「columbo87」さんのページ
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なんだか色々やっております
なんとなく残してるアメコミ系映画コメント
アベンジャーズ★★★★★:神映画すぎワロタ 色々知ってると得するとこもあったり、なんも知らないまま見た方が興奮できそうなとこもあったり・・・今度は酒飲んでみよう
スコピル★★★★:純粋に映像を楽しめる超娯楽作!おもしれー
RED★★★:オッサン好きによさげな痛快映画。話はフツー
ヴェンデッタ★★★:管理社会どうこうはまぁありがち。ナイフアクションがかっけえ!
クロウ・飛翔伝説★★★★★:ブランドン・リーが最高。作品としての演出、脚本のバランスも見事。後年のコミック原作映画よりもリスペクトに溢れててよい。
ゴーストワールド★★★:自分探しの話。未だにこういうので感傷的になってしまう。ソーラバーチのキャラ再現率高し。
ダークマン★★★:ザ・フライ的な・・・物悲しい。
スパイダーマン★★★★★:一般受けした初のアメコミ映画って感じ。リアルタイムで見て海外のヒーローモノもちゃんとドラマできるんだなーとか感心した。
スパイダーマン2★★★★★:CGの進化ってすごいと思った。目的を見失って力を無くす所とかヒーロー映画2作目らしい王道を行ってくれた。敵役も魅力的。アメコミの存在を知らなかったので小説版を買った記憶が・・・
スパイダーマン3★★★:トビーマグワイア太ったなー。MJビッチ!ベノムなんか違う・・・爽快感もないしあんま面白くない。敵多すぎ。
アメスパ★★★★:前作を踏まえてどういうアプローチができるかはっきり考えてるところが良い!青春ラブコメはちょっと?とかおもってたけどウルっと来るとこもあり
デアデビル★★★:レイプ犯は容赦なく殺すけど,さらに極悪なキングピンは放置する謎。超感覚の表現は巧いと思った。
ハルク★:暗くてなにやってるかわかんねえ!!
インクレディブル・ハルク★★★:前作よりマシかなってかんじ。3回みて2回寝た。
ヘルボーイ★★★:クロエネン様かっこよすぎるだろ・・・!
ヘルボーイ ゴールデン・アーミー★★★★:死に神素敵すぎるだろ・・・!
ブレイド★★★:ウェズリースナイプスってグラサンとると目が可愛いから困る。アクションは主役はってる中では1番。
キャット・ウーマン★★:これはラジー賞取るわ。ストームで色モノに懲りたんじゃなかったのかよハルベリー。
ゴーストライダー★★:CGからなにから力の入ってないなんともビミョーな映画。アメコミオタのニコラス・ケイジもトホホだよ。
パニッシャー★★:二作目の奴。なんかフランクが微妙にフランク(こんな感じのジョークを飛ばすし)で嫌。
パニッシャー・ウォーゾーン★★★:ワオ,グロ?イ!ジグソウ兄弟のキャラがブっ飛んでて結構好き。
X-MEN★★★:初の本格アメコミ実写というイメージ。設定とかキャラが結構ダークな感じがあって当時は新鮮だった。
X-MEN2★★★★:2作目が一番盛り上がる法則!ミュータントと人間の確執やら世界の危機やらがクライシスしてて楽しい。
X-MENファイナル★★:こんなゴチャゴチャした映画みたことない。キュアはアストニッシングのギフテッドからきてるのね。
ウルヴァリン:X-MEN ZERO★★★★:ついにローガンの過去が語られる・・・!ぶっちゃけ原作のオリジンよりこっちのがいいぞ。
X-メン:ファーストジェネレーション★★★:素材は良いのだが,見せ方がよろしくない。祝ケビンベーコン出演。いつもウィレム・デフォーとこんがらがる。
コンスタンティン★★★:キアヌ格好良いの一言につきる。話自体はそんなに面白くないけど何度もみちゃう。ルシファーの存在感もスゴイ。
スポーン★★★:CGとか頑張らない方がよかったんじゃないか。汚い路地裏と乞食が出てくるから結構好きではある。
スカイ・ハイ★★:設定はまあいいんだけど,子供騙しの薄っぺらい話。
シン・シティ★★★★:一番「原作も読みてえ!」って思った映画。とにかく最高。どこかパルプフィクション的な感じが,そういやブルースウィリスさんも。
