「ジブリ好き!」さんのページ

総レビュー数: 343レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年12月10日

溢れんばかりのセンスに脱帽
子供にダメなことをどうダメだと教えるのか?
しかって怒って?優しくわかりやすく?
夢見る子供に現実ばかり教え込むよりも、こんなユーモア全開で想像力溢れる教えの方が、子供の心の発育を大きく促す

大人になってからだと、一種のギャグとして捉えてしまうだろう。
けれど児童書とは、子供の純粋で広大な想像力に向けて作られている。
きっと子供には、ギャグ以上のものを感じるはず。

ただ、これを漫画と言っていいのかいささか疑問に残るところはありますが…
一応「おまけ漫画」などと表した話もあるので、漫画と児童書の中間と言ったところか。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-27 21:38:33] [修正:2010-06-27 21:38:33] [このレビューのURL]

7点 獣王星

復讐の一心で地獄の中をもがく主人公が知った真実とは…!?


権力者に両親を殺され、その子供の双子の主人公が死刑囚の集まる星・キマエラに落とされる。
身を削り、弟を失いながらも、兄・トールは復讐の炎を燃やしながら、キマエラのトップ、獣王になる。
そして明かされた真実…
何故両親は殺されたのか?キマエラとは何か?
そして、厳しい環境の中何故トールは生き伸びることができたのか…
伏線を余すことなく回収して伝えられた真実は、トールにとって余りにも残酷で、激動のラストへ加速していく…


序盤の展開が余りにも速く不自然さを感じました。多く漫画を読んだ方なら、構成や流れが上手くないなぁと思うはず。だから最初のうちはあまり期待が持てなかった。
しかし中盤以降は無理なく読みやすくなります。それでいてスピーディさを失わない。
そして終盤、一気に伏線を回収し、怒涛の展開へ。
ストーリーはしっかりとまとまっているし、終盤スケールアップもして、ミステリー要素や感動要素も良くできている。
難点はやはり序盤の残念さと、心理描写の甘さ。なんか短絡的というか一本調子すぎる心理変化に少し戸惑う場面も多々。
ただ、完成された世界観と抜かりない科学考察はお見事!

中編程度のSFストーリーを楽しみたい方にオススメ

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-27 02:29:49] [修正:2010-06-27 02:29:49] [このレビューのURL]

今では有名な原作者なので、知っている方も多いのでは?
原作を読んでいれば、わざわざこちらに手を出す必要もないと思います。
逆に普段小説を読まない人や伊坂さんを読まない人にオススメ。画力や演出も悪くはないので、とっつきやすいと思います。

伊坂さんの作品はライトノベルに近いものばかりなので、コミカライズされやすいんですねー

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-26 11:11:52] [修正:2010-06-26 11:11:52] [このレビューのURL]

寄生獣にエロ要素を詰め込んでグロもパワーアップさせた感じ…なんて言うと(岩明さんに)失礼かな?

エロ漫画として描いたはずなのに、なんかテーマ性をもっちゃって、気付いたら寄生獣的な結論に至ってたって言う方が正しいかも(でも実はこっちの方が先に結論出したので、寄生獣が元祖ではないんですね)。
別に環境問題に絡ませてるとかはないので、そういう意味で期待して買うのはやめた方が良いです。
じゃあエロ目的で買えばいいかというと、設定がひどい(笑)ので、どの角度から見てもマニアックな人向けの作品と言えるかも。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-23 13:51:28] [修正:2010-06-23 13:51:28] [このレビューのURL]

7点 永沢君

誰でも知ってるまるちゃんの
誰でも知ってるやな奴・永沢君のお話

この作者のギャグは本当に日常ベースであるあるで、単純なもの。
けれど物事を多角的に見ていて、かつなんでもかんでもはっきり言っちゃうから、シンプルイズベストと言わんばかりの面白さが出てきます!
基本的にちびまる子ちゃんと同じギャグテイストなので、好きな方にはぜひお勧めしたい。

