「かずー」さんのページ

総レビュー数: 66レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月28日

10点 度胸星

 
自分の中では名作中の名作。

確かに連載打ち切りにより 「謎残しのまま終わっている」 という点が、
逆に魅力的に思える部分はあろうかと思うが・・・。

画的には好き嫌いが分かれるところであろうが、ハマってしまうと魅力的。
非常に引き込まれるキャラクターが、物語の中で躍動している。

ストーリーは秀逸の一言。
基本的には宇宙飛行士育成物語でヒューマンドラマ的印象が強いが、
火星でのテセラックを巡るドラマが、この作品の肝の一つになっている。
そう言う意味でこの漫画は、「SF」 というジャンルなんだろうと感じる。

もし連載継続だったら、このテセラックの正体は明らかになっていたのだろうか?

最終的に 「読者の判断に任せる」 的な結末になった可能性も否定できないが、
人の心を読む能力を持った茶々の存在、超ひも理論のエキスパート坂井輪の
存在など、伏線もキッチリと張られていたことを考えると、何かしらの結論を
提示していた可能性が高い。

そう考えると連載打ち切りが残念でならない。
連載雑誌ヤンサンの愚鈍な判断には、心より軽蔑・批判したい。

(結果、ヤンサンは休刊となったのだから、無能な編集者の集まりだった
ことは、一般的に証明されていると感じる。)

「ブラックジャックによろしく」 のように、他誌での再開を強く望むが、
作者によると連載再開の意思はないそうである。残念でならない。

あぁ、度胸の火星での活躍を見たかった・・・。
しかしテセラックの正体って何だろ?
 

ナイスレビュー: 3

[投稿:2010-01-28 10:18:46] [修正:2010-01-28 10:24:45] [このレビューのURL]

2点 彼岸島

 
序盤の 「つかみ」 が秀逸ですぐに物語に引き込まれるが、それも3巻まで。
あとはグダグダの展開で突っ込み処満載の低俗マンガに成り下がる。

商業的引き延ばし手法満載。

1話の終わりの3頁と、次話の最初の3頁がお話しが全く一緒。
多少ダブらせるのは良いと思うが、3ページってやりすぎ。酷すぎ。
連載で読むと気にならないのかもしれないが、単行本で読むと最悪です。
そこらかしこで同じ話しを 「繰り返す」 のだから・・・。ウザ過ぎ!

大コマ割や過去回想連発で、話しを前に進めようとする意識は皆無。
途中で取って付けたような、色んな話しを詰め込むものだから、整合性が
合わなくなって突っ込み処満載。

3巻以降は、とんでもない酷い作品に成り下がっていると思います。

広げた伏線はとっくに回収しており、あとはラスボスである雅様がどう散るか、
だけなのに、まだまだグダグダ連載は続きそう。どんな取って付けたような
お話しを挿入していくのか・・・。うんざり。

ただ全体のストーリーは悪くない。
序盤の入りも秀逸なので、10巻くらいにまとめていれば名作だったかもしれません。

そう言う意味で惜しい作品。

1回は読んでも良いかな、とは思いますが、あくまで時間つぶしくらいの
心の余裕が必要だと思います。購入するのはお勧めできません。
 

<追記>

ついに完結したと思ったら物語は完結せず。続編が出るんですね。
一応ラストまで読みましたが、作者と出版社にこのつまらない物語を
終わらせる気は皆無のようで・・・。(失笑)

改めて最低な漫画だと感じました。

この漫画、無理してでも続けるほど人気があるのでしょうか?
本当に疑問。もしかして突っ込み漫画として認知されているのかな?

まあ私には理解できないし、理解する気もない。
それほどに腹立たしい内容。(怒)

もう永遠に突っ込み満載のギャグマンガとして続ければいい。
続編を読むことはないでしょう。

前回の点数からマイナス1点。
0点にしたいほど酷いけど、つとめて冷静に・・・
「つかみ」 と 「全体ストーリー」 を評価して、2点に留めたいと思います。
そう言う意味では映画にしてしまえば面白い・・・のかな?