サロゲート★★★:いまいち設定を生かし切れていないのが残念。フサフサウィリスには笑った。
300★★:純粋に退屈。戦闘シーンも綺麗すぎてなんというか現実味がない。まぁ化け者とか出てくるし。
ファンタスティック・フォー★★★:対象年齢低し。ジェシカアルバ可愛い。
ファンタスティック・フォー銀河の危機★★★:このギャラクタスは無いわ…。シルバーサーファーはカッコイイんだけどね。
アイアンマン★★★★:アーマーで強くなるアメコミヒーローって新鮮。ロバートダウニーJrは一番のハマリ役じゃないかなー。
アイアンマン2★★★★:これぞザ・アメリカって感じのお馬鹿キャラだよトニーは!見ていて単純に楽しい。これではじめてクロスオーバー企画に気づいて興奮した。
リーグ・オブ・レジェンド★★★:ドリアングレイとか謎のチョイスなキャラが色々出てくる子供向け映画。ショーンコネリーは何が強いんだよ!
ウォッチメン★★★:初見では意味不明。詰め込みすぎだと思うよ。あと無駄なグロシーンとセックスシーンを短くすれば良かったとか思う。Drマンハッタンがポコチンをモロ出してたのが印象的。青ならモロでもいいのね。
フロム・ヘル★★:どうせまともに映像化できないんなら作らなきゃいいのに…ムーア御大もお怒りです。
マイティ・ソー★★★:ヘイルダムもフューリーに次いで黒人枠になったか、とか思ってたけど見たらやたら格好よかった。ここだけだとロキにもまだ同情の余地が残るかな。
キャプテン・アメリカ★★★★:初めて見る人も、元々のファンも楽しめそう。スティーブを小柄に見せる技術がすごすぎる。
グリーンランタン★★★:あんま印象に残った部分が無いよ(泣)。アホみたいにグリーンランタンTシャツとリングをして観に行った思い出だけ残った。
アンブレイカブル★★★:シャマランの意味不明な展開が,ここではピカリと光っている!と思うんだが。切ない悪役ガラスマンは後に筋トレしてニックフューリーになった。
キックアス★★★★:軽快な音楽と残虐なシーンが魅力的,ニコラスケイジはついにバットマンになったか。終わり方は原作の方が好き。
スーパー!★★★★:キッカスに足りなかった分を存分に見せてくれた!かなり笑える。そいやこれにもケビン・ベーコン。
エイリアンVSプレデター★★★★:馬鹿っぽくてアメリカっぽくて大好き。
AVP2★:暗くてなにやってるかわかんねーつーんだよ!
ウォンテッド★★:DAIGOが吹き替えやってたような気がした映画。内容は可もなく不可もなく。
プレステージ★★★:ウルヴァリンとバットマンの対決や!と思って見た。原作読んでたからにやにやしながら見てたけどやっぱこのタネはないよなぁw
スーパーマン★★★:地球を逆回転させるんだ!という理論にも小学生の頃は納得してた。クリストファー・リーブは惜しい人を亡くした。
スーパーマンリターンズ★★★:目で弾丸をはじくシーンばかりCMで流れた印象がある。ロイスのビッチヤロー!とか思って気が沈んだ。
バットマン★★★:ジョーカーとバットマンの宿命な関係がなんとも言えない。ニコルソンジョーカーは良いけどキートンのブルースウェインってなんか違和感がある。
バットマン・リターンズ★★★:バットマンシリーズの中でも特に不気味。色々どんちゃん騒ぎになるが良い具合にまとまったんでないの。キャットウーマンもペンギンもやたらと怖い。
バットマン・フォーエヴァー★★★:意外とバットマンってチョロイよねとか思った。娯楽度は高くて面白いが,何がしたいのかよーわからん。
バットマン&ロビン★★★:結構お金かかってるんじゃないのって感じで,カーアクションとかゴッサムシティを駆けめぐる感じがハデで好き。お話は意味不明だけど。
バットマンビギンズ★★★★:ちょっと長すぎる感じはするが,丁寧にオリジンを描いてくれてて良し。まさにビギンズって感じでワクワクする。
ダークナイト★★★:格好良いんだけど不必要に暗いんだよ…。レイチェル役がちょっとあまりにもアレになってて,デントにとられちゃっても大して何も思わなかった。
ライジング★★★:ノーランってこんな脚本下手だったかなぁ?「わかってない」なーと残念な感じに。バットポッド大活躍。
