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「闇夜に遊ぶな子供たち」の続きも読みたいけど、出ても同人になりそういうのは実に残念な話。
ホラーMがなくなったのはやっぱり痛い。
10点、9点…個人的なバイブル、名作。
8点、7点…お気に入りの作品。
6点、5点…十分楽しめた作品。
4点以下…うーんって感じの作品。わりと適当。

アメコミをこれから積極的にレビューしていこうと思うにあたって、やはり最初の作品は私のアメコミ原体験であるダークナイト・リターンズ(以下DKR)が相応しいかなと思う。
アメコミが未だに子供だましの読み物、タイツのヒーローが出てくる馬鹿げたジャンルなんて考えている人はいませんか?
だとしたらそれは約30年前の認識です。私もDKRを読むまでそう思っていたので全く偉そうなことは言えないけど。
ではその30年前、正確には1986年に何が起こったのか。アメコミを読んだことのない方々に偉そうではあるが、大事なことなのでアメコミファンには周知の事実を説明させてもらいます。
1986年、フランク・ミラーのDKRとアラン・ムーアのWATCHMENが発表された。これがまあとんでもなかった。今までの単純な勧善懲悪とは隔絶した作風、ストーリー性の高さ。
この2つの作品の影響はその後のアメコミをリアルでシリアスなものに変質させてしまったほど。日本でいう手塚先生とまでいくかは分からないけど大友先生ははるかに超える衝撃です。
かつてのゴッサムシティのヒーロー、バットマン。引退したはずの、年老いた彼はなぜ復帰するのか。なぜ再びそのコスチュームに身を包むのか。
ミラーはバットマンを現実の社会の中に落としこんだ。マスコミに狂人と言われ、救世主ともただの犯罪者ともされるバットマン。彼は敵からも守るべきもの達からも、ゴッサムの住人全てに恐れられる。
描かれるのはヒーローの存在意義、その精神性。
彼はトゥーフェイスと相対して何を思う、何を見る。
新たに登場する若く血気盛んな犯罪者達と闇に潜む老獪なバットマン。
そしてバットマンと共に復活する宿敵ジョーカー。
個人の倫理観に従うバットマンに対してアメリカの正義を体現するスーパーマン。
バットマンは社会に何をもたらすのか。
まさにこの作品でヒーローは、バットマンはリターンした。
日本でダークナイトというとクリストファー・ノーランの映画を指すことが多い。私も大好きな作品なんだけど(ヒース・レジャーのジョーカーは必見!)、DKRに出会い、アメコミにはまるきっかけになった映画でもあるのですごく感謝してる。
アメコミ入門にバットマンはわりと適していると思う。ただ、イヤーワン、ロンハロなどのその前日譚にあたる作品が絶版なので少し難しい。もし手に入らないようならバートン版か、ノーラン版の映画を見てある程度バットマンを理解した上で本作を読めばほぼ問題なく楽しめる。
バットマンはスーパーマンのように超常の力を持ってはいない。鍛え上げた肉体と卓越した頭脳があってもあくまで普通の人間にすぎない。DKRではすでに初老にさしかかり、力は衰え、動くたびに体は悲鳴を上げる。
だからこそ、人間だからこそ彼は際立つ。肉体的な超人はスーパーマンかもしれないが、精神的な超人はバットマンだ。
超がつくほどエゴイスティックで、全く妥協せず、揺るがない。
最硬にハードボイルドで最高にかっこいい。
「世界が意味を持つのは人が意味をこじつけた場合だけだ」
バットマンはDKRを読んだ時から私の1番のヒーローであり続けている。間違いなくこれからも。
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[投稿:2011-09-19 04:11:52] [修正:2011-09-20 00:54:40]
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