「まれら」さんのページ

総レビュー数: 112レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年02月12日

子供の頃に読んで恐怖を感じたマンガだった。
文庫版が出版されたのを期に再読してみたが、当時感じた緊張感や絶望感はあまり感じられない。自然災害や人間同士の争いなど、現実が虚構を凌駕してしまっている。
憂うべきか悲しむべきか。

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[投稿:2007-02-13 22:29:19] [修正:2007-02-13 22:29:19] [このレビューのURL]

モラトリアム期ならではの葛藤や蹉跌が存在するのは認めるが、それをいくら丹念に描写したところで何も生み出すことはできない。若いというにはあまりにも浅薄なエピソードとひたすら後ろ向きな登場人物像は確かに他の漫画と比較して一風変わっているが、私が漫画に求めているものとは異なる。
作中人物に共感できる人にとっては、傷を舐め合うような感傷にひたれるのかも知れないが、私は軽い嫌悪感以外には何も感じなかった。
好きな人には申し訳ないのだが、4点程度の評価にさせていただく。

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[投稿:2007-12-04 23:06:02] [修正:2007-12-04 23:06:02] [このレビューのURL]

意図的にそう描いているのだから、汚いとか、下ネタとかいうのは批評にならないかと思う。ストーリーもないわけではなく、一通り漫画として読める。もっと壊滅的な内容かとおもっていたので、ある意味拍子抜けだった。
まあ、もう一度読もうとは思わないが。

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[投稿:2007-11-30 00:09:05] [修正:2007-11-30 00:09:05] [このレビューのURL]

スポーツ漫画、ギャンブル漫画はいずれも好きなのだが、この作品は今一ついただけない。妙に小綺麗でシンプルなストーリーだが、プロ競技の世界はもっと泥臭く、人間的で、激しいものなのだろうと思う。(たとえ事実は違っていても、読者はそう思いたいのであるし、そうでなくては漫画にならない。)
つの丸、土田世紀、ゆうきまさみ等の諸作品で感じた熱さが伝わってこない。最初は中途半端な擬人化やデフォルメがよくないのかと思ったが、マキバオーなどを見ればそうでないことがよく判る。
つまるところ、作者の思い入れが見えてこない。今後に期待したい。

(得点修正)
いくらか緊迫感が出てきたので、上方修正3点→4点。

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[投稿:2007-11-25 00:52:55] [修正:2007-11-25 00:52:55] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

スキージャンプに目をつけたのはいい。現実世界においては近年は低迷が続くジャンプだが、札幌世界選手権では奇跡的な表彰台を見ることができ、少しは上り調子に思えてきた中で、ジャンプ漫画という新しい存在が出てきた点は素直に嬉しい。
また女子選手に目をつけたのも鋭い。女子の世界選手権が現実味を帯び、また伊藤という幼きヒロインが登場した現実がある中で、実に旬の素材を見つけたものだ。
だが誉められる点はここまで。旬の素材を手に入れたのに、見事に料理に失敗している。
まず肝心のジャンプの飛翔感や緊張感が描けていない。本来ならスタートの緊張やアプローチのスピード、そして踏み切りのタイミングといった息詰まる要素の積み重ねがあるからこそ、その後の開放感が引き立つのだと思う。いくら時間的に短いからといって、ほとんど描写や説明を放棄していきなり宙を飛ばすのはひどい。ジャンプに興味がない人に説明するとすれば、例えば野球漫画で「バッターボックスに立った後、ピッチングのシーンやスイングのシーンを省略して、次のコマでホームラン。」とでも言えばわかってもらえるだろうか。スポーツの面白さが伝わらないスポーツ漫画は成り立たないだろう。
まだおかしい点はある。いきなり安易にヒルサイズ越えを描いて、後は何を描くつもりなのかわからないし、飛距離の話ばかりしていてゲート設定の説明がないのも変だし、そもそもかなり競技人口が少ない筈なのに無名の選手がいるというのも不自然である。長野五輪の少し後という設定のようだが、ジャンプのフォームがいかにも今風のフォームなのも気になる。
ストーリーも変に奇を衒い、スケート選手やホモや兄弟など、目眩ましのように雑多なネタを放り込んであって咀嚼し切れていない。軸が定まらないのをごまかすためにあちこちに伏線を張っているだけのように感じる。既にスキージャンプ漫画という一大ジャンルが存在し、後進の若手が隙間を狙っているとでもいうのならわかるが、ほとんどエポックメイキングな作品なのにいきなり奇襲攻撃に出る必要はないだろう。
まっとうな競技の面白さと健全な競技者では漫画を描く自信がないのだろうか。
(得点は素材を見つけた点への評価。)