バットマンオリジナルムービー★★★★:バットマン映画じゃ一番笑った。珍しくコメンタリーがついてるのもグッド。
ロケッティア★★★:微妙な古臭さを感じるがデザインがやたらと良い。じいさんの声が青野武、茶風鈴もいたどうでもいいか。
トランスフォーマー★★★:オプティマースのデザインとか最初は好きになれなかったが、いややっぱ一作目のデザ微妙じゃね。映画としてはそこまで悪くはないと思う。
トランスフォーマー2★★★★:おもしろくは無いんだけどついに合体ロボがハリウッド映画で見れたのは感動。
トランスフォーマー3★★★:やたらと長い。劇場で久々に寝た。メガ様が下っ端に、スタスクの扱いが酷い。メリケンの都市が派手にブッ壊れるのは気に入った。
トランスフォーマー劇場版★★★★:アニメの方のやつ。TVシリーズで慣れ親しんだキャラが次々泡吹いて死ぬのがトラウマに。OPシーンの作画の凄さは一見の価値有り。
ミステリーメン★★★:コメディーものだが完成度高い。こういうのを金曜ロードショーかなんかで流すべき
ハワード・ザ・ダック★★★:クソ映画だと聞いて見たのに普通に楽しめちゃった。糞は俺だ…

宇宙をまたにかけて戦う意志の力の使者,グリーンランタン。億万長者転じて一文無しのクライムファイター,グリーンアロー。二人のヒーローが相手取るのは一瞬で地球を滅ぼす巨大災害でも,世界制服をもくろむ悪人でもない。だがそれよりも尚手強い相手,社会問題というヤツだ。
今でこそアメリカンコミックスには大人でも楽しめるもの,時にグラフィック・ノベルと呼ばれるような,上質なストーリとテーマ性を持った作品が増えている。だがヒーロー物はどうか?もちろん文学性,叙情性,芸術性を兼ね備えた傑作は存在する。
しかし,悪役がいて,ヒーローがそいつらをやっつけて,話の途中で新しい敵の予感が・・・という典型的な「アメコミ」の印象は未だにぬぐえない(無理にぬぐう必要も無いとは思うが)。漫画大国の日本において殆どの人がアメリカンコミックスに見向きもしない理由にはそういった偏見や「日本の漫画が世界一」といった自尊心があるのではないかと思う。
実際,私がひやかしにアメコミを読み始めたのは,そういった典型的な「アメコミ」を期待したからであった。しかし,蓋を開けてみれば,そこには想像を遙かに超える作品があふれていたのである。「日本の漫画が世界一」という考えはここで脆くも崩れ去ったのだった。
「グリーンランタン/グリーンアロー」もそんな一作だ。70年から数年に渡ってデニス・オニールとニール・アダムスのコンビが世に送った傑作集である。その大きな特徴は,当時アメリカ社会に渦巻いていた問題-人種問題,性差別,環境問題,ドラッグ−に,二人のヒーローを立ち向かわせたことだ。一人は宇宙の守護者,法に忠実な正義を振るうグリーンランタン/ハル・ジョーダン。もう一人は,悪を裁くためには法さえ破る,現代のロビンフッドことグリーンアロー/オリバー・クインだ。
「社会問題にヒーローが立ち向かう」最初にこの煽り文句を見て,内容にあまり期待が持てなかった。それまでもヒーローにイデオロギーを背負わせる場面を目にしたことはあった。バットマンは国債を買おうと毎回表紙で宣伝していたし,キャプテンアメリカはアカ狩りをやっていた。結局それらと変わらないのでは?今度はカウンターカルチャーらしさを出して体制に立ち向かわせようってハラなんだろ?白人のヒーローにイイかっこさせて,まるで自分たちは加害者じゃないみたいな顔をするんだ・・・
当初のアメコミへの評価の低さと,社会問題なんていうテーマに対するアレルギー反応とが相まって,そんなネガティブな思いがよぎったのだ。
しかし,その予想は大きく外れた。子供向けの作品でありながら,デニス・オニールの脚本は驚くほどバランス感覚に優れ,なおかつメッセージ性に富んでいる。
「宇宙警察」グリーンランタン。法を尊び秩序の力を振るってきた彼は,権力を持った者が法を振りかざし,力無き者が虐げられる様を目の当たりにする。それでも法の正しさを信じたいと願いながら続ける旅の中で,次第に喪失していた人間性を取り戻し始める...
