「ヨノナカ」さんのページ

総レビュー数: 48レビュー(全て表示) 最終投稿: 2006年01月06日

家族を失った主人公を中心に描かれる物語はそこそこ読み応えがあります。が、この作者さんってもしかして前作もこんな感じだった?なんかあまりにも設定がこなれすぎているというかなれているというか、空気が出来すぎちゃっていていまいち違和感を感じます。言ってみれば私小説みたいな作者の心情をそのままマンガに投影したような感じなんですよね。冬目景さんとかがその代表格ですが、羽海野チカさんは、それよりももっと作品の雰囲気が幼いというか、拙い空気感をかもしているので、アイデンティティクライシス真っ最中の少年少女ははまるかもしれないですが、もう社会人年目に突入するようなおじさんにはちと物足りない感じです。

まぁ2巻に期待ってことで1つ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-03-24 01:43:27] [修正:2008-03-24 01:43:27] [このレビューのURL]

概要については、他の方々が紹介されてるので割愛。かもすぞー。



菌や酒についての豆知識もさることながら、菌という現代社会では避けられがち、というかむしろ抹殺されてしまう生物(?)を通して、社会を風刺する着眼点がすばらしい。

1巻にちらりと除菌の話が出てくるのですが、全くもって作品の内容どおりで、このマンガを一通り読んだあとに、環境問題や食品問題を考えれば従来のあなたの考えが変わるはず。っていうか変われ。変わらなきゃかもすぞー。




さて、タイトルの「もやしもん」とはすなわち、「人類は菌を使って様々なものを醸してきたもの」という意味なのかなーと思いますが、





「地球のためと抜かしながら、自分たちの繁栄のことしか考えない人間共(きさまら)!!!人間こそ、地球を蝕む菌!!いや、もやしもんか・・・!」(岩明均、「寄生獣」より引用 注:一部変更)



な台詞があってるかなとも思います。

ちなみに、これに対しては、


「うるせー。かもすぞー。」



とかる〜く返答するのが、もやしもんとしてのマナー。





よくわからない?





それじゃあ、とりあえず1巻を読まなくちゃね。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-11-02 01:05:58] [修正:2007-11-02 01:05:58] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

オトコの中の漢、正宗飛鳥。

容姿端麗、質実剛健な剣道部主将。
男からも女からも憧れの存在であるそんな彼は、


実は外見とはかけ離れた
「少女趣味」な「オトコのコ」!
通称、「オトメン(乙男)」だったのだ!!!


↑もうこのフリだけで、なにそれ!?面白そう!!と興味をそそられます(笑)

まさに王道ラブコメ。
ラブコメ≒「かわいいオンナノコにかこまれてウハウハ★萌え〜」が通説になってしまった今、この作品はラブコメじゃなくて「恋愛コメディ」という呼び名を与えるべきでしょう。

ちょっと対象年齢が低い気もしますが、そこはそれ。

男女ともに読めるいい作品です。オススメですよ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-11-02 00:46:58] [修正:2007-11-02 00:46:58] [このレビューのURL]

青春は決して明るくない。暗く苦しく愛おしいと言ってくれた数少ないマンガ。

私は青春とか思春期とか言う言葉が昔から大嫌いで、保健体育のテストの「思春期」という回答をかく欄を空白のまま提出にした記憶があります。当時の自分は精神的に不安定で、本一冊買うのに汗が止まらず、視線恐怖で街中を歩けなかったりしました。

12歳から20になるまでの時期は、いまだに思い出すと苦しいことがたくさんあります。あのころは、つらく、暗く、苦しい毎日でした。「春を思う時期」なんて呼び名は、つけた人間がよほどブラックユーモアが好きなのか、それとも相当ハッピーな人生を送ってきたやつに違いないと思っていましたし、今もそうです。

誰もがみんな「青春はすばらしい」と、「若いというのはすばらしい」と、諸手を挙げて賞賛します。ドラマでは恋をしていて、ニュースでは部活動に明け暮れていて、また友人に囲まれている。それがあるべき理想の青春。明るく、楽しく、甘い時代。
しかし私はその多くを得ることができないままでした。自分が決してそのような青春の表舞台に立つことはないと、「あぁ、俺は間違っていたんだ」と漠然と感じていました。そして、皆さんもそうだと思います。多くの人がつらく、苦しく、暗い時代をすごしてきたのだと、青春とはそういうものだったんだと、やっと知ることができたのは、さくらの唄を読んで、そして社会人となった今だったりするわけです。

この作品では、およそ青春と呼べない話がいっぱいです。恋と老獪と性と金と憧れと堕落と生きた証が詰まっています。これだけ言えばレビューとしては十分なくらいです。それだけ、詰まっています。荒削りで、偶然できたとしか言いようのない作風も、ここまで決まれば誰か神様が手を加えたんじゃないか、という感想も出てくるというものです。


あ、そうそう、今になって思うことはやっぱり私のあのころは青春だったんだな、ということですね。仕事帰りのマンガ喫茶で今そう感じています。よく生きた。よく生きろ。仕事もがんばれ。明日は休み(^^)

