「blackbird」さんのページ

総レビュー数: 185レビュー(全て表示) 最終投稿: 2011年03月31日

百貨店、安売り外資量販店など、ファッション業界の現在や、バイヤーの実態などが垣間見れて面白い。

普通に元気で、明るく、周りの幸せを考え、悩み、道を開拓していく主人公は、応援したくなるキャラ。

元彼は、長く付き合ってきて、仕事にも理解があり・・・と、理想的だったのに、いざ親が死んで実家を継ぐ、という現実が立ちはだかって初めて、腹を割って本音を話していなかったと気づく。
最終的に仕事を捨ててついていくか否かの選択をするのは、働く女性にはつきものの岐路でしょう。

その後はどんどんバイヤーとして出会う後輩たちがなかなかイマドキの考えを持った面白い子たちなので、それに振り回されてしまう絹江の頭が爆発する様子がおかしい。実際に若い人たちがいる職場、特に最先端のところだから、すごいギャップがあるあろうなあ。

ただ、残念ながら、この作品の絵も粗い。
最初にあんなすらっと恰好よかった凌さんも、最近ではすっかりギャグです。意志的な女性を描く、自立する女性を描く、それは勿論いいのですが、丁寧に描いてほしいなあ。少なくとも、昔はとってもきれいな絵だったことを知っている身としては、最近の粗い絵はあまりにも残念。漫画を読ませる以上、絵にも力を入れてほしいと思うのは私だけでしょうか。

何にせよ、タブチとの話も佳境に入ってきました。そろそろ終わりが近いのかな。百貨店業界、モード業界の大きなうねりの中で、この話をどうやって収取つけるのか、楽しみです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-04-08 00:06:50] [修正:2011-06-18 07:08:09] [このレビューのURL]

6点 Dr.汞

天才的な医者の漫画、というとブラックジャック。
彼もなかなかヒューマニズムあふれる人だったけど、こちらもなかなか。

「魂を救う」と言われるように、泣き叫ぶ心を治療しているような話が多い。

それにしてもなぜパンツ一枚で窓辺に立つ?
光過敏症ってそういう病気?
看護師さん、コートに裸の、唇がやけに赤い男を格好いいと思うんですか・・・?
何でこの人の描く人はセクシーさを全く感じないんでしょうか。
男も。女も。
そして、キメのセリフがつい笑いを・・・

・・・と、まあ、突っ込みどころが満載の能條ワールド医療版です。
突っ込みどころという観点だったら10点差し上げたい。

医療系漫画でも、異色の作品。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-13 14:38:43] [修正:2011-06-16 00:14:43] [このレビューのURL]

だんだんと20年8月に向かうにつれ、来るべき運命を知る身としては
怖くて読み進みたくないと思うのですが、読むのを止められない。
でも全体的に、あまりに悲壮感や絶望感に包まれすぎないのは、
すずの愛すべきキャラであり、深刻なシーンでもついつい笑いにオチる
家族たちのおかげ。
でも、哀しすぎると、笑いながら涙を流してしまう、
そんな切ない、ちょっと湿った笑いなんですよね。

また、この作者の描く夫婦像って、つかみ処がなく、最初はすず達もそうでした。
特にあの時代に、急遽夫婦になる人たちはこんな感じなのかもなあと。
でも、リンさんや水原さんの話が出てきてから、夫の人間ぽさや、
様々な感情を持て余すすずの複雑な表情が浮き出てきて、
ようやく人らしい感情、夫婦らしさが感じられるようになってきました。
最後にはいい空気が漂うようになりましたね。

映画のように、上から描写した家族の絵。
夫の不在中、留守を守れないと断言するすず。
右手を失い、今までできていた事を思い返すすず。
だんだんすずの存在を認めていった義姉。
すみちゃんの腕のシミ。
戦争が終わって、国の正体が見えてしまった時の悔しさ。
そして、生き残った者が何をするべきなのか見えた時の希望。

書ききれないほど、数々のシーンに涙が止まりませんでした。

呉の話は聞いていたものの、やはり戦争の話となれば原爆と東京大空襲の話。よくここまで詳細な記録を丁寧に集めたなあと感心しました。
欄外に書いてある情報も、今後きちんと読んでいきたいと思います。
また、戦中の野草などの貧しい食事事情、戦意を高揚させるスローガンや、燃料など生活物資の話をうまく取り入れたもの。
・・・名作と思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-14 13:33:22] [修正:2011-06-14 13:33:22] [このレビューのURL]

人格もお金も何もないような研修医時代を描く作品。
実態がなかなかよく描かれているのでは。

男も女もない、女も捨てているような毎日に神経と体力を
擦り減らし、みんな立派な医者になっていく。
大らかな主人公のキャラが全体をとっても楽しい雰囲気にしているが、
医療の現場につきもののシリアスな話も混ぜ込まれ、
時々ほろっとさせられる。