今作でのグリーンランタンは酷く弱い。忠誠を誓ったガーディアンズの法に逆らった事で,力を制限されてしまうからだ。おそれを知らず力を奔放に振るっていた頃とは違う,今の彼にはあらゆる問題が困難なものになったのだ。
旅の相棒となるのはグリーンアロー。彼は億万長者から転げ落ち,市井の問題を深く知ることになった。
構図としては,グリーンランタンとは逆の信条を持つ彼が,物語を別の視点から捕らえる役割を果たすことになる。しかし,権威に立ち向かっていたはずのグリーンアローも,自身の権威主義的な面,アメリカ性によって打ちのめされてしまうのだ。
麻薬依存をただ本人の弱さのせいだと断じる彼は,自分にある強さを誇示するだけの無責任な「大人」だと看破される。また,環境保護を謳うアイザックの思想に賛同するが,目的達成のために環境を傷つける武器を用いたことから拒絶されてしまう。
性格の真逆な二人を登場させておきながら,どちらによっても勝利はもたらされない,解決も見出されない。そこにはただ問題提起があるだけなのだ。
物語ははっきり言うとステロタイプにすぎる。当然子供に向けた物であるからしてわかりやすい対立構造にする必要があったのだろうし,70年代のコミックスの立ち位置を鑑みてもその事によってこの作品を貶めることはフェアでは無い。
だが,そういったものを差し引いたとしても,私が真にこの作品を評価したいのは,当時の社会にあったあらゆる問題への疑いの眼差しに満ちていながら,絶対的正義を喪失したヒーロー達を描いていながら,戦いをやめないその姿が,まさしくヒーローそのものとして浮かび上がっているからなのだ。この物語がなおも子供心を離さないのは,その人間らしい弱さと強さが,新しいヒーロー像として成立しているからに違いないのである。
デニス・オニールはこの作品によって,子供達に社会のジレンマについて考える機会を与えたいと願っていた。そして,所詮子供向けと軽視されていたヒーロー達にそれが可能だと確信していたのだ。
然り,ヒーローが担うべき役割は夢と希望を与える事だけではない。どうしようもない現実に立ち向かう勇気を,現実を打開する力さえも時に彼らは与えてくれるのではないだろうか。
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[投稿:2011-09-09 12:34:56] [修正:2012-03-21 22:33:46] [このレビューのURL]
6点 バットマン:ノエル
バットマンでクリスマス・キャロル。クリスマスに間に合うように超高速で邦訳された(であろう)作品。
バットマンをドケチで冷徹漢のスクルージになぞらえ,過去,現在,未来の精霊にはキャットウーマン,スーパーマン,ジョーカーを採用。
物語としてはそのまんまクリスマス・キャロルなのだが,作者コメントにあったようにバットマンに対するベルメホの視線を感じながら読むとかなり面白い。
よく最近のアメコミの傾向はグリムアンドグリッティなんていわれるが,バットマンもかなりダークな感じになっていて,映画ダークナイトもそういった部分がウケた。しかし昔の快活なヒーローだったバットマンにも魅力があったじゃあないかと,本来子供の為にあるコミックスが,暗いお話ばかりでどーすんのよという想いが込められているわけです。キャットウーマンが言う「昔のあんたは違った!」という台詞には,ラストエピソードにあったようなメタ視点からの想いがこもっている,これだけでも感じいる部分が大いにある。
僕がリアルタイムで遭遇したのは映画バットマン&ロビンのバットマンだったので,最低と評されるあの作品が,僕の中のバットマン像だったわけです。だから僕は結構バットマン&ロビンが好きで,逆にダークナイトは最初あんまり好きじゃなかった。その気持ちを思い出すことができたのは良い収穫だったように思います。いろんなバットマンがいて良いよね,というね。
邦訳で久々にスーパーマンが見れたのもよかったかな。ベルメホのスープスカッコイイ!
