「DEIMOS」さんのページ

総レビュー数: 126レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年01月14日

地方競馬版マキバオー。

まず、哀愁感漂う高知競馬、という舞台が良い。
しかも、マキバオーは、大人の事情に振り回されて連戦連敗を強いられる、という切ない設定で始まるあたり、読者の成長に合わせたのか、それとも、つの丸が成長したのか。

各キャラ配置は前作からの焼き直しだが、それが嫌だということはなく、むしろ心地よい。
(前作自体が名作のオマージュに溢れていたし。。。)

もはや今作の主軸は、「努力・勝利・友情」ではないことは明らか。
この「哀愁」をどうやって面白く展開させていくのか、そのあたりに注目しながら今後に期待したい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-12-22 16:53:15] [修正:2008-12-22 16:53:15] [このレビューのURL]

文化系を真正面から描いた青春漫画。

今まで、文化部を真面目に描いた漫画はそうはなかった気がする。確かに、盛り上げ方が明快な将棋や囲碁などの対戦ゲームもの、読者や作者にとって身近なオタクサークルもの、は幾度か描かれてきたが、この漫画において「対戦」は重要なファクターではないし、書道という全く馴染みのないテーマを意欲的に扱っている。そういう意味では、この漫画は、今まで光があたらなかった文化部の「魅力」を描き出しているような気がしてならない。そして、その魅力は、読者に対して、「あ、こんな世界があるのか!」という発見をもたらしてくれる。

作風としては、いかにも「サンデー系」というようなユルさが特徴的。ただ、ラブコメでもなく、熱血対戦ものでもなく、「淡々とした日常」を描くという意味では全く新しいジャンルの漫画と言ってもいいかもしれない。

画風に関しては、「熟練の無難さ」と言ってもよいほどの安定感。もともと絵の上手い作者ではなかったと記憶しているので、長作をこなす度に成長してきたのだろうか。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-12-22 16:27:03] [修正:2008-12-22 16:29:40] [このレビューのURL]