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総レビュー数: 258レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年06月29日

8点 BECK

漫画という媒体において表現が難しい音楽を表すのにある程度成功している。クラシックならともかく、ROCK漫画でここまで雰囲気を出せた作品って個人的には思いつかない(少ないし)。

絵柄は万人受けするタイプし、CDのジャケやPVのパロディである表紙にはセンスを感じる。インディーズシーンの描写もリアル。ライブの回では見てると鳥肌が立つときもあるし、低迷してもかならず盛り返してくる安定しておもしろい漫画。ただ、あまりのめりこむということが個人的にはなかった。

気になったこととしては、20巻くらいから引っ張りすぎているということや、レッチリはいいとしても作中のメンバーの音楽の趣味がふるすぎるということ。作者の趣味を反映してのもかもしれないが、多少不自然。バンドTなどで、RANCIDやNOFX、GREEN DAYなど現代のバンドも出てきてるのでそういうのをメインに持ってきて欲しかった。

アバロンで終わりかと思ったけど、どうやらもうしばらく続くよう。終わりどころを間違えないことを祈る。

追記
最近ギターの勉強のためにオールドロックやソウルばかり聞いてたら見事にはまってしまって、以前書いた批判は的はずれだったのすいません。それでもバンドスタイル自体は古すぎるかな。

終わり方はきれいで良かったと思う。今まで何かにさえぎられて届かなかったベックの音楽がやっと届いた瞬間という事で、ぞくぞくさせられた。今まで日の目を見なかったバンド漫画で成功した事に敬意の念もこめて一点プラスです。

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[投稿:2007-09-23 19:28:14] [修正:2008-07-22 22:38:58] [このレビューのURL]

これだけ設定がぶっとんでるわりにリアリティが保たれてる漫画ってちょっと珍しいと思う。三巻くらいまではあまりおもしろく感じなかったが、梶が登場して頭脳戦の要素が入ってきてから爆発的におもしろくなった。

テンポがとても悪い作品なのでどんどん人物が移り変わっていくのは読者も飽きないしよい。ただ、個人的にはあまり能力バトルをやりすぎな印象で、もっと減らしていいと思う。あくまでこの作品のみそは、オメガの能力を使って、どうのし上がっていくかというところにあると思うし。ちょこちょこ入るギャグもおもしろくていい感じ。

ただ、スピリッツではたいてい一番後ろに載っていて打ち切りが心配。こんなにおもしろいのに何でだろう。

どうも打ち切られた感じのラストだった。中途半端に切らずに、終わらしてくれのは良かったけどやはり微妙だったので点数下げときます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-24 22:04:36] [修正:2008-07-08 22:19:02] [このレビューのURL]

少女漫画ではけっこう好きだった人なんだけど、
この作品はちょっと痛い。

まず何で音楽を絡めてきたのかなあというのが疑問。
どう考えても作者はパンクというジャンルをただの
ファッションアイコンか何かのように考えているのが
見て取れる。革ジャン着て、破れた服に安全ピンつけていれば
それがパンク。そんなわけない。多分テーマと
なっているシドとナンシーについてもピストルズの音楽が
好きとかいうわけじゃなく、なんとなくかっこいい
エピソードだったから持ってきたのだろう。

内容も自分がこの作者に期待してたものとは違ったし、
パラダイス・キスあたりからの方向性はどうも気に入らない。
現代らしいけど、どっちかというと携帯小説みたいな
現代らしさで安っぽい感じがする。

ハロルド作石はほんとにロックが好きなんだなあというのが
作品から伝わってくるし、三浦じゅんのアイデン&ティティ
はロックは何かといくことを突き詰めていったすばらしい
漫画だと思う。音楽ってそんな軽々しく扱っていい
ものじゃあないのでは。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-07-01 16:30:04] [修正:2008-07-01 16:30:04] [このレビューのURL]