タイツとパンツなのに格好良く見えるのは本当に不思議だ。
ただ,クリスマスキャロルが好きで,バットマンも好きだという層が日本にどれだけいるのだろうかという疑問も・・・1800円くらいで大変おやすいですが,入門編に読んでもいまいちピンとこないかもしれない。
あとこういう裏テーマにしちゃベルメホのアートは怖いしダークだよとか思う。
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[投稿:2012-03-08 13:35:43] [修正:2012-03-08 13:39:59] [このレビューのURL]
7点 ヘルボーイ
購入したのは小プロの壱巻と弐巻。他のアメコミヒーロー物とは違ったオリジナリティがあって非常に良い作品だと思う。ミニョーラのアートもかなり独特で評価が高い。
私は映画から入った口ですが(特にゴールデンアーミーはクリーチャークリーチャーしてて好き),原作はかなり感じが違う。妖怪探偵たる鬼太郎的なノリの物語で,表現がかなりあっさりとしていて読みやすいのが特徴。
ヘルボーイというキャラクターは熟練のプロという感じと,何処か子どもっぽいアンバランスさもあって魅力的だし,全体的に暗い色調の中で彼の赤が冴えていてカッコイイ。
エピソード全体としては,丁度良い程度の伏線を残しつつ進んでいく感じで,淡泊だが気持ちの良い余韻を与えてくれる終わり方が多いという印象。特に気に入ったのは弐巻に収録されている「チェインド・コフィン」という短編集。ヘルボーイのオカルト捜査官としての活動が描かれるのだが,各地の様々な民話がモチーフになったエピソードが読んでいて楽しい。幼いヘルボーイがパンケーキを食べるだけのエピソードに始まり,取り替え子(チェンジリング)や,日本の妖怪も出てきたりと飽きさせない。
一方ストーリーの根幹に関わる部分はやや難解か。ヘルボーイって一体何者なの?というのが,弐巻(滅びの右手)でようやくわかってきたかなぁという感じ。宿敵ラスプーチンの台詞も仰々しくて読みにくい。クトゥルフ神話的な要素が結構多いのでそういうのが好きな人にはハマるのかも。
チェンインド・コフィンだけなら小プロが昔出してたのもあるのでそちらがいい。
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[投稿:2012-03-08 13:26:28] [修正:2012-03-08 13:26:28] [このレビューのURL]
最近の邦訳X-MENならこれが一押し。過去の小学館X-MENもいいけど入手しやすさならこっちかしら。アートもステキ。
ヴィレッジ価格なので薄くてめちゃくちゃ高いが、印刷はその分とても綺麗。まぁ正直そこのコストは控えていいんだろとか思うが。
サイクロプスとエマ・フロスト、コロッサスとキティグレイド。このカップルの来歴を調べておけば、あとは映画とかみてればいい程度のわかりやすさ。
なにが良いってストーリー構成がしっかりしていて良い。ミュータント遺伝子を取り除く「キュア」に纏わる話と、謎の異世界人テロリスト「オルド」の存在がいい具合に映画チックに絡まって進行して行く。
学園を復興すべく集まったX?MENチームの面々の関係性も丁寧に描いてくれているのも良い。
他の邦訳マーベル系は始まりと終わりがよーわからん感じだし、キャラも何を考えて動いているのかよーわからんから、こういうのは新鮮に感じるところ。
全体的に暗い展開ではあるのだが、面白いのはヴィラン「オルド」が、すごい極悪なことをやってるんだけど、どこかマヌケで可愛いところ。
学園の生活やキュアを巡るそれぞれの立ち居地、オルドとのバトルとか色々やっているんだけど、ゴチャゴチャせずにキチンと纏まっている。笑えるところから、クライマックスのド派手なアクションまで、なんつーか数話完結のドラマ脚本、って感じで楽しめる良作。
実際脚本はその畑の人らしい。恋する吸血鬼バフィー、ってやつ。見たこと無いけど。
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[投稿:2012-02-14 14:36:06] [修正:2012-02-14 14:43:42] [このレビューのURL]
7点 ボーン
アメコミってムキムキマッチョのヒーローが戦うだけでしょう?
