「columbo87」さんのページ

総レビュー数: 284レビュー(全て表示) 最終投稿: 2011年04月28日

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[投稿:2011-09-20 22:01:34] [修正:2011-09-20 22:01:34] [このレビューのURL]

4点 碁娘伝

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[投稿:2011-09-20 21:59:50] [修正:2011-09-20 21:59:50] [このレビューのURL]

諸星大二郎の傑作。伝奇モノであり、現実的でありながら濃密に非日常である世界観を確立させている。

ちっぽけな存在である少年武がアートマンに至る物語、どこまでも彼は自己から脱却することはなく、超自然的な存在になった部分は描かれることはない。
しかしてミステリーのごとくつづられるこの旅行記には、大いなる意思によって運命付けられた壮大なる秘密が隠されており、暗黒星雲から石造にいたるまでにちりばめられた痕跡には、諸星大二郎の想像力の奔流が感じられる。

どこまでも不気味で、しかしどこかノスタルジックで胸にくる、人間の原初的な部分を揺さぶる作品である。

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[投稿:2011-09-20 21:54:39] [修正:2011-09-20 21:54:39] [このレビューのURL]

お狐様の銀太郎とまことのほのぼのストーリー。基本それだけですが地元から捕らえる神社のありようも周囲の人間関係等から丁寧に描いていて好感が持てる。学園モノと妖怪モノ的な要素を非常にバランス良く調合している。

1巻あたりの人間の描き方はいまいちだったが、尻上がり的によくなっている。安定した面白さで読むことができる作品。

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[投稿:2011-09-20 21:46:55] [修正:2011-09-20 21:46:55] [このレビューのURL]

これを漫画といっていいのかどうか悩むが、その辺はまあどこも懐が深いので大丈夫でしょう。画集といってもいい様な美麗な油絵、狂気の世界を見事に表現しており、絵だけを目的に購入してもいいと感じた。
実際私が購入したときは本屋の画集コーナーにおいてあった。ページ数自体は少なく、後半にはグラントモリソンのプロットを訳したものが掲載されている(おそらく完全版のみ?)。

アーカムアサイラムといえばジョーカー、といった感じだが、登場は最初と最後くらいで、基本的には病院内をバットマンが巡り狂気の世界に足を踏み入れていくというもの。
あらゆる物が象徴的に描かれ、大胆に解釈されたキャラクター描写も見ものだが、なんといっても狂気の世界がすごすぎる。仔細に書かれた脚本(これだけみてもモリソンの楽しそうなコメントや冷静な一人突っ込みが笑える)を見事に表現しているのは、アメリカンコミックがどのように作られるかを感じることもできて興味深いところである。

狂気の世界をバットマンとして読者が巡り、アーカムアサイラムの創設者であるアマデウス・アーカムのエピソードと、館にかけられた呪いとを手繰ってゆく。そしてその中で自分に存ずる狂気とも対面を果たすのである、はたしてバットマンは、そして我々は狂気の外にあるのかはたまた中にあるのか・・・

バットマンという作品の一つとしてもラストに集約される決着の方法が「らしい」格好よさと想像の余地を残す切なさとを与えている怪作。

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[投稿:2011-09-09 13:39:40] [修正:2011-09-20 21:40:28] [このレビューのURL]

ノーランのダークナイトの原点となった作品。
イヤーワンの後にあたるストーリーで、ファルコーネファミリーの回りで起こる、「ホリデイ」による殺人事件に、バットマンやゴードン、デントらやり方は違えどもゴッサムを信じるものたちが挑む。
重厚な空気感の中で語られるゴシックミステリーといった面持ちであり、いわば推理小説をバットマンと言うプラットフォームを用いて視覚化したものである。見事なのはその構築、世界観の融合の妙であり、仮装男やフリークスらの存在という、ともすればナンセンスギャグとなってしまいそうなものを逼迫した緊張感で繋ぎ止めている点である。
本作は明らかに子供向けの作品ではなく、(バットマンの文脈をある程度とらえている)上の世代まで読むに耐える内容となっている。
主軸はデントとバットマンにおいて語られ、最後には皆が知るように悲劇を迎える。
それだけに冒頭から独白的に語られるブルースの言葉がなんとも切なく胸に残る。ブルースはゴッサムを、デントを信じていた。いや、今でも信じているのだ。それゆえ彼は今作でらしからぬミスをおかすのである。

決して勧善懲悪的な読後感を得られるわけではないが、名作と呼ばれるに値する幕引きと謎とを我々に与えてくれる。



ただ上下巻で6700円は高すぎやしませんか?

