「とろっち」さんのページ
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書評、というか未読の方への紹介のようなレビューが多いです。
批評とか評論的なものはうまく書けません。
テレビアニメは全くと言ってもいいほど見ないのでアニメとの比較... 続きを表示>>

映画がとても有名な作品の原作漫画。
自分も映画を機にこの作品の存在を知りました。
なぜ10年間も監禁されたのか。 なぜ殺さずに監禁という手段を選んだのか。
なぜ10年経ったらあっさりと解放したのか。 誰が、何のために。
サイコなのにハードボイルドなサスペンス・アクション。
そこらのサスペンスと一線を画しているのは、全体に漂う何とも言えない奇妙で不気味な感覚。
犯人の行動、目的、考え、そしてこの壮大な復讐ゲーム自体に、常に不可解さや不自然さ、
そして不毛さが意図的に付きまとってきます。
読者は物語解決のカタルシスを求めてどんどん読み進めていかざるを得ない、のですが、
出会った人々、辿り着いた解決への糸口、それら全てが敵の仕掛けたヒントや罠である可能性があり、
全貌が全くつかめません。 そしてそのまま敵の思惑通りに最終対決を迎える、というよく練られた構成。
緊張感が最後まで続きます。
それだけにラストのあっけなさには肩透かしを食らったような気分になってしまいました。
もっと上手く締めていれば。 傑作になり損ねた作品という印象。
そこまで昔の作品でもないはずですが、絵も展開も雰囲気も猛烈に古臭いのが難点。
作画担当の代表作「天牌」を読んだときにはそれほど感じなかったんですけどね。
最近の漫画の絵柄に慣れちゃった人だとキツいかも。
結局のところ、これは映画の方が面白かったなあ、というのが正直な感想です。
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[投稿:2011-03-28 00:53:50] [修正:2011-03-28 00:53:50]
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