んなこたーありません!「ボーン」は可愛らしいキャラクターが大冒険を繰り広げるファンタジーですよ!
邦訳では珍しいオルタナ系(主流のヒーローモノとかじゃない方のこと)なワケですが、これが本当に傑作。アメコミは綺麗に彩色されたアートが魅力なので、白黒作品のこれはスルーしていましたが、大間違い、大ポカ。
とにかくアートが素晴らしい!曲線が本当に綺麗で、ボーンという非常にシンプルな造型のキャラクターが躍動感を持っていきいきと動き出す。無駄な要素が一切無く、ふきだしまでもが美しいのだ。ジェフ・スミスは元アニメーターということで、動きの見せ方、間の取り方がとても秀逸。ブルース・ティムもそうだったが、動きが無いとしばしば揶揄されるアメコミに対する偏見を払拭してくれるアーティストだ。
町から追放されたボーンたち、強欲なフォニー・ボーン、能天気なスマイリー・ボーン、純粋で勇敢なフォン・ボーン。それぞれ個性的で魅力的なキャラクターが、人間の町で巻き起こすドタバタコメディ。次第に物語は奇妙な怪物ラットモンスターと人間との戦いを予感させていく。
ほのぼのとしたファンタジー世界の風景から、少女ソーンとドラゴンの謎を巡る壮大なストーリーへと展開して行く過程が心地よく、ぐいぐいとボーン達の世界に没入してしまう。
フォン・ボーンのほほえましい恋愛からド派手なカウ・レース、「イナゴの王」とソーンたちを巡る大いなる謎。実に多彩で飽きさせない物語は、老若男女問わず受け入れられること間違いなし!
僕のお気に入りのキャラはソーンの謎多きおばあちゃん。ポパイみたいなアゴで、ポパイみたいにパワフル!カウ・レースでの勇姿には思わず爆笑w
ホント、なんでこんなに知名度が無いんだろうか。
3冊500円で買って申し訳ありませんでしたという気持ちです。
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[投稿:2012-01-15 23:06:38] [修正:2012-01-15 23:09:30] [このレビューのURL]
最も偉大なヒーローの死。余りにも突然に訪れたそれは、先の内乱で彼が犯した過ちの清算としては余りにも重すぎた。
一体誰が、何のために。彼の死を悼むヒーローは多かれど内乱の爪痕は深く、協力して犯人を探すことさえも出来ない。アメリカが理想とする精神の体現者だったキャプテン・アメリカ、彼が失われたことはヒーロー全体の凋落をも意味したのか。彼の精神を受け継げる人物は、希望はどこにあるのか。
かつてのキャプテン・アメリカの相棒であり、洗脳されテロリスト「ウィンターソルジャー」として暗躍していたバッキー。暗い過去の為に孤立していた彼だけが、キャプテンの死に際して行動を起こすことができた。
政府機関シールドからキャプテンの象徴である盾を奪還した彼は、更には暗殺犯と目されるレッドスカル一味とシールドが関係していることを突き止める。
一方でキャプテンの恋人シャロンは、ファルコンと共にバッキーの後を追っていた。仇敵ドクターファウスタスの洗脳を受け、罪の記憶に精神の安定を失いつつある彼女がレッドスカルの陰謀を知った時、もはや事態は取り返しのつかない段階に突入していた。
本書はその名の通り、キャプテン・アメリカの死がテーマとなったエピソードである。キャプテンの死の謎を探りつつ、彼の過去が回想される。その高潔な生き様から、そしてヒーロー達の感傷を通じて、人々の言葉を通じて、キャプテン・アメリカという人物の偉大さと喪失の痛みを読者は分かち合うことができる。
アメリカンドリームは死んだ、ではその理想を受け継ぐのは一体?
