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7点 銭ゲバ

金の亡者となった成金の人生の一部始終を簡潔に描いた問題作(?)。

この世はすべて金、と悟った人間の人生を一気通貫で描き出している。しかも、「少年サンデー」で。金、女、政治、権力、殺人・・・おぞましい所作の連鎖。金があれば何でもできる、そういった拝金主義が跋扈していた時代性を象徴する作品だろう。思うに、現代ではこの価値観は容易に許容されないのではないか。

絵は決してうまくないのだが、登場人物はほぼ全て心の汚い人間だからか、全く違和感がない。絵のブレが、心の歪みを形容しているかのように。

拝金主義の是是非非を押し付ける作風ではなく、問題提起している形になっているため、色々と考えさせられる。

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[投稿:2013-02-25 01:23:43] [修正:2013-02-25 01:23:43]