女を捨てているのに、なぜかなな子に魅かれる男性陣がいたりして、
それもまた面白い。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-12 12:44:55] [修正:2011-06-12 12:44:55] [このレビューのURL]

正に酒飲みのための、ゆるゆる漫画。
暇な時に、酒を飲みたい時に、暇な休みの夕方に、
ぱらぱらっと読んで「あ?なんかこんなつまみが旨そう」とつぶやく。

同じようなつまみやシチュエーションだけど、そこはあまり突っ込んでも意味がない。
楽しく、安く、酒を飲む。
その時間を存分に楽しめる主人公は天才!

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-11 01:33:29] [修正:2011-06-11 01:33:29] [このレビューのURL]

正に佐々木倫子ワールド全開。

先が読める展開を良しとするならば良し。
最近では、ただ話が分かりづらくなって結局このオチか、という
展開に、ちょっと疲れてしまった。

この主人公のキャラが許せるかどうか、人によって好みが分かれるところ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-10 08:43:09] [修正:2011-06-10 08:43:09] [このレビューのURL]

面白かったのは最初の数冊。
その後は惰性で買って、途中で売りました。

「究極」と「至高」なんて対決もひどいですが、全県味巡りが出て、「一県につき一巻の47倍の連載を保障したか」と呆れました。ひどい企画です。

ワンパターンの話、思想や偏見、絵のひどさ、当初の設定やキャラ設定を忘れてずたぼろ。副部長の人間的なひどさは言うに及びませんが、どの上司も問題を起こす人物も、ロクデナシばかりの浅い設定です。イマドキ、しかもこんな新聞社で人格的に問題がある人ばかりの会社なんざありませんて。

まあ、グルメうんちく漫画の走りで、食に対する関心を高めたということで1点差し上げましょうか。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-05-15 00:03:59] [修正:2011-06-09 07:20:11] [このレビューのURL]

6点 清々と

古くからのお嬢様学校に入学した、庶民派の主人公の話・・・かと思ったが、だんだん彼女に絡む人のオムニバスっぽい作りになってくる。

主体は勿論主人公。
入学を決めた時点でちょっと「燃え尽きた感」があり、周りがどんどん部活を決めたり将来の事を考えていることに焦り始めてしまう。自分だけが何も決まらないという焦りってよく分かるなあ。

そこで出会う友達とのちょっぴり百合っぽい話から、ベテラン教師の思い出話、など、少しずつ話が広がってくる。

何故これが青年誌での連載なんだかよく分からない。
そのせいか?谷川さんの作品に共通する女のいろいろな思いが、ちょっと抑え気味になっているような気がする。でも、ほわっとした、柔らかな空気感はいつもの通り。

さらっと終わりにしていくのかな。今後卒業あたりを見込んでしめていくのか、ゆっくり読んでいきたい。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-08 14:34:13] [修正:2011-06-08 14:34:13] [このレビューのURL]

18世紀末のポーランドというのも、日本ではあまり馴染みのない時代。
大きな領土を誇った国でも、その政治はとても危うく、
何より世襲でない王政、貴族、大国からの干渉を受ける環境に
悲惨な状態に陥っていく。

なかなか知らない歴史に触れられるのはとても面白い。
ただし史実ではないエピソードも混じっており、あとがきに解説してある。
そうなんだ?と思いつつも、面白く構成してある。

主人公にあまり肩入れできないのは、やはり貴族という立場に固執していたからかも。
どちらかというと、民衆と共に戦うタデウシの方に肩入れしちゃいますね。

それにしても、やはり歴史の女傑ってのはすごいですね。
エカテリーナの存在感。一つの国の運命を狂わせてしまいましたね。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-06-08 13:38:00] [修正:2011-06-08 13:38:00] [このレビューのURL]

最初こそ対決する漫画家が出てこなくて、企画倒れかと思いましたが、続々思わぬ大御所が出てきて笑えます。
(竹宮恵子さんなんて出てきてびっくりです)

この毒こそサイバラ!
サイバラだからこそ、ここまで地雷を踏んでも許されます。
みんなが思っていることを、容赦なく声高に叫ぶサイバラ、すごいですね。

こんな対決の時に、そつなくうまーく描いてしまうと逆に「面白くないやっちゃ」と思われるんですが、中でも期待以上にかましてくれる人もいます。

それにしても「さすが」と思わせる画力を見せながらも、皆さんが苦手なのがドラえもんというところが、意外な落とし穴でした。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-05-27 13:24:57] [修正:2011-05-27 13:24:57] [このレビューのURL]