「橙木犀」さんのページ

総レビュー数: 63レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年05月29日

[ネタバレあり]

この作品は、主人公の興梠(コオロギ)君を好きになれるかどうかで、かなり評価が分かれると思います。

コオロギ君は口べたで不器用な青年。でも、要領悪いけれど何事も一生懸命で優しい。
そんな彼が、読みながら可愛く感じられてなりませんでした!

そのコオロギ君に控えめに(笑)アタックされている“アタック中の彼女”。
どこか変わっているけれど、人の目を気にしない、コオロギ君のさり気ない優しさにどんどん惹かれていく“ひずみちゃん”。
コオロギ君を事件に巻き込んだ際に彼のことが印象に残り、会いたくなって彼を実家に誘った“みゆき”。

最終回の最後の最後、コオロギ君が霧の中で手を繋ぐひとが誰なのか、ぼかしてあるのが印象的でした。
彼女ら3人の誰とも受け取れますが、私の一押しはひずみちゃんです!
片想いで良かったはずなのに、どんどんコオロギ君に惹かれていってしまうひずみちゃんの表情がとっても可愛らしかったです。



ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-10-17 00:25:24] [修正:2007-10-17 08:24:22] [このレビューのURL]

大切な人を守りたい。
幸せにしたい、幸せになって欲しい。

幾つものそんな想いが、どうしてこんなにすれ違ってしまうのだろうと、痛々しくてなりませんでした。
どんなに酷い言葉を投げつけられても、切り捨てられても、「それでも待っていたい。私の気持ちは変わらない」と一砂を想い続ける葉の一途さが、物語の希望であり、癒しであったと思います。

読みながら、「一砂、どうして葉を選ばないの!?」と内心叫びっぱなしでした。
悲劇的な人間、不幸な人間の方に人の心情は寄り添うものだと何かで読んだことがあるのですが、だからと云って、心から大切に想う人を切り捨てていいとはどうしても思えなかったからです。

また、葉がとっても魅力的なんですよ!!
一砂が葉に辛く当たり、千砂を選ぶ度に、苛々せずにはいられませんでした。
だから、『一砂と葉が想いを交わしあった』あの場面(この作品を読んだ人は分かるんじゃないかな)を読んだとき、本当にホッとしました。

閉塞感に満ちたストーリーですが、ラストが未来へと繋がる可能性を提示してくれているので、悲劇的終結が苦手な人でも大丈夫だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-03 10:14:55] [修正:2007-10-13 00:16:09] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

この作品の見所は主に2つだと思います。

その1つが、陸情3課のアリス少尉とオーランド伍長の関係。
一本気で自分に厳しく、いっそ清々しいまでに理想と信念に忠実なアリス少尉。
そんな少尉と3課に希望を託し、自分の全てを使って少尉を守ることを自分自身に誓っているオーランド伍長。
信頼だけではない、恋とも少し違うような、不思議で強い絆で結ばれた二人の間には、いつも“戦争”が横たわっている。

戦場を知らない少尉と、悪夢に襲われ、肉が食えなくなるほどの悲惨な戦場を生き抜いた伍長。

障害はそれだけではない。
伍長の身体に隠された秘密や、身分の大きな隔たり。ですから、どういう結果になるのか予想も出来ませんが、悲しい結末だけにはならないで欲しいと願うばかりです。

もう1つの見所は、不穏な影を見せる“銀の車輪結社”。
どうやって、彼らの陰謀をはね除けるのか。


絵が少し荒いですが、一面的でない物語の構成や、味方だと思わせておいて実は…という、起伏に富んだ展開にこれからも注目していきたいです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-10-11 10:47:43] [修正:2007-10-11 10:47:43] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

第一印象は「色んな人がいるんだな〜」

最初は、ガツガツ仕事をする主人公の松方さんがちょっと怖くて、なかなか読み出せなかったんです。
でも、松方さんの仕事に対する真摯な態度、手を抜けない生真面目さに思わず熱くなって、引き込まれてしまいました。
でも、仕事であれほど自分に対して厳しくなれるのに、どうして恋愛ではあんなに及び腰になるんだろう?
大切だからこそ、腫れ物に触れるような関係になってしまったのかな…。

