「まれら」さんのページ

総レビュー数: 112レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年02月12日

緩く読むにはさほど悪くない。
情緒垂れ流しの追憶漫画ではあるが、作者と年代が近いせいか、感情移入できる時代設定やエピソードはなかなかの出来。
惜しむらくは、掲載誌的にターゲットを外している感があるところ。周囲のページから随分浮いていた。やはり少女誌向きか?

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[投稿:2007-11-18 21:19:05] [修正:2007-11-18 21:19:05] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

連載中の漫画であるため、あえて9点としているが、このままの勢いで連載が続けば間違いなく10点献上できる作品。
史実と虚構のバランスがきわめてよく、史実に詳しい読者も、そうでない読者も一様に楽しめる作品になっている。(勿論ある程度の予備知識があった方が、深く読めそうではある。)
壮大な戦争描写や派手な戦闘シーンに気を取られるが、敵役・脇役の端々まで実に個性的であり、わずかなセリフや漫符で暗示される心理描写も出色である。安易に表現してしまってもストーリーに影響しないレベル(尾兄弟、黄離元、シュンメン、昌文君の部下、信が喧嘩をふっかけた伍の面々など)まで、しっかりキャラが立っている。
ただ、あまりに緻密に描かれているため、通常レベルでは問題にもならない程度のアラが目立つのも事実である。例えば壁だけ諱で呼ばれなかったり、山の民の中で楊端和(史実では漢民族?)だけ漢字表記だったり、昌文君や肆氏は敵方や部下にまで称号で呼ばれたり、なんとなく気になってしまう。

(以下は漫画中に未だ登場しない史実を記しますので、知りたくない方は飛ばしてください。) 

作者は、今後どこまで描くつもりか気になる。史実を辿れば、当然李信の惨敗や昌文君の裏切り、壁の死(壁死(笑))、始皇帝の暴政などに到達するが、娯楽作品としてはあまりストーリーに乗りにくい部分かと思う。そう考えると、あまり遠くない時点でフィナーレとした方が作品としてのまとまりはよいと思うのだが、これほど面白い作品の終わりを願うのも変な話ではある。

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[投稿:2007-11-18 19:52:14] [修正:2007-11-18 19:52:14] [このレビューのURL]

確かに面白い。
しかし漫画の面白さとは少し質が違うような気がする。例えばジョークや漫才の面白さに近いのかも知れない。ネタ勝負であり、オチを知ってしまったら二度目は面白さが半減する。(もちろんストーリーを読ませる作品ではないのだが。)
力作ではあると思うが、一度読んだら十分と思う方も多いだろうと感じた。

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[投稿:2007-03-06 19:56:56] [修正:2007-03-06 19:56:56] [このレビューのURL]

登場人物は皆悩み、逡巡する。現実はこんなものかも知れないと思わせるリアルな描写ではあるが、漫画ならではの感動(興奮や爽快感、悲哀や喪失感など、実生活では得難い疑似体験)に乏しいように感じた。いわゆるラブコメの範疇に入るのだろうが、登場人物(特に主役二人)の想いが妙に鬱屈していて読んでいてつらいシーンも多く、共感や感動に昇華していかないもどかしさを感じる。
そうはいいながら十分に水準以上の作品であることは確かなのだが。

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[投稿:2007-02-23 23:56:06] [修正:2007-02-23 23:56:06] [このレビューのURL]

アニメから先に見て、そのあと漫画にはまった。あまりに何度も読み返したせいか、何点つけてよいか判断できなくなってしまったような気がする。
敵役はもちろん、ザコの末席に至るまで異様にキャラが立っており、熱すぎる台詞の数々はギャグにされるのも頷けるところ。冷静に読むと次々と敵を倒すだけの平凡なストーリーなのだが、だんだんとそのテンポが心地よくなってくる。
読み飽きたつもりでいても、手元にあればつい読んでしまうのはやはり面白いのだろう。ラオウ編までに限っていえば8点献上したい。
(得点内訳)
ラオウ4点+トキ2点+ケンシロウ1点+「今日のは口にあわぬ」0.2点+牛にでもばけるべきだったババア0.2点+「目かくし目かくし」0.2点+「俺じゃないるれ」0.2点+ジャギほか0.2点

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[投稿:2007-02-20 18:44:00] [修正:2007-02-20 18:44:00] [このレビューのURL]

平凡な日常の穏やかな時間を丹念に描いてあるが、決して退屈ではない。コマ運びが絶妙で台詞の端々が活きており、ギャグ漫画としても十分楽しめるが、やはり疲れた時に読みたい作品。
読者の追体験的な読み方を誘うような雰囲気があり、特に季節感の表現がすばらしい。
評価は高いようだが、アニメ化などすると「間」が死んでしまうだろうと思わせる。

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[投稿:2007-02-19 19:27:33] [修正:2007-02-19 19:27:33] [このレビューのURL]

スピーディーかつマニアックなギャグと裏腹に、無意味に過ぎていく日々が語られていく。ちょうど自分自身が高校時代に読んだ漫画であり、実生活の想い出と共に郷愁を伴って記憶している。
同人誌感覚のギャグは好き嫌い分かれるところであろうが、結構好きだった。

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[投稿:2007-02-17 23:51:25] [修正:2007-02-17 23:51:25] [このレビューのURL]

延々と繰り返されるパラノイア的な描写。オムニバス形式で語られる異様な状況がやがて一点に収束されていく。
グロテスクを通り越して滑稽にさえ見える画風は、決して上手いとか美しいとかいうものではないが、淡々とした筆致のせいか、さほど嫌悪感は感じない。
恐怖漫画やSF漫画の趣もあるが、むしろ前衛芸術を目指したような読後感を抱く。惜しむらくは結末が理に落ちすぎてむりやり終わらせたような感じがする点である。いっそ前衛に徹して突き放せば9点以上を献上できたかも。

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[投稿:2007-02-15 23:52:56] [修正:2007-02-15 23:52:56] [このレビューのURL]

非常に面白く、作風は良質で安心して楽しめる。ここまでの品位と娯楽性を併せ持つ漫画は貴重である。
難を言えば、一話完結型でレギュラー登場人物が限定されるせいか感情移入が困難であり、「のめり込む」ことができなかった。
良くも悪くも優等生的で、非の打ち所がない漫画。

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[投稿:2007-02-14 01:18:25] [修正:2007-02-14 01:18:25] [このレビューのURL]

子供の頃に読んで恐怖を感じたマンガだった。
文庫版が出版されたのを期に再読してみたが、当時感じた緊張感や絶望感はあまり感じられない。自然災害や人間同士の争いなど、現実が虚構を凌駕してしまっている。
憂うべきか悲しむべきか。

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[投稿:2007-02-13 22:29:19] [修正:2007-02-13 22:29:19] [このレビューのURL]