「ジブリ好き!」さんのページ

5巻という短い中ですごくきれいにまとまっていて感動。特にラストの壮絶ながらきれいな幕引きは凄かったです。あのあと満身創痍の状態で神の軍団と闘うのですね…そして負けて、地球は作り返される。もう何が善で何が悪かわかったもんじゃない。

3巻中盤までは悪魔ごとの戦いですが、それ以降怒涛のストーリー進行を見せます。複雑ではないけど、散りばめられた伏線が次々に回収されていく。
伏線回収に失敗してるとする意見もあるようですが、しっかり読むと流れの中で回収されてます。スピーディな流れの中で見落とさないよう注意してください。

スピーディな展開の中で流れが次々と変わっていきますが、その一つ一つの流れはしっかりしていて、無理でない繫がりで保たれています。各々の流れの中に深みがあり、今の漫画にもその影響が染み込んでいるのがわかります。未知の生物に対する脅威から、誤った判断・結論を即座にだしてしまった人類の愚かさが、その流れが、やはりすごい。魔女狩り恐ろし。

攻撃的なヒロインってのもなかなか良かった。
ラスト、魔女狩りに対する徹底抗戦で死んでしまうが、数ページの見開きで描かれる彼女の表情は、無念や悔しさや苦しみ、あらゆる負の感情がまとめられていて、怖いながらも素晴らしい描写だったと思う。

細かいギャグは古いなぁって思ったが、例えば悪魔化の儀式場がクラブとか、大がかりなものは全然好きだった。バトルもシレーヌ戦が弁慶ばりで凄かったし、娯楽作品としても素晴らしい。

今でも全然読める、名作かつ秀作な作品です!

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[投稿:2010-02-08 05:19:24] [修正:2010-03-26 23:59:42]