コミックス4卷まで読みましたが、私は松方さんには菅原さんが合うと思うんだけどな〜。
自分にも相手にも厳しくて、ねばり強い彼だったらお互いに高め合える、良い関係になれると信じています。

…ま、「働きマン」に登場する男性陣の中で一番好きな人が菅原さんなので、彼と松方さんの関わり合いに注目しているのだとも言えますが(苦笑)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-10-11 10:05:36] [修正:2007-10-11 10:05:36] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

ヒロインの奈子(たいこ)と幼馴染みのハルカをご主人とする紅茶王子:アッサム。

特に意識していなかったのに、一緒に紅茶を飲んで、一緒にお菓子を食べて。
学校のイベントをみんなで一緒に騒ぎながら、夢中になって取り組んで。

いつの間にか、何故かは分からないけどもお互いが気になって仕方が無くなっていく二人が、なんだか無性に可愛いです!
手も足も口も出して、喧嘩したりもするのに、意識しあっている奈子とアッサムの様子が初々しくて(笑)


学校生活がこれでもか〜!っとばかりに魅力的に描かれています(文化祭、体育祭、姉妹校との合同体育祭、普段の部活動から委員会活動まで…)。
もうひとつの見所は、巻末の書き下ろし漫画。
パロディ漫画と家族ネタとありますが、私のお薦めは断然家族ネタの漫画です(笑)
ほのぼのと仲良し家族で、特に娘のうりちゃんが可愛くてなりません。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-09-13 22:15:00] [修正:2007-09-13 22:15:00] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

主人公はヒロインの朝だけど、恋愛と心の揺らぎという面での注目株は、天人(てんと)だと思う。
他人に対して無愛想・無口な彼が、朝にだけ心配りを見せるのがとても印象的。
朝だけに「ありがとう」と素直に言ったり。
傷つくかもしれない事実を言葉にしないようにして、朝の気持ちを大切にしたり。
2卷で、朝の親友の杏梨に問い詰められて「桜井は大事な存在」と言っています。
“ああ、天人は本当に朝が大切なんだな〜”と(特に2卷に入ってから)2人だけの会話の端々で、しみじみ感じさせてくれます。初々しくて微笑ましい限りです。
まだ、天人の感情は恋愛にまで発展していませんが、これからの彼がとても楽しみ。
ビーチコーミング話と合わせて、注目していきたい。
もう一つの注目:朝と陸と満(みちる)の三角関係は、恋愛のようで恋愛でない気がしてなりません。
陸に対する満の様子が、恋愛感情というよりは“依存と執着”という面が強いように見えるし。
朝と陸はお互いに、もう手が届かなくなってしまった大切な人を相手の中に見ているように感じられるし…。
不毛な関係は読んでいて辛いので、少しでも前向きな姿勢が見えてきてくれたらな〜と思います。

※完結したので、レビューを更新♪
いや〜、最終巻の6巻で一気に萌え度アップしました!
5巻までは7点つけていたのですが、天人と朝のあまりのラブ度の高さにこっちがドキドキ。
陸と満の恋模様も、田中兄弟とお母さんの章子さんとの葛藤もそれぞれの形で解決し、前向きに歩いていけるようになってくれて、本当にホッとしました。
しかし、陸&満の関係がこういう風に落ち着くとは!?(私は)正直予想つきませんでした(汗)

天人と朝のこのラブラブ状態を、本編の高校生活中で描いてほしかったというのが正直なところですが、幸せそうな二人が本当に微笑ましかった。天人、良かったね(笑)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-09-13 11:59:31] [修正:2007-09-13 11:59:31] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

単行本になるのを、今か今かと待っていました。

見た目は完全にデビルな主人公:船橋雅矢(通称まークン)。
けれど誰かのためにすぐ熱くなって手が出てしまったり、自分が悪いと悟ると反省したり、謝ろうと努力するピュアな一面も持っている。
喧嘩と撃破の連続だった今までの人生のせいか、世間ズレしてないところに船橋の面白さがあるのかも。


博識で常識人風でありながら、熱くなりやすく喧嘩っ早い、船橋の幼馴染み且つ悪友:山田。
船橋を“毒ヘビ野郎”と睨んで、自分が部長を守らねばと肩を怒らせたりしているけれど、船橋らの良いところを内心認めたりしている茶道部員(1年生):浅川夏帆。
まークンを取り囲む面々が、またアクが強くて面白い!