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[投稿:2011-09-20 15:14:22] [修正:2011-09-20 15:26:27] [このレビューのURL]

書道漫画つーことで、なんか地味だなと思ってたのですが非常に面白い秀作でありました。
文化面の学習要素も結構興味深く、なおかつ飽きさせない程度の少年漫画的な展開、恋愛模様など、このあたりはなんとなくあだち充的な作風ですね。初期ライバルっぽかった勅使河原君の扱いとかも。

正直もうだらだら恋愛関係ひっぱってく漫画には飽き飽きしてはいるのですが、作中で日本人は恋愛の歌が好き?みたいなことが語られていましたので、そのあたり、書道での精神面的な部分、表現力を主人公が身に着けていくという狙いなのかなーと思うとなかなか興味深く今後の展開を見ることができそうです。

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[投稿:2011-09-11 21:50:20] [修正:2011-09-11 21:51:47] [このレビューのURL]

開拓時代、正義の名の下に先住民族を虐殺しながら略奪の限りを尽くしていた犯罪者集団(メリケン人とも言う)の一人が、宇宙規模で同じことを行っていたエイリアンの墜落艦を見つけることから物語は始まる…

地球をエイリアンから守るため、先住民族らと手に手を取って戦う超SFスペクタクル西部劇!!!
ヒロインがインディあ…先住民族と恋に落ちたり、ヒーローのカウボーイが宇宙人側の(スパイだったのだ)補佐官とラブロマンスをしちゃったり…
書いてるだけでも原作者の正気を疑いかねないイカレた内容、そしてなんとも微妙…特徴的なアート!
内容も遅々として進まず、どうでも良い小学生の考えたような単純明快かつご都合主義な設定が繰り広げられる・・・手元に帰ってくるディスクとかどうでもいいよ・・・へー、未知のテクノロジーで作られたサングラスかけると使い方しらないインディアンでも透視能力とか自在に使いこなせるのね・・・あっそう・・・

まぁ超絶変わった趣味を持った小学生児童向けの漫画てことで。
映画化もします。確かに金かけてCGつかいまくればそれなりの娯楽作にはなりそうな気がする

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[投稿:2011-09-09 13:09:24] [修正:2011-09-09 13:09:24] [このレビューのURL]

連載時期としてはリバース後にあたる、オリジンを書き直した作品。なるほどそれでリバースのが先に邦訳されたのか。
長期シリーズだけに設定を変えつつのオリジンは3度目ということで、アメコミの特殊性が伺えるところ。
人物の関係性を描くのが非常に巧みな作品であると感じた。アビン・サーとシネストロ、そしてハルの師弟関係、恐怖を克服し、与えられた力をいかに使うのかを解くシネストロの姿は驚き。というか普通にいいやつじゃねーの、反発しながらも認め合っていく仲というのは実に少年漫画的。
ハル・ジョーダンという人間についても、母や兄弟に対する責任、父の仇と怒りの対象にしていたフェリス親子との決着の仲で成長していく様が清清しく描かれており、彼の魅力を引き出していると感じた。
ブラッケストナイトに繋がる伏線やいまだによくわからないキャラのヘクター・ハモンドとの因縁を残しつつ三部作映画の一作目のような感じで完結するシリーズ。非常に読みやすく、邦訳グリーンランタンを初めて読むならこれが一番であろう。

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[投稿:2011-09-09 12:10:35] [修正:2011-09-09 12:10:35] [このレビューのURL]

グリーンランタンに関しては全くの予備知識無しで読んだ。かつて最高のグリーンランタンと呼ばれ、暗黒面に堕ち、いまでは復讐の精霊と恐怖の化身との間に解け合い不安定な存在となっているハル・ジョーダン。彼の復活と再生を描いたエピソードである。
復活にいたるまでの背景、膨大な設定を知らないまま読むと、はっきりいって大筋をつかむので精一杯である。人物相関などは附属の解説を読めば把握できるようになっている。

今作は、これまで購入したアメコミの中で最も少年漫画的展開、バトルを楽しめる作品であった。特に過去の仲間達が揃って宣誓を行う場面は何度読んでも痺れる。
読んでいて思ったのはなんとなくスターウォーズみたいだなーという所。色々な宇宙人を集めた警察機構、故郷を滅ぼされ、(黒幕のたくらみによって)暗黒面に堕ちてしまう主人公など、映像化されたときにその辺りの既視感からパチモンとして倦厭されるのではないかなどと思わされる。
 それはともかくとしてグリーンランタン:リバースは堕ちた英雄の復活のカタルシスを味わえる作品である。贖罪と再生への物語であり、他の邦訳コミックスにない戦闘中心のストーリー展開や映画作品のようにダイナミックな構成が見事な傑作であるということは、間違いがない。

しかし、やはりオリジンからパララックスへ堕ちる課程を観ないと最高のカタルシスは得られないのだろうと思わせられる。なぜこれを一番最初の邦訳にしたのだろうか?

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[投稿:2011-09-02 20:58:21] [修正:2011-09-02 20:58:21] [このレビューのURL]