落ちた英雄の復活から繋がる新生キャプテンの誕生という一種ご都合主義的な展開ではあるが、丁寧で説得力のある心理描写と多くの試練が用意されており、アメコミなぞ子供向けという思いを払拭する、ハードかつ胸の躍る内容になっている。
メインキャラクターの死というのも余りお目にかからない話だが、その引き継ぎをするのがメインの話、というのは更に珍しいように思う。しかも主役のバッキーはテロリストだった過去を持つ嫌われ者というから、これはちょっとした挑戦ではないだろうか。
そして、この挑戦は成功したと思う。ダーティーな要素を持ち味として活かし、かつてはサイドキック(バットマンでいうところのロビン)にすぎなかった少年を、野性的で魅力溢れるキャラクターに成長させているのだから。流石話題のエド・ブルベイカーといったところだ。
エピソード自体は続巻の「バーデン・オブ・ドリーム」が一応の完結篇であるが、所詮導入部分と侮るなかれ。広げられた風呂敷に辟易する暇もなく繰り広げられるスパイ・アクションは圧巻の一言であるし、先のシビルウォーで一躍嫌われ者になったトニーがバッキーに叩きのめされたりと、読者のフラストレーションを解消してくれる場面もある。
読者はきっと、今はまだ復讐の怒りに燃えるバッキーがこれからどう成長するのかを見てみたくなるだろう。つまりバーデン・オブ・ドリームも買わなきゃということである。
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[投稿:2012-01-05 04:00:09] [修正:2012-01-05 04:16:08] [このレビューのURL]
7点 シビル・ウォー
ヒーロー登録制度を巡ってヒーロー同士が殺し合いを始めるお話。
マーベル系の邦訳、特にクロスオーバーやニューアベンジャーズシリーズは単体で楽しめるものはあまりなく、シリーズを通して読まないと面白さが伝わってこないように思います。ただでさえそれぞれのシリーズ、キャラクターの素性やら人物関係を知っていないと読むのが厳しいアメコミなので、マーベル邦訳は新規読者にも財布にも優しくないなぁと思ったりします。
しかし、このシビル・ウォーは例外です。とにかくド派手にヒーロー同士が戦うのでそれだけで見ていて楽しい。結構原作ファンからはキャラ崩壊だのと批判されるようですが、僕は特にキャラクターに思い入れのない初心者なもので、「おう、やったれやったれ」という感じで、泥沼化していく無茶な展開も楽しむことができました。
個人的に面白かったのはパニッシャーの嫌われっぷり。これだけ見ると苛められっ子だぞw
主題としてヒーロー登録制なんてのがあるわけなんですが、両陣営とも急にヒートアップしちゃって内ゲバをおっぱじめてしまう無理な展開なので、特に考察しなくてもいいんじゃないかなーとか思う。まぁどちらの言い分もわかるんですがね、もうちょっと話し合えよお前ら・・・という、これがアメリカ流なのか?
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[投稿:2011-12-10 10:54:51] [修正:2011-12-10 10:58:37] [このレビューのURL]
メタもメタ、二次創作的(アメコミはまあそういう性質なんだが)に、これだけメタにバットマンという作品、キャラクターを捉えたものを生み出すのには、かなり勇気がいったことだろう。
表題からして完全にムーアのを意識して...というかそもそもそういう趣旨で依頼された作品なのだが、かなり切り口は変えてあるので、比較して評価というよりもこれはこれ単体で見ていくべきだと思う。
「何がケープド・クルセイダーに起こったか?」8点
舞台はバットマンの葬儀から始まる。参列するのは、キャットウーマン、アルフレッド、ジョーカー...様々な作品の、時代のキャラクターたちが、彼らのバットマンの最後を語る。その様子を超越視点から眺めるバットマン。彼自身が彼を見つめる...様々な世界で生き、死んでいった自分を。そして彼はその意味を徐々に理解し始める。バットマンという存在を、己に定められた運命を。
それでもきっと彼は諦めない。力尽き倒れようと、何度生み出されようと、これからも我々とともに、きっと、在り続ける。今はただ戦士にしばしの休みを...