 

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-04-01 16:46:50] [修正:2011-06-16 03:13:05] [このレビューのURL]

10点 寄生獣

  
いやー、面白いですね。
SF好きにはたまらないです。

レビュー点数が高かったのと、岩明均氏の七夕の国が面白かったので
本作品を読んでみたのですが、ビックリしました。

表紙とか見ると、私のようなホラー嫌いには手を絶対に出さない作品
なのですが、決してホラーは前面にでていない。

しっかりと練り込まれたストーリーと、夢中になれる展開の上手さには
ただただ脱帽する限り。非常に優秀な作家さんだと感じます。

個人的にホラー嫌いなので、少しグロい描写にマイナス1点。
でもそんなに嫌悪感はありません。
 
<後記>

読み直したが、初めて読んだときよりも面白さを感じ、そして感動した。
いやはや全く素晴らしい作品だなあ・・・。

前回のレビューで 「グロ描写」 にマイナス1点をしたが、今回取り消し。
全く気にならない。

改めて名作中の名作と評価し直します。
 

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-02-03 11:19:42] [修正:2010-05-11 13:07:54] [このレビューのURL]

 
闇金融の社会をリアルに描く作品。基本的に1テーマ完結物語。
思わず嗚咽しそうなほど、グロテスクでリアルな内容が展開される。

ハッキリ言って主役とされるウシジマは、社会のクズであり凶悪犯罪者。
なのにギャル汚、宇津井や板橋といった、いわゆる 「被害者たち」 の方に
嫌悪感を感じてしまう。

これは作中のギャル汚や宇津井など、テーマ主役たちが持っている自分の
弱さや虚栄、ちっぽけな自尊心や虚無心などが、自分の中にも存在すること
への 「恥ずかしさ」 ではないかと感じる。正直怖さをも感じてしまった。

この漫画を受け止めるか、簡単に突き放すか・・・。

個人的には社会へ出る前にこの漫画を読み、しっかりと受け止めることが
出来なければ、作中の悲惨な人達と同じ運命をたどる可能性があると思う。

逆に考えればこの作品は、見栄や虚栄を捨てて受け止めさえすれば、自分の
弱点をしっかりと見つめ直すことが可能な、秀作であると思う。

面白いが本当に怖い漫画。

私は決してサラ金には手を出さないし、ギャンブルにものめり込まない。
そうしっかりと今は言い切れます。

「物事の考え方が変わったりするほどの力を持った作品」

この評価で間違いないです。
 
いやはや、ある意味本当にスッゲー漫画。劇薬だ。
子供には高校入学か卒業のタイミングで絶対読ませよう・・・。
 

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-02-17 17:27:42] [修正:2010-02-17 17:40:26] [このレビューのURL]

6点 MONSTER

 
面白いし夢中になれる作品には間違いない。

ただ伏線張りすぎで、途中話の相関関係が分からなくなったり、ちょっと
頭がこんがらがったりする。かなり気合いを入れて読まないと・・・。

また張りすぎた伏線を回収できたか疑問が残るし、ラストが少し拍子抜けの
ような気がする。最終的にラスボス(敵)の伏線の張り方に疑問が残った。
だから拍子抜けするのかなあ、と感じました。

良くも悪くも浦沢ワールド全開。
アンチ浦沢以外は読んで損のない作品です。
 

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-02-16 19:16:46] [修正:2010-02-16 19:16:46] [このレビューのURL]

 
面白いんですけどねえ・・・。

吉川英治の宮本武蔵像を、漫画によって具現化させた作者の手腕には
敬意を表したい。そのくらい素晴らしいキャラ、ストーリー構成。

ただ途中から、哲学的?な部分を掘り下げすぎで、間延びしている感が・・・。
あまりに展開が遅い。

過去の対戦相手の幽霊?自身の煩悩?を登場させることで、主人公らの
心の奥の葛藤を表現しているのだろうが、どうにもこうにもしつこすぎ。

美しい描写と魅力的なキャラ作りに大成功しているのだから、もう少し、
いやほんのもう少しだけでいいから、本編を上手く進めて欲しい。

うがった見方をすると、商業的先延ばし意図を感じてしまう。

画、構成ともに圧倒的な力量を感じる作者だけに、間延び要素を少しでも
排除する方向で本書を名作へと導いて欲しい。

今後に期待。
 

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-02-04 18:14:45] [修正:2010-02-04 18:14:45] [このレビューのURL]