さぁ、くだらない青春の話でもいかがですか。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-06-10 03:10:13] [修正:2007-06-10 03:11:20] [このレビューのURL]

この作品を読もうとするとどうしても「ぬ〜べ〜」と対比してしまう。まぁ共通点といえば幽霊が出てくるぐらいしかないのだけれども。

さて、ムヒョとロージーの魔法律相談事務所(以下ムヒョ)のレビューをば。
最初はジャンプには不釣合いなおどろおどろしい絵面とストーリーで、似たり寄ったりの作品が多いジャンプでちょっと異彩を放っていた作品でした。面白かったですよぉ。初期は。

でも次第に他のレビュアーの方々が指摘しているとおりによくわからないバトルモノになってきて最近では落ち目の感じが否めません。あの薄気味悪い絵が全然生きてこない作品になってしまいました。背景にはおそらくジャンプ編集部の意向があるんでしょうねぇ。まあ推測に過ぎないわけですが。



ところで最近は漫画は「創造」するものじゃなくて「生産」するものになっていますね。工場の生産ラインと同じような感じで、材料(ネタ・設定)を集めて生産ラインに乗せれば他とはちょっと違った、ただどれもどっかで見たような作品が出来上がると。編集部はその生産ラインを牛耳っている企業であって、作者はパートの従業員ってところでしょうかね(言い過ぎか)。
じゃあ我々読者はさしずめ消費者ってところでしょう。あの作品はいい、この作品はだめ、とか色々通ぶっているわりには買い物をするところは近所のスーパーやコンビニやら手軽なところでしか買わない。自分の足でいい品物を置いている店を探すとか、あるいはいいものを作者が作れるような環境を整えようとは微塵にも思わない。誰かがやってくれるのを待つだけ・・・

賢い消費者と最近ではよく耳にしますが、今の漫画界に必要なのは「賢い読者」なのかも知れませんね。ただ作品の良し悪しだけでなく、漫画を取り巻く現状や作者・編集者の置かれている状況を深く理解してよりよい漫画が生み出されるような環境を自ら造っていく・・・そのためには何をどうすればいいのかさっぱりわかりませんが、そんな読者が増えていくことにこのサイトが一役買うことを願うばかりです。

いったい私達は漫画のために何ができるのだろう・・・?

ナイスレビュー: 5

[投稿:2007-03-27 00:31:19] [修正:2007-03-27 00:31:19] [このレビューのURL]

ギャグ漫画はギャグがメインの漫画のことを指すのだけれども、不思議なことにギャグ漫画はギャグだけでは作品としては上手くいかなくて、ギャグ以外の何かが入ってやっとスッキリとした形になります。正確に言うと、ギャグの「下味」に一つ工夫が必要なわけで。稲中に関して言えば、それは作者独特の世界観というか哲学だったりしたわけです。

しかしギャグ漫画ってのは不思議ですねー
真正面から哲学を語られてもなんか構えちゃって眉唾くらいにしか思わないんだけれども、ギャグの中に哲学を織り込むと不思議なくらいに心の真芯を捉えられてしまう。しかもそれが半ば無意識的になんだからスゴイ。

宮崎駿映画もそうですが、哲学+漫画(アニメ)という組み合わせは日本が誇る最高の組み合わせですよね。ご飯とみそ汁?

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-03-10 17:53:42] [修正:2007-03-10 17:53:42] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

キチンと作ってあるはずなのに面白くない不思議な漫画。
進行に緊張感がないせいなのか。アスマが死ぬところなんて「どうせ生き返るんだろ?」というような感じだった。

とりあえずストーリーの進行をチェックしてそれだけ、という位置にいると感じるのは私だけでしょうか。



あと、土遁とか火遁とかの「遁術」は逃げるための術だからそこんとこお願いしますよ岸本さん。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-02-24 00:29:15] [修正:2007-02-24 00:29:15] [このレビューのURL]

7点 ONE PIECE

ワンピースの登場人物は誰も本当に心の底から苦しんでいないし悩んでもいない。それがワンピースの最大の魅力でもあるし、同時に最大の欠点でもある。

ワンピースは感動できる、泣ける、とよく聞く。しかしそれは50パーセント正解で、50パーセント不正解だ。


夏の甲子園で、優勝したチームの選手達を見て泣けるあなたはおそらくワンピースを見て泣くだろう。その勝利を影で支えてくれた監督や家族や兄妹や友人たち、そして何より選手達の長い長い努力の日々を想像して泣くだろう。思いが報われたことに安堵して感嘆して泣くのだ。

しかし私やおそらくそれに類する人たちは、その優勝したチームの選手達を見ては泣けない。私たちが泣くのはその優勝したチームではなく、それに負けて地面に手をつき敗北の味をかみ締めている選手達を見てだ。勝者の喚起の声では泣けないのだ。敗者も勝者と同様に、監督や家族や兄妹や友人、そして長い長い努力の日々を背負って闘っている。しかし、勝者の前にひれ伏す。現実を知る。努力だけでは誰にも負けない、気持ちだって誰にも負けてはいない。でも負けた。なぜ負けた、なぜ負けねばならないんだ、なぜ、なぜ、なぜ!!!