茶道部ネタと憧れの部長への恋心の行方が、これからどう転がるか。
不良との喧嘩騒ぎも、主人公の船橋が脱不良を目指しているので『今日から俺は!!』とはまた違った面白さと迫力が期待できそうです(笑)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-08-25 23:07:19] [修正:2007-08-25 23:07:19] [このレビューのURL]

人を癒すのって、穏やかさや包容力、そして優しさなんだと思っていました。
でも、それだけじゃないんだな。
損得勘定抜きのまっすぐな怒りも又、辛い人や悲しい思いをしている人を支え、立ち直らせてくれるのかもしれない。
カズラを知って、そう思いました。

ヒロインのカズラは、けんかっ早くて負けず嫌い。
すぐ怒鳴っちゃうし、策士な人間にすぐ乗せられてしまう性格。
でも、物事をまっすぐに見つめることが出来て、傷ついた誰かを見捨てることがない。
何より彼女の優しさは飾り気が無くて、とっても温かいんです。

いろんなものを背負わされて自分を押し殺してしまった人達が、彼女のまっすぐさと優しさに惹かれていく様子。そして少しずつ冷たかったものが温かなものに変わっていく様子が、ハラハラドキドキな展開で綴られていきます。

パワー全開!減速は全く無し!!なキャラの動きが特徴的なので、好き嫌いは分かれるかもしれません…。
2〜3巻ずつまとめて読んだ方が、ストーリーを把握し易いかもしれませんね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-24 23:47:59] [修正:2007-07-24 23:47:59] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

男でありながら母性本能に恵まれすぎているギンさん。
子どもを得られない哀しみを埋めるかのように、女装しながらベビーシッターを身体を張って務めます。

“全ての赤ちゃんにしあわせを 全てのママに笑顔を”がモットーのギンさん。赤ちゃん(子ども)の幸せのために、駄目な父母をビシビシ鍛え上げたりもするんですが、も〜可笑しくて可笑しくて(笑)
お行儀が悪い子にも、本場英国仕込みのしつけをビシビシと。
そういうの読むと、親って子どもに変に遠慮しちゃいけないよな〜って思います。


基本的に主人公のギンさん視点で物語は進みます。
時折、大人視点や子ども視点が主になる話もあり。
1話完結型なので、気が向いたときに読むのにオススメな作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-24 12:26:52] [修正:2007-07-24 12:26:52] [このレビューのURL]

大人って、年を取るからなるんじゃない。
育ててもらった思い出と、受け取ってきた愛情と、これから誰かを守っていくべき立場になったという自覚が、おとなを大人にするんだな。
読んでいてそう思いました。

優しいが優柔不断な面があった潤が、スミレと一緒に暮らすうちに色んな意味で、しっかりとした「大人」で「パパ」になっていく様子が、読んでいて心地よかった。
周囲の親子へと視点が広がって、見過ごせないような事に出会ったときに飛び込んでいく(或いは巻き込まれつつも、逃げ出さない)潤の「スミレちゃんパパ」ぶりに、爽快感を感じました。
逃げ出すことのない大人になりたいって思わせてくれます。

そして、全巻通しての感想なんですが、スミレちゃんがホント可愛い!ふくふくホッペも、ちっちゃな手も、ほんとほんとに可愛いんです!!
笑顔も勿論可愛いんだけど、泣いてる様子もギュ〜ッと抱き締めてあげたいくらいに愛らしくて…(笑)
ちっちゃな子ども(赤ちゃん)が大好きな人にとって、読む価値大!な漫画だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-24 11:37:36] [修正:2007-07-24 11:37:36] [このレビューのURL]