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名作文学の現代版リメイク作品。

漫画にする必要がないほどこの漫画は文芸作品である。絵はお世辞にも上手いと言えないし、漫画でなければ表現できない描写は皆無。それでも、無駄に奇をてらわないストレートな描写のおかげでスイスイと読める「読み易さ」がある一方で、台詞まわしは鮮烈な印象を残す。

計算高く、正義感が強く、孤高を好む主人公像は一見するとDEATH NOTE(夜神月)に近いが、巻が進むほどに主人公は「人間臭さ」を獲得し、オリジナルのラスコーリニコフとも異なる「キャラクター性」を獲得していく。

個人的には、「世直し漫画」であると期待しながら読み始めたため、「罪との向き合い方を巡る人間成長」が主題となると知り、その陳腐さに最初はがっかりしたが、人間の生きる意味や対人依存の本質などを抽出する部分にカタルシスの「ツボ」をシフトした後は、それはそれで面白い文学作品などだと思えた。

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[投稿:2013-02-12 00:01:14] [修正:2013-02-12 00:01:14]