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浦沢流映画手法がふんだんに盛り込まれた昭和ノスタルジー漫画。

この漫画が連載された当時、三丁目の夕日やオトナ帝国の逆襲等とともに、昭和ノスタルジーブームを形成した著名作品。

こうした時代の流れを確実に掴みつつ、週刊連載にて読者を飽きさせない絶妙の「ひき」と「ため」のテクニックを駆使。これぞ浦沢漫画の真骨頂。キャラは薄く、写実的。ミステリー調のホラー的雰囲気は独特である。そして、着実に回収する伏線の数々。練りこまれた全体構成の素晴らしさでは、漫画界に右に出るものはいないだろう。

が、いざ単行本で一気通貫に読むと、「ひき」が多すぎて、「引っ張った割にこんだけ!?」とがっかりする展開が頻繁に登場。正直、冗長感は否めない。このストーリーなら20巻以上も必要ないだろう。オチもあっけない。

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[投稿:2013-02-16 01:11:30] [修正:2013-02-16 01:11:30]