「blackbird」さんのページ

総レビュー数: 185レビュー(全て表示) 最終投稿: 2011年03月31日

「ダンシング・ジェネレーション」の続編。こちらではダンスの世界に飛び込んだ本編よりも愛子と慎、神崎の恋愛がメインのテーマ。

厳しい師弟関係と思っていた愛子と神崎。
新聞に二人の間のLOVEを揶揄されて以来、愛子の歯車が狂いだしてしまう。神崎の元で踊ることの息苦しさはそのせいだったのかと。

慎は早々に神崎の元を離れていたので、愛子はますます不安定に。そしてとうとう神崎の元を飛び出し舞台に穴をあけてしまう。
ここはまさに少女マンガ。現実ならあり得ないでしょう。ダンスと恋愛がぐっちゃぐちゃ。まあ、そういう子供っぽいところが愛子らしいところでもあるんですが。

一時期バレエの舞台から干され、ようやくブロードウェイのダンスミュージカルに生きる場所を見つけ、新しい舞台人生を歩み始めたところ、彼がやってきます。
「決着をつけるために」、神崎が。
弟子に逃げられてぼろぼろ。いや、女性に逃げられてしまったからと自覚したからなのか。とにかく昔の面影など無いほどにぼろぼろ。

もう逃げられない愛子。絶対に恋愛ではないと必死で否定していたのだが、とうとう神崎に向き合いかけて・・・・
と思ったら、最後の最後で、愛子はするっと神崎から逃げてしまう。

この時に神崎とどうにかなっていたら!神崎ももう少し強引に奪っていれば!と思わずにいられないけど、少女マンガですからここはやはり怪我をした慎の元に戻っていくという安定したエンディングへ。

当時は「神崎<慎」だったので、これで良かったと満足していたけど、今読み返すと、大人の神崎にも頑張ってほしかったなあと思ってしまったりも。
神崎、つめ甘すぎ。厳しいのに優しすぎ・・・。
でも、それだときっと、いつもいつも愛子は不安の中で踊る事になるだろうから、まとまらないんですけどね。

それにしても、NYの看板ミュージカルの主演4人のうち、日本人が3人なんて事は現実的には無いよなあなんて子供ながらに思ってました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-04-13 09:43:40] [修正:2011-04-13 15:58:54] [このレビューのURL]

「うおォン」「うん、これこれ・・・って、何がこれなんだろう」
「これは子供のころ嫌いだった味だ」

・・・と、心の中のつぶやきがいちいちツボに入る。

渋めのおじさんが一人飯で成功したり失敗したり。
一人で初めての店に入る時のちょっとした勇気や、酒飲みでない人が頼むメニューが難しかったりとか。
そんなシーンが何となくはまってしまう。

谷口ジローの細かい描写がまた、このあるような無いような内容に妙にマッチして、気づくと手にとってしまう、そんな不思議な一冊。

それにしてもこの主人公、よく食べるなあ。
渋いおじさんなのに、いくらなんでも頼みすぎでしょう、あり得ない頼みかたでしょうってとこもおかしい。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-04-10 15:26:41] [修正:2011-04-10 15:26:41] [このレビューのURL]

「ド」田舎に都会の男の子が引っ越してきた。
受け入れ側の田舎の子達の反応がいちいち面白い。
都会っぽさに憧れを持ちながらも、何となく見下されたような、自分たちの田舎を否定されたようなそよちゃんの複雑な気持ち。
さすがくらもちふさこですねぇ。

初恋云々もだけど、思春期の頃の親の鬱陶しさとか、面倒臭い友達関係とか、新しい生活環境へ踏み出す勇気とか、すごく上手に丁寧に描かれています。

絵がかなり変わってきた頃の作品なんで、特に後半では微妙ではあるんですが、作品力としてはすごくひきつけられます。

そよちゃんのお母さんの胆のすわり方がすごい!と思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-04-07 16:51:16] [修正:2011-04-07 16:51:16] [このレビューのURL]

本当によしながさんは美味しいものを食べるのが好きなんだなあという事が伝わります。

食べ物の絵もとても上手(食べ物漫画では薀蓄よりも重要!)。
表現もストレート。

「にくづきに旨いと書いてあぶらと読む」
「オヤジは誰でも心の中にマイすし屋を持っている」
といった表現が面白い。

気に入った男の子に、自分のお気に入りの店をけなされて、怒りで別れてしまう。
それでも「気に入った店をけなされるのは耐えられない、我が人生に一遍の悔いなし!!」と言い切るよしながさんに10点差し上げたい!
まさに食いしん坊の気持ちを表しています。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-04-06 00:10:10] [修正:2011-04-06 00:10:10] [このレビューのURL]

