「boo」さんのページ

総レビュー数: 258レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年06月29日

鶴田謙二、3年ぶりの新作!

さすらいエマノンどうなってんのとかForget-Me-notはやっぱりもう投げたのかなんて疑問はいっぱいあるんだけど、とりあえずは鶴田謙二の単行本が出たことを素直に喜ぼう。

祖父と共に飛行機での運送業を営むみくらだったが、その祖父が亡くなってしまう。祖父の遺品からエレキテ島という謎の島を知ったみくらは自らもまたその島を追い求めることになって…。

いやー、堪能しました。素晴らしい。
漫画というのは絵と話が合わさったものだけど、鶴田謙二の場合絵の方に9割以上偏っている作家さんだと思う。逆に言うとほぼ絵の魅力だけで食ってきてるというすごい人なのだ。
Spirit of Wonderみたいなのもいいけど、この人の作品だと絵の方に目が行ってストーリーに集中できないのよ。だから私はこのくらいベタでシンプルな話の方が良かったりする。

で、この冒険エレキテ島、時間かけたんだろうなー(皮肉じゃないよ笑)。絵はさらに精緻になって、飛行機で切り裂かれた空気、太陽の光、透き通る水が色彩豊かに見えてくる。そう、モノクロなのに何でこんなに色彩豊かで瑞々しいのか。本当にこの人の絵は魅力的だ。
しかしだからこそ冒頭のカラーページが白黒なのが許せん!Forget-Me-notなんかさー、一話ごとにカラー入ってたじゃん。そこまでしろとは言わないけど最初だけでもカラーにしてよ。ちょっとくらい値段上げてもいいし、そのくらいの価値が鶴田謙二のカラーにはあるだろうに…。残念すぎる。

また鶴田謙二といえば絵はもちろん、伸び伸びとしたヒロインも魅力の一つ。その点今作のみくらは鶴田謙二に珍しいスレンダー美少女でちょっと驚いた。もちろん可愛い。ただエロさがもうちょい欲しい。
最後の方病んでる感じもあったから、ツルケン特有の健康美少女的魅力がなかったのがね。いや、逆にあれに惹かれる人もいるのかな。でも喪服には鶴田謙二の愛を感じた笑。不謹慎だけど、エロいです。

この一巻、すごく良い所で終わっている。しかし二巻はいつになるのか。とりあえずは2012年に続きがアフタに掲載予定ということで期待せずに待つとしますか。今回は頼むので予定を守って下さいツルケンさん…。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-10-30 12:16:16] [修正:2011-10-30 12:16:16] [このレビューのURL]

9点 ペット

他人の記憶の中に入ってそれを書き換えたり消したりすることの出来るPETと呼ばれる能力者達の話。

人間の記憶の中には自身を支え続ける記憶であるヤマと自身を傷め続ける記憶であるタニが存在する。PETは他人の記憶に干渉できるが、このヤマとタニに手を加えるとその人間は潰れて廃人になってしまう。裏社会のある組織はこのPETを利用した仕事を生業としていた…

こういう記憶に干渉できる能力っていうのはわりと漫画に限らずメジャーな能力だ。映画だとインセプションだったり、最近ではブリーチにまで記憶を挟める能力者が登場した。
そんな手垢のついた設定と思われるかもしれないが、そこはさすが三宅乱丈ということで細かい設定が抜群に上手く、かつその設定を完璧に使いこなしたストーリーはすばらしい。
PETがそれぞれのイメージ(どこでもドアや水とか)を利用して他人の記憶の中に入り込み干渉するシーンやPET同士の能力バトルは大きな見所となっている。三宅さんは絵はとっつきにくいんだけど実は表現力が非常に高くて上手。
しかし本当に興味深いのはこの全く記憶があてにならない世界観。実際に覗いた記憶はもちろん、自分の記憶だって書き換えられた可能性だってあるのだ。すごく恐ろしい世界。
残酷な運命に翻弄されるPET達は果たしてどうなっていくのか、一度読むと最後まで怒涛の勢いで最後まで夢中で読み終えた。1巻は設定等がややこしいので慣れるまではきついかもしれないけどそこは耐えて欲しい。

現在は大幅に加筆されたリマスターエディションが刊行されている。多少値は上がるけれど、物語の密度は上がっているのでこちらをおすすめする。
実はこのペットは3部作の第2部にあたるそうだ。果たして第3部が描かれるのかは未定だが、機会があれば描きたいそうなのですごく楽しみにしている。イムリがまだまだ終わりそうにないので当分先になりそうなのが辛い…

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-07-12 23:50:38] [修正:2011-10-27 18:04:22] [このレビューのURL]

これが初連載とは思えない程の完成度の高さと、初連載の青臭い勢いが同居しているすごい作品。この作品のテーマも普遍的で、ありふれたものなのだけど、結論に至るまでの過程がとてもよく、納得できるものだった。3巻でそれまでのテーマにある程度の決着がつき、四巻はフィーを中心とした話となるが、それも良かったことはよかったのだけど、ちょっと作品の軸がぶれたようにも思える。

どの巻でもいえることだけど、特に四巻で顕著だったのが最後の締めがすごく良い。最後でしっかり決めているから読後、とてもすっきりした気分になれる。

ヴィンランド・サガではこの作者独特の勢いみたいなものがなくなってしまっていてとても残念なんだけど、この作品でそれを体感して欲しい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-09 21:13:54] [修正:2011-10-27 18:03:03] [このレビューのURL]

人によって相当評価の分かれる漫画だろうと思う。セカイ系な作品なんだけれども、そこから一歩抜け出したものを感じる。

あの短い話数の中であれだけ子ども達の心理を表現できているのは見事だと思う。どの話も質が高いけど特にはダイチ編とマキ編が好きだった。マキ編のラストには鳥肌が立った。