 
これは文句なく面白いでしょう。

単なるスポ根漫画ではなく、大いに笑えるギャグも取り入れられ、
さすが小林まこと氏といったところ。

私的にはスポーツ系もギャグ系も好きではないジャンルなのだが、
小林氏だけは別。本当に心から面白いと思います。

その中で本作は秀逸の一言。
展開的には単純なのだが、これだけ面白いのは作家の力量か。

続き(オリンピック編)が是非とも見てみたい。
 

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-02-03 12:54:49] [修正:2010-02-03 12:54:49] [このレビューのURL]

 
この漫画は凄いですね。

深く考えずさらっと読んでも、純粋なSF漫画として楽しめるし、
じっくり腰を据えて読めば、奥深いヒューマンドラマをみている
ような感動がある。

何度も何度も楽しめる秀作だと思います。

是非とも続編が見たい。
ハチマキがおっさんになって、子供が宇宙を目指しているという設定。
目標は土星?海王星?、技術飛躍前提で太陽系外なんかいいかも。

この作者なら、技術発展の過程や宇宙へ目指す背景・世界観なんかも、
見事に創り上げてくれそう。ハチマキの、自身の経験に基づく成長ぶり、
タナベの普遍の愛情表現など、ヒューマンドラマとしても面白い展開を
魅せてくれそう。

素晴らしい作家だと感じます。
 

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-02-03 11:04:09] [修正:2010-02-03 11:04:25] [このレビューのURL]

7点 7SEEDS

 
レビューを読まさせていただき、非常に評価が高かったので、
絶対に読みたくない画風を我慢して読んでみたのですが・・・

とても面白い。夢中になれる。これは間違いありません。

断じてジャンルは少女漫画ではない。SFでありサバイバル系。
少女漫画が苦手、SF好きな私が夢中になって読める漫画です。

減点要因は2点。

まずは画。
いや、少女漫画風の作画が問題という訳ではありません。
他の方のレビューにもあるとおり、「画風」 はすぐに気にならなくなります。

問題は画の質。
せっかくの未来の動物や昆虫、荒廃した景色の描画が非常に 「雑」 で、
興味ある場面が稚拙かつゴチャゴチャになっているんですね。
すごく勿体ない。

変な例えですが、このストーリーを浦沢直樹氏あたりの画で展開できたら
とんでもない名作になるのに・・・と、つい感じてしまいました。

次に細かな展開の雑さ。
日本全土・世界・地球規模のフィールドという実に壮大なスケールなのに、
キモとなる事象を、実に安易に進めてしまう。

例えば、日本全土に散らばっているシェルターを簡単に見つけてしまうとか、
とんでもなく薄い人口密度なのに人と簡単に出会えてしまうとか・・・。

SF・サバイバルという観点でみると、綿密な心理描写は秀逸なのに、
その安易な展開切り替えに眉をひそめてしまいます。

もっと展開を工夫すればより面白くなったと思います。
こちらの部分でもすごく勿体ない。


とはいえ、面白い秀逸漫画であることは間違いなし。

SF系、サバイバル系がお好きな方は、画風を気にせず一度は読んで
見られることをお奨めします。
 

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-16 01:59:57] [修正:2011-06-16 05:50:18] [このレビューのURL]

9点 銀と金


いや、この漫画は素晴らしいですね。
福本作品では最高評価作品といって過言ではないでしょう。

私は 「カイジ」 を酷評した評価者ですが、その理由は展開の遅さ。
ドキドキワクワクの面白さは認めるのだが、間延びして遅々として
進まないストーリーと、それに伴う内容の薄さに辟易したのです。

その 「カイジ」 の悪い点が、この 「銀と金」 には無い。

ドキドキワクワクに加え、キッチリとしたストーリー構成と展開の良さ。
そして見事な伏線回収の手際の良さがあって、ほぼ文句なしの内容。

ただ画は・・・。下手くそです。(苦笑)
画の稚拙さと、ラスト競馬編がイマイチなのが減点部分。

しかしそんな減点部分が気にならない面白さ。
是非とも読んで欲しい名作です。

今一度言います。
「銀と金」・・・福本作品の最高傑作です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-04-05 10:40:46] [修正:2011-04-05 10:44:00] [このレビューのURL]

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