どんなに努力しても、どんなに強い気持ちを持っていても、絶対に夢が叶うわけではない。こういうことを「不条理」という。

おそらく現実にはこの「不条理」を味わっていない人はいないだろう。好きな女の子にふられた、理由は「顔が気持ち悪いから」、不条理だ。成績が悪い、どんなに勉強しても東大に入れない、不条理だ。世の中は不条理だらけだ。


さて、ワンピースに話を戻そう。改めて、ワンピースの世界に不条理を探してみようじゃないか。

ルフィが今まで負けたのは確かクロコダイルに1回とルッチに1回、細かい話ならシャンクスが腕を失ったときも山賊にボロクソに負けてたからこれもカウントしよう。合計3回だ。しかしルフィはその全てに対してリベンジを果たしている。もちろん仲間の力も借りているが、ルフィは負け知らずなのだ。もちろんこれは仲間にも言えることで、ウソップも、ナミも、サンジも、ゾロも(ゾロは負けたか?)、チョッパーも、本当の意味で不条理に打ち負かされたことはない。仲間の思いは全て報われているのだ。(ゴーイングメリー号だけは残念なことになったけど)

ワンピースは全て勝者の話なのだ。全ての努力、全ての気持ち、全ての汗と涙が報われるようになっている。それは少年漫画としてはもちろんそれでいい。少年には「夢は叶う」と言っておけばそれでいいからだ。
しかし、大人は知っている。夢は叶わないと。どんなに努力してどんなに強く想っていようと、夢は不条理の前に脆くも崩れ去るのだ。
しかし、だからこそ、叶わない思いを抱き続けることは感動に値するし、美談というものが生まれる。敗者の裏に勝者があるように、不条理の裏には真の感動がある。ワンピースには不条理がない、ために真の感動がないのだ。ワンピースを読んで「なんか物足りない」と感じるのはそのせいだ。




ワンピースは3つの側面がある漫画だと思う。
1つは、まだ夢が破れていない、天真爛漫な子どもが読む側面。
1つは、夢破れたが、自分の夢が叶うことを大人がワンピースに託して読む側面。
そしてもう1つは、夢破れ、そして夢とは叶わないものだと信じている大人が読む側面。


前者2つについてはワンピースは満点だ。しかし最後の1つについては点は挙げられない。最高の少年漫画から最高の漫画になるために3点を預けておいて、7点をこの作品に送ろうと思う。


ナイスレビュー: 12

[投稿:2007-02-18 00:33:32] [修正:2007-02-18 00:33:32] [このレビューのURL]

8点 蟲師

都心の豪華なホテルやあるいはリゾートの5つ星ホテルに飽きてしまって、辺鄙な田舎のランプの宿なんかに泊まってみたら意外と気に入った!この退廃的で懐かしい古き良き日本を感じる宿もいいじゃないか!
と思って1週間ぐらい泊まり続けていたらだんだんとその古き良き日本の雰囲気にも飽きてきてそろそろ違う趣向のホテルに泊まってみたいな〜。いやこの雰囲気もいいけど、ちょっと退屈かな。次は思いっきりはじけた南の島とか行きたいなぁ!




みたいな感想を抱く漫画。
面白いし、雰囲気も満点なんだけどそれだけじゃあ飽きる。
懐石料理もいいけれどたまには脂っこいものも食べたいの!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-02-13 22:07:52] [修正:2007-02-13 22:07:52] [このレビューのURL]

バガボンドの内容と直接関係はありませんが、この作品の点数がちょっと低すぎる感じがします。
もしこれが名も知られていない雑誌に載っていたらみんなこぞって10点をつけていたでしょう。

私もそうですが、いい作品が有名であればあるほど評価を低く、逆に無名であればあるほど評価を高くしたくなるのが人情というもの。学校の通信簿を絶対評価に!!ではないですが、できるだけその作品の純粋な評価を付けるよう努めたいものです。

で、バガボンドですが、決してつまらない漫画ではありません。
誰しもがしっている宮本武蔵の話のなのだけれども、ストーリーは興味惹かれるし、キャラクターは十二分に魅力的だし、演出は小学生から大人まで楽しめる素晴らしいものです。エンターテイメントとしては1級の漫画ではないでしょうか。

残念なことを一つ挙げると、作品のテーゼが「強さ」であるためにただ単に「強さ」を求めるだけの話に終始してしまい少々話に膨らみが欠ける点でしょうか。もう一つキラリと輝くものがあれば超一級の作品になるでしょう。


と、客観的な面から書いてみましたけど、良い点と悪い点をただ挙げたレビューというのは面白みに欠けますね(苦笑)

レビュー書くのって難しいなぁ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-02-13 20:21:23] [修正:2007-02-13 20:21:23] [このレビューのURL]

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