どの話もラストがしっかりしていてよい。キリエ編のラストは秀逸だった。一つ難を言うならば、カコ以降死を簡単に許容してしまう子どもが多いこと。それぞれに理由はあるんだけど。あと、中一にしてはキリエやモジが大人びていすぎる所にも違和感は感じる。

なるたる同様ラストでこの作品の評価は決まると言えるだろう。鬼頭先生だからないとは思うけれど、頼むからゲームオチとかはやめて欲しい。個人的に幾分かなるたるよりはマイルドになったと思うのでなるたるが嫌いだった人も読んで欲しい。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-05-27 19:44:40] [修正:2011-10-27 18:02:38] [このレビューのURL]

始まったときからなんとなく見てきた作品なんだけど安定しておもしろい。最近のジャンプにありがちな主人公が急激な勢いで上手くなったり、必殺技くりだしたりな漫画じゃなくて安心した。最近合宿や練習のシーンが多くて地味に感じるけど、きちんと努力する姿勢を描いてくれているのはうれしい。打ち切り危惧していたけど乗り切ったようでよかった。今のところまだ良作のレベルなのでこのあとつきぬけるようなら点数も上がるだろう。今のジャンプではネウロ、ワンピースに続いて楽しみにしている作品。
 

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-07-01 21:25:47] [修正:2011-10-27 18:01:13] [このレビューのURL]

至る所にジョジョの匂いがする能力バトル漫画。それに少しミステリーを加えたところが少し新鮮。

三巻くらいまでは頭脳戦の要素が強かったのだがどんどんただのバトルになっていった。個人的には三巻くらいまでが好きだったかな。主人公は熱血漢で、一部では友達を助けるために旅をし、戦っていくというまさに少年漫画な展開なのだがそこに適度な絶望と謎をちりばめることで奥行きを出している。二部からは舞台が世界に広がっており、まだ結末は見えてこない。

原作者がついている漫画なのだが、それが短所ともなっている。構成が今のところとても上手くまとまっていて良いのだが、盛り上がりとか勢いがいまひとつ感じられない。安心して楽しめる漫画だが、何か突き抜けるものをこのあとに期待している。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-17 22:44:57] [修正:2011-10-27 18:00:48] [このレビューのURL]

この作者は将棋でも格闘やっちゃうのか、
て思うんだけどそれでおもしろいのが
すごい。今のやってるところとかほんとに
殺し合いしてるし・・・

個人的にはエアマスターは格闘漫画だったから
一緒に熱くなれたんだけど、ぶっちゃけ
将棋でここまでやられるとちょっと引くときが
あって、そこが自分にはちょっとあわない漫画
なのかもしれない。

熱い漫画家といえば藤田さん、曽田さん、村枝さん
とかいるけど、この人は、悪い意味でなく、すごい
泥臭い熱さがあると思う。

とりあえずとこまでも力押しなのにそれを納得させる
豪腕は感心するしかないなー。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-05-05 19:33:07] [修正:2011-10-27 18:00:15] [このレビューのURL]

5点 咲-Saki-

とりあえずこれを麻雀漫画として読むと痛い目を見ることは確か。

今まで麻雀漫画といえばアカギなど実際麻雀をある程度やってないと魅力が伝わらないニッチな面が強かったということで作品数の多さに関わらずメジャーな作品は少ない。
咲では
・この世界では麻雀は老若男女問わず万人に人気の競技。高校の全国大会も存在する。
・麻雀漫画の泥臭い絵のイメージを覆した美少女中心の萌え絵。
・麻雀をある程度知らないと分からないような演出が極力省かれている。サッカーでいうキャプつばのような現実ではありえない超人的な作風でかつジョジョ的な能力漫画の場合もある。
このように麻雀漫画では革新的な面が非常に多くかつ万人向けでそこがうまくヒットにつながったと思われる。
漫画としての方向性の問題なのでそんなうち方ありえないよとかそんな展開あるわけないとかいう突っ込みは無粋。
これはこれでありだと思うけど目新しさ以外で見ると残念ながら並みの漫画です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-07-01 01:10:16] [修正:2011-10-27 17:59:22] [このレビューのURL]

この漫画が楽しめるかどうかは作者がテツである横見さんにつっこむ場面や独り言を言う場面で自分もそう思えるなら楽しいだろうと思う。自分はけっこう感情移入できたので中々おもしろかった。なので、ほかのひとも言っているけど実際の鉄道マニアの人が読んだらまったく面白くないんじゃないかと思う。画風もルポ漫画の形式にあった感じの絵でよいと思う。関係ないけど月館の殺人でもテツ出てきたし、どうやらIKKI編集部にはテツが多いらしい・・・

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-30 12:18:47] [修正:2011-10-27 17:58:17] [このレビューのURL]

何となく見始めたヤフーコミックの中で数少ない当たりの作品だった。

普段こういうの読まないんだけど、キャラがひたすらどたばたしてたり、ちょっと抜けてたりするところが微笑ましくてすごく楽しく読める。登場人物も何気に個性豊かで、この人数の多さでそれぞれキャラが立ってるのはすごい。こんな学校おれも通いたいなーって思わせてくれる。

基本一話か二話で終了する短編形式をとっていて、基本学園コメディーで、合間合間にちょっとずつそれぞれのキャラの背景を描いていく感じ。

一話と最新話はヤフーで見れるのでぜひ読んでみて欲しい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-12-09 11:43:03] [修正:2011-10-27 17:57:52] [このレビューのURL]

<<前の10件
1234