バットマン作品を知れば知るほど、読む度に深みが増す。私自身、近頃読み返してこうまでも感じ方が変わるものかと驚いたほどだ。
アンディ・キューバートのアートも見事で、様々なアーティストのタッチを見事に再現している。幻想的で象徴的な世界の構成も素晴らしい。
ファン必見のエピソード。
他収録作品
「黒と白の世界」6点
いわゆる楽屋オチ。うってかわって明るく笑えるメタバットマン。ジョーカーとの掛け合いだけだがなんとも愉快。
「パヴェーヌ」4点
ポイズン・アイビーのエピソード。怖いが地味。
「原罪」「いつドアは・・・」5点
リドラーが動き回る様子がなかなか楽しい作品。リドラーが活躍するのってHUSHくらいしか見たことないからなんとなく印象深い。え?バットマンフォーエバー?あれは怪人ジムキャリーマンです。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-11-11 11:47:36] [修正:2011-12-09 10:16:26] [このレビューのURL]
ラストエピソードと冠して出された邦訳集。
スーパーマンという作品の一時代を締めくくるべく作られたのが「何がマンオブトゥモローニ起こったのか」
物語はスーパーマンの死についての回想として語られる。そのため表現としては全体的に落ち着いているが、既に決定されている終末への悲しみやスーパーマンというキャラクターに対する慈しみの視線が感じられ、まさに時代の終焉に相応しい物語となっている。またこれは同時に新たな時代の始まりの物語でもある。彼の物語が決して失なわれるわけではなく、新たな希望が同時に与えらえれる。時代の移り変わり、少年期から青年期への転換といった作品そのものに対して、あるいは読者に対してのメッセージがこめられており、切なくもありまた楽しさも感じられる見事な物となっている。
惜しくらむは、この作品を同時代に読めなかったことか。映画やドラマで知っていて...というくらいでは受け取りきれないメッセージがこめられており、私にできるのはその一端に触れることのみなのだと痛感させられるのが悲しい。
とはいえ同じくスーパーマンの死についてのエピソードである中公アメコミの「スーパーマンの最後」と比べると多分に共感しうる要素があるのでそこまでスーパーマンという作品に造詣が深くなくとも満足して読める物だと思う。
他収録作品について
「ジャングル・ライン」
スワンプシングとの共演、狂気のスーパーマンの顔が怖い。
「他に何を望もう」
望み通りの夢を見せる花の話。スーパーマン、バットマンらのwhat if的世界が垣間見れて面白い。やっぱデイブ・ギボンズのアートはいいね!と思った。
点数内訳は順に7、5、6
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-11-11 11:20:50] [修正:2011-11-11 11:20:50] [このレビューのURL]
ジョーカーのオリジンの一つとして最近描かれたもの。恐らく新規の呼び込みなのかな?とても読みやすい。
やはりジョーカーというキャラクターはバットマンがいてこそ、あるいは逆もまたそうなのだが、光と影のようなものなのだというのが共通認識としてちゃんと存在している。こういう換骨奪胎された作品の中にそれを実感できるとなんだか感慨深い。
コメディアンでもない寡黙なジャックからジョーカーへと変貌する場面にはちょっと戸惑うが、バットマンとの関係性を非常に判り安く、それでいて固定観念にあまり囚われずに表現している。恐らく長年のファンにも新解釈として面白く読めるんじゃないかと思う。
微妙にハーレイとかスケアクロウになる前の人達も出てきたりする。
「キリングジョーク」と違ってバットマンの側にも焦点が置かれており、「マッドメン」という複数系なタイトルに即した内容となっていて良し。やっぱバットマンは狂人ですよ、ジャックの視点からみるとなおさら。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-10-15 17:22:10] [修正:2011-11-02 16:36:48] [このレビューのURL]