と思って1週間ぐらい泊まり続けていたらだんだんとその古き良き日本の雰囲気にも飽きてきてそろそろ違う趣向のホテルに泊まってみたいな〜。いやこの雰囲気もいいけど、ちょっと退屈かな。次は思いっきりはじけた南の島とか行きたいなぁ!




みたいな感想を抱く漫画。
面白いし、雰囲気も満点なんだけどそれだけじゃあ飽きる。
懐石料理もいいけれどたまには脂っこいものも食べたいの!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-02-13 22:07:52] [修正:2007-02-13 22:07:52] [このレビューのURL]

8点 PLUTO

面白いですねPLUTO。さすがといったところでしょうか。

先の読めない展開なのに、期待感は1ページごとに高まる!
ここまでくると職人芸ですね。これは「匠」の仕事!
1話1話がとんでもなく面白いので、ぜひ本誌で読むことをオススメします。毎日の楽しみが増えますので!


点数は期待感を込めて8点ということで。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-01-14 22:20:43] [修正:2007-01-14 22:20:43] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

あえて説明するのがバカらしいほどの怪作。
なんだけど読んだことがないので全巻揃えてみた。

しかし・・・・

なかなかこの作品の評価は難しい。

確かに、

個性的過ぎるほどの強烈なキャラクター。残酷ながらも神秘的なストーリー。そして痛々しいほどのテーゼ・・・

そのどれもが今までのマンガには無く、そしてひょっとしたら後生この作品に匹敵するものは現れないのではないか?というほどこのマンガは他の作品と比べて際立っています。


ただ、残念なのは・・・

あまりにも作品の中に作家の主義主張を詰め込みすぎたために、読者を置き去りにした感が否めません。
トシがかろうじて読者が感情移入できるキャラクターであるものの、それも中盤あたりまで。

別に読者におもねって作品を作れっていうわけじゃなくて、これは純粋に面白さのためにそうしたほうがいいのです。
読者ががんばって作品の解読をしなきゃいけない作品はどうしても「心」じゃなくて「頭」で読んでしまって素直に作品に入り込めません。おそらくこの作品を読んで本当に涙した人は少ないのではないかと思います。「感動」の一点であれば西原理恵子の「ぼくんち」に一歩譲らざるを得ないと私は考えます。

だからといって、この作品の価値が下がるわけではありません。むしろ、あがります。

特にジャンプに代表される少年誌では読者におもねりすぎだと感じます。売れるためには読者サービス(エロじゃないよ)に徹するのがそりゃあ得策でしょうけど、それじゃあ作品として薄っぺらいものしかできません。マックのハンバーガーみたいに余れば捨てられ食い散らかされのジャンクな末路を辿るだけです。

その点この作品の独善的なほどの作風はどうか。

確かに読者を選ぶでしょう、万人受けする平均的な作品ではないでしょう。それゆえに企業(出版社)としては積極的に売り出そうとは思わない作品でしょう。
そんな逆境の中、この作品が世に出され、打ち切りという噂あれど14巻まで描き続けることができたのは作家の強靭な意志と編集者・出版社の理解あってこそだと思います。

数多くの人に支えられて出版された、
数多くの人が虫ケラのように死んでいく、
数少ない人間ドラマの最高傑作。

是非、是非読むべきだと思います。
新説ザ・ワールド・イズ・マインも含めて。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2006-09-21 22:00:12] [修正:2006-09-21 22:00:12] [このレビューのURL]

オタクの話、でもあるけれどこれは青春(しかし決して甘いものでなく)の話。


誰だってどんな人だって青春はイタい。

フラれた経験数知れず、という人もいれば受験失敗しましたーな人もいるし、かなり不良入ってました!!という人もいるハズ。
ちなみに私は前者の2つ(涙)いやぁ、われながらイタイイタイ。

で、このげんしけんもそんな「イタイ」青春をおくったヤツラが出てくる物語。しかもほとんど全員が貴重な青春「オタク」に費やしてるっていうんだから見ちゃいられない。

もう卒業間近の私は、「おいおい、そんなことやってないでもっとがんばれよ・・・」とか、「コミフェス・・?就活しろよ・・」なんて思ってしまう。それはおそらく私が「大人」ってやつに近づいたからだろうと思う。

まぁ、それはともかくだ、青春がもう過去形になってる人はきっとこの本の中に流れてる時間の流れや仲間たち、そして「オタク」っていうイタイ青春がとてつもなく愛おしく感じると思う。

青春は誰だって一回だけ。なんて使い古された言葉だけども、この物語が終わるころにはきっと自分の中の青春が終わったような寂しさを感じるハズ。
そしてその中のキャラクターたちが本当に青春をともに過ごした仲間だったと感じるハズ。
その仲間たちを結びつけてくれた「オタク」っていうイタイやつがゴミのような宝物に見えてくるハズ。

青春をおくったひと、おくっているひと、みんなに読んでほしい一冊。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-09-15 00:03:03] [修正:2006-09-15 00:03:03] [このレビューのURL]

ダイエット中には決して読んでいけないマンガ。

お腹がすいてれば無性においしいものが食べたくなるし、
お腹がすいてなければちょっとおいしいものが食べたくなる。
そんな力を持っている作品。


内容は作者と同居人のアシスタントとその周囲の人々と適当な人間ドラマを織り交ぜながらいろいろと喰らっていく作品。ほぼタイトルどおり。


この作品の良い点はなんといっても「食いてぇ!!」という気持ちを起こさせるということ。
同じ食をテーマにしてる美味しんぼとは違い、肩ひじ張ることもなくおいしいものをただおいしいといいながら食べる。

しかしそれがなんともおいしそうに見えるから不思議!!!


「うまーい!子羊うまーい!!基本的に塩味なんだけどその塩味がサイコーうまい!!!!」

なんて台詞聞けば「くそぅ、フレンチ食いてぇなぁ・・!」

と感じるし、

「うなぎの脂があまいんだ〜!!わさびのせるとますますとろっと甘いよ!!!」

なんて台詞聞いちゃったら思わずスーパーにいってうなぎを買いたくなる。というか、私は買ってしまった。


とにかく、その食欲を刺激させる一点において、この作品の上をいくものはそうそうない。
彦麻呂のうそ臭い演技を見るくらいならこの作品を見たほうが遥かに人生楽しくなる。

食事が趣味!食べ歩き大好き!な人はぜひ見ることをお奨めする。


俺はこれからラーメン食べに言ってきますノシ

ナイスレビュー: 1

[投稿:2006-06-24 17:17:33] [修正:2006-06-24 17:17:33] [このレビューのURL]

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