いいなあ、こういうゆるいお散歩漫画。
しかも反応が結構こちらのツボにはまる。

ネズミの遊園地はもちろんですが、
「相田みつお」のくだりはかなりウケました。

海外もいいけど、やっぱり自分の知っている近場の話が
面白いな。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-09-18 18:24:33] [修正:2011-10-03 16:38:38] [このレビューのURL]

幕末漫画は数あれど、中でもこの吉村という一人に焦点を絞っての
描き方は初めてで新鮮。

新選組がどういう集まりだったのか、
「尊王攘夷」がどんなものだったのか、
当時の下級武士達の、将来の希望のなさとやるせなさ。
武士なのか、武士とは言えないのか、自分がよくわからないまま
幼馴染に腹切りを迫られる割り切れない思い。

それがながやす氏の緻密な画力で、ものすごい迫力で伝わってくる。
巧い、巧すぎる。

第二部からは息子や妻の話も加わり、さらに涙無くしては
読めなくなりますね。

原作がしっかりしているので、終わり方も期待しています。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-09-18 18:34:49] [修正:2011-09-18 18:34:49] [このレビューのURL]

現在競技かるたを広めたのは「ちはやふる」だが、それより前にかるたを扱った漫画あったのですね。

まあ、絵柄がかるたと全然合っていないし、無理やり恋愛を突っ込んだからどっちつかず。ストーリーもごく普通で先が読めちゃっても楽しめるほど、入り込めませんでしたね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-27 13:28:43] [修正:2011-09-18 18:21:14] [このレビューのURL]

「ああ、そういえばこんな漫画あった」「結構好きだったな」と楽しめるけど、何度も読み返すほどではない・・・かな。

70、80年代の漫画を扱っていることが多いので、この年代を楽しんだ人は楽しめるかもしれないが、後はもっと新しい世代が、「こんなのあるんだ」とこれで発見していくものなのかどうか。

しかし後半になると扱われる漫画がかなり自分の好みと合わなくなってきた上に、人物の描き分けがつかなくなり、何が何やら・・・正直もういいかなって感じです。

でも、こんななんでも揃う古本屋さんがあったら、助かるだろうなあ・・・
夢のようです。
ぜひ近所にほしいです。
そしてあの倉庫で一日過ごしてみたい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-06-12 12:39:11] [修正:2011-09-18 18:18:30] [このレビューのURL]

現代よりちょっと進んだ近未来。
科学によってもたらされる恩恵を、使うか、使わないか。

たとえば、自殺願望の女と、最後にもう一度若い体に戻って思い切り働きたいという女の入れ替え。
ロボットに最後を看取られていく男。
命と引き換えに才能を得る男と、それを断った男・・・など。

人は何に幸せを感じるのか、人を羨ましく思うのか、
生きる価値とは何なのか。
色々な事を考えられる一冊です。

最初に読んだときはそれほどでも・・・と思ったけど、
二回目に読んだら、作者の温かい目線が感じられ、
とても救われた気分になりました。
それほど絵が上手い!という訳ではないけど、読み応えのある、
誠実な作りです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-06-23 13:23:53] [修正:2011-09-18 18:15:45] [このレビューのURL]

5点 ボレロ

素晴らしいコーチに出会って、自分がスケートで表現したかった世界を
描けるようになった、環の成長ストーリー。

いろいろな世界で、道を究める時に愛情までも重ねてしまう女性が多いのだろうけど、環もたがわずコーチに魅かれていく。

初めて、本当に愛される(不倫なんで本当なんだかは何とも言えない)事を知り、人に優しく接し、愛情をかけることを知っていく。
虚勢を張っていた自分が本当は小さい存在で、だからこそ愛しいという、自分発見は、この作者の作品に何度も何度も描かれた主張。
正直、またこの流れか・・・と思ってしまうが、これが槇村ワールドですかね。

女性の成長とともに、スケートや、表現の魅力も楽しませてくれます。

絵はまだそれほど崩れてはおらず、ぎりぎり綺麗な絵を楽しめます。
最近の作品も、せめてこの位で描いて欲しいです。


他短編が一つありますが、ちょっとバブルっぽいな。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-06-15 13:34:19] [修正:2011-09-18 18:14:32] [このレビューのURL]