ナイスレビュー: 2

[投稿:2008-02-04 01:32:38] [修正:2008-02-04 01:32:38] [このレビューのURL]

読み切り時はまだましだったが、通常の連載になると俄然質が落ちた。設定や構成が極端に不得手な感じがする。さらに青年誌レベルのお色気漫画にしては妙にシチュエーションがマニアックで、作者の特殊な趣味を反映しているのではと勘ぐってしまう。(その分ずばりストライクゾーンの方もあるだろうと思わせる雰囲気もある。)
ただ、嫌悪感を抱くような類の絵柄ではないし、内容の無さが幸いしてさらりと読むことができる点は一応評価できる。
持っておくほどの価値はないが、存在を否定するほど嫌でもない、そんなスカスカの存在。

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[投稿:2008-01-26 17:30:15] [修正:2008-01-26 17:30:15] [このレビューのURL]

いつの時点からか、さっぱり面白くなくなった。取材内容をすべて吐き出さねば気が済まないのか、ストーリー置き去りで受け売りのネタがだらだらと綴られていく展開が多く、辟易する。撮りっぱなしの素人ビデオを見せられている気分。
その間に挿入される浅薄に社会派ぶった展開が、これまた嫌味で、相乗効果でつまらなさを増幅させている。
昔はもっと面白かったし、何よりも料理が旨そうだった。得るところのない蘊蓄漫画・不味そうな料理漫画は存在意義がないのではないだろうか。
10年前に終わっていれば名作だった。10年前までの面白さで、3点献上。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-11-21 00:32:17] [修正:2007-11-21 00:32:17] [このレビューのURL]

エピソードを羅列すれば作品になるかとでも思ったのだろうが、それは甘い。絵日記漫画と絵日記はやはり似て非なるものであり、作者ならではの描写や読者に向けたメッセージが無いのなら、それは単なる自己満足のための絵日記に過ぎない。
他人が好き勝手に書いた日記をのぞき見るような悪趣味さが感じられ、1巻で挫折した。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-03-16 00:09:18] [修正:2008-03-16 00:09:18] [このレビューのURL]

ギャンブル漫画かと思って読んでいたのだが、どうもおかしい。「用心棒アクション」なるジャンルらしい。しかしパチンコやパチスロの勝負を題材にしておいて、全くその魅力が感じられないのはどういうことだろうか。作者はパチンコやパチスロが嫌いなのではないだろうか。
パチンコやパチスロの勝負シーンを描きたいなら、まずその前提として機種の面白さやスリルを伝えるべきだろう。独自の機種を登場させるのはよいにしても、陳腐なこけおどしばかりでは、全く魅力が伝わってこない。
また、確率や機能についてもっともらしい解説が挿入されるが、専門誌でもないのにわざわざ読みたがる者は少ないだろうし、その反面パチンコ打ちなら誰でも知っている程度のネタで、正直煩わしいだけ。
肝心の勝負そのものも乱雑なばかりで、理屈抜きで唐突に主人公が勝って終わる。そしてお決まりのように悪趣味なイメージ絵が挿入される。
必然性や方向性がさっぱり見えないストーリーといい、嫌悪感をもよおす地獄絵のようなキャラの造形といい、どこを楽しんでいいのかさっぱりわからない。ただの下品なチンピラ漫画という印象。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-02-09 01:29:40] [修正:2008-02-09 01:29:40] [このレビューのURL]

原作(小説)を筆頭に、さまざまに表現されてきた「日本沈没」。それだけ衆目を集めるテーマなのだと思う。
ハードボイルドに「科学」と「日本」を追い求めた原作版、重厚な人間ドラマだった旧映画版、とりあえずSFXのリアリティには驚愕させられた新映画版と、それぞれの語り手はそれぞれの切り口で見せようとして来た。もちろん限られた制約の中での表現であるため、それぞれが一長一短を持つ。
漫画版はそれらの悪いところをすべて集めたようなもの。話の軸が定まっておらず、猥雑な絵柄の割には軽薄な印象しか受けない。小松左京作品特有のストイックさが微塵も感じられないのは、「解釈」では済まないように思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-11-24 23:48:28] [修正:2007-11-24 23:48:28] [このレビューのURL]