「まれら」さんのページ

総レビュー数: 112レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年02月12日

既に数多の批評がなされており、批評するような余地があまり残されていないような気がする。映画より深くて面白いのは確かだが、その映画版自体を宮崎氏が監督して相当の高評価を得ているのだから、今一つ位置づけが理解しづらい。(私としては、「原作」だとは思っていない。)
そもそも、同じ絵を描く仕事といいながら全く別ジャンルの漫画を手がけ、なぜこんな凄い作品が創れるのか?
ひたすら評価を拒否するような作品。どうしても点数をつけざるを得ないなら、8点未満ではないと思うのでとりあえず8点をつけておく。
余談ではあるが、映画制作期間は休載が多くなるのが非常にもどかしかった。(本サイトは若い方が多く、リアルタイムで読んでいる者の方が珍しいかも知れない。)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-11-26 00:12:38] [修正:2007-11-26 00:12:38] [このレビューのURL]

短編集ではあるが、1本1本が丹念に練り込まれており、珠玉の出来。
特に標題作は最も幻想的な設定ながら、地に足が付いたような骨太の作品。行基様のくだりは畳みかけるような文章表現も見事。
川原作品はファンタジーだと思って読んでいるが、その中でも最も好きな1冊。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-11-25 00:54:27] [修正:2007-11-25 00:54:27] [このレビューのURL]

スポーツ漫画、ギャンブル漫画はいずれも好きなのだが、この作品は今一ついただけない。妙に小綺麗でシンプルなストーリーだが、プロ競技の世界はもっと泥臭く、人間的で、激しいものなのだろうと思う。(たとえ事実は違っていても、読者はそう思いたいのであるし、そうでなくては漫画にならない。)
つの丸、土田世紀、ゆうきまさみ等の諸作品で感じた熱さが伝わってこない。最初は中途半端な擬人化やデフォルメがよくないのかと思ったが、マキバオーなどを見ればそうでないことがよく判る。
つまるところ、作者の思い入れが見えてこない。今後に期待したい。

(得点修正)
いくらか緊迫感が出てきたので、上方修正3点→4点。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-11-25 00:52:55] [修正:2007-11-25 00:52:55] [このレビューのURL]

川原泉は、短〜中編で最も味わいを発揮するのだと思う。本作も決して面白くないわけではないし、キャラも魅力的なのだが、なにぶんストーリーが説明的になってしまい、おとぎ話的な美しさに欠けるきらいがある。
ラオウには笑ったが。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-11-24 23:46:54] [修正:2007-11-24 23:46:54] [このレビューのURL]

巨匠独特の説教臭さがないのは評価できる。非常にリアリティ溢れる群像を見事に描き切っているところはさすがである。(「リアリティ」というより「リアル」なのだが。)
一方で、慌ただしく息苦しかったであろう時代の雰囲気がそのまま作品全体を貫く雰囲気となって現れており、同じ時代物でも「シュマリ」に比べると、活劇的な面白さや爽快感を楽しむような作風にはなっていない。じっくりと味わうべき作品。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-11-24 17:25:34] [修正:2007-11-24 17:25:34] [このレビューのURL]

画力も構成も水準以上。人物のデザインもしっかりしているし、戦艦などのデザインも秀逸。それでいて、B級と言おうか、同人作品と言おうか、非常にマイナーな雰囲気に満ちている。コメディ調のキャラで妙に重厚なストーリーを展開しているせいか、良い意味で古典的スペースオペラを読むような感じがする。(このあたりは、次作のキャラバンキッドでも非常に強く感じた。)
作者自身は「うる星やつら」を読んだこともなかったとしているが、時期的・内容的に対比されるのは致し方ないところ。アニメ版のキャスティングも明らかに意識していると思われる。ちなみにラムとカームを比べた場合に限って言えば、ほとんど同じ露出度なのに淫靡さでカームの圧勝。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-11-24 16:58:20] [修正:2007-11-24 16:58:20] [このレビューのURL]

5点 ねじ式

比類なき作品であることは間違いないが、世間の評価ほどには面白いと思わない。
心象風景の残滓が随所に見られ、どっしりと読み応えはあるのだが、チヨジやべんさんや李さんが織りなすピラミッドの頂点に存在していることを「読者が知っている」からこそそう感じられるのだと思う。
単体の評価としては正直3点がいいところだが、つげ作品のカンバンであることに遠慮して5点献上。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-11-22 01:15:09] [修正:2007-11-22 01:15:09] [このレビューのURL]

1巻〜3巻くらいまではゲーム関連のパロディ中心であり、元ネタを知らないと全くわからない世界。(もっとも、知っていてもさほど爆笑というわけではない。)
俄然調子が出てくるのが3巻後半以降の絵日記漫画部分であり、ヒロポン暴走以降のユルユル具合は現在へとつながる定番ネタになっている。
絵日記漫画や楽屋オチが嫌いでなければ、そこそこ笑える佳作。
「そねみ」も含めて、漫玉日記シリーズほどアクが強くないので、手軽に流し読みできる。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-11-22 01:12:48] [修正:2007-11-22 01:12:48] [このレビューのURL]

ギャグとして非常に面白い。いわゆる萌え系の漫画ではあるが、たとえそうでなくても漫画として成立している。
この手のギャグは、「面白い絵」で表現するのが古典ではあるが、ボケ役の美羽を筆頭に可愛い少女を並べ、日常的な風景で描かれる日常は、却ってシュールですらある。
いかにも今風の萌え要素と、比較的オーソドックスな笑いの構成の落差は、作者の計算のうちかも知れない。微妙に瓢箪鯰な印象を受けるが、それも笑いの要素か。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-11-21 19:23:21] [修正:2007-11-21 19:23:21] [このレビューのURL]

いつの時点からか、さっぱり面白くなくなった。取材内容をすべて吐き出さねば気が済まないのか、ストーリー置き去りで受け売りのネタがだらだらと綴られていく展開が多く、辟易する。撮りっぱなしの素人ビデオを見せられている気分。
その間に挿入される浅薄に社会派ぶった展開が、これまた嫌味で、相乗効果でつまらなさを増幅させている。
昔はもっと面白かったし、何よりも料理が旨そうだった。得るところのない蘊蓄漫画・不味そうな料理漫画は存在意義がないのではないだろうか。
10年前に終わっていれば名作だった。10年前までの面白さで、3点献上。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-11-21 00:32:17] [修正:2007-11-21 00:32:17] [このレビューのURL]