序盤から暗ーい永沢節全開ですが、最初は笑えるほどでもなかったです。
…が、中盤以降はめっちゃ笑わせていただきましたw
永沢・藤木・小杉の3人のやりとりはそこらへんの芸人の漫才より遥かに面白いw自分でも他人でもとにかくおとしめますw
性格の語り合い、ラジオ…
そして城ヶ崎さん登場で更に加速
バレンタインの話は爆笑

後半は恋愛も入ってきて、なんか違和感がありました。まぁ、中学生に成長したってことか…でも最終話はしっかり出オチで安心w

カバー絵も秀逸
目線の方向が、各人の性格をよく表しています。
藤木は下を、ネガティブさ全開ですね。
小杉は斜め下を、ネガティブベースですが、どこか欲をもってます。
永沢は横を、毒舌ながらその言動はネガティブでもポジティブでもない、いや、否定的でありながら肯定的でもある永沢独特の考え方が象徴されている気がします。

オマケ漫画は本編とは違うツボが必要だと思います。個人的には笑えなかったなぁ。
結局ギャグ漫画の評価は笑いのツボや沸点の問題なのですが、ちびまる子好きなら間違いないですよ。

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[投稿:2010-06-20 23:03:15] [修正:2010-06-20 23:03:15] [このレビューのURL]

こんなにも「完璧」な主人公が他にいたでしょうか?

普通、漫画の主人公はダメダメだったり一般人だったり、優れていても欠点をもつものです(例えば井上雄彦先生も、主人公には必ず一つ欠点をもたせて描くそうです)。そしてそうした主人公が、努力や修行をして強くなるのが、漫画のセオリーでありヒットの方程式なのだと思います。

ナウシカは、苦悩も葛藤もしますし、絶対的な強さをもっているわけではありませんが、間違いなく「完璧」という形容がふさわしいキャラクターです。1巻の果たしあいでは憎しみに支配されますが、それ以降は深い慈愛の精神・様々な道具を使いこなす知性・力・圧倒的なカリスマ性を備えた、モーセやジャンヌのような預言者的な才覚を発揮します。

この物語を読んで、もっと努力や修行のシーンが欲しいと思う読者はいないでしょう。それは、この物語が主人公の成長譚ではなく世界を知る冒険譚であるからであり、また、主人公の成長を楽しむものではなく主人公の完璧さを楽しむ漫画だからです。ナウシカの強さ・優しさ・思考は、僕らが一度は夢見る「完璧な人間」の理想像だと思います。特にその優しさには、癒され、心温まります。敵も蟲も動物も、腐海さえも愛するその包容力は、母性からくるのでしょう。青年誌には珍しい女性主人公なのもそのためで、全ての生物に対する母親としての優しさが、心地よい温かさを読者にくれるのです。
そもそも武力解決をしようとしないナウシカが、戦う力を求めて修行や努力をする必要がないですしね。

ナウシカの魅力を最大限に引き出している、緻密で完成された世界観も魅力です。国家関係、歴史、メーベを始めとした飛行機械、人間にとって毒ながら実は人類を救うための腐海、腐海を守る蟲…複雑ながら矛盾のない、リアリティとメルヘンとSFを含んだ世界。最近は作品の世界観を作中で全ては教えてくれない漫画が多いですが、この作品ではほぼ100%見せてくれているのも嬉しいところです。

ナウシカの最後の選択は、様々な経験に裏付けられたとはいえ独断であり、人間にとって正しいことだったのかわかりません。ハッピーエンドのように見えて、その後が描かれていないのが怖いです。ナウシカの選択が間違ったものであれば、人類は滅び、ナウシカの力は魔女のそれと変わらなくなります。圧倒的なカリスマ性が、人々を盲信的にさせたかのごとく。逆に正しければ、ナウシカは英雄として扱われます。独裁者と英雄は紙一重なんですね。
ただ、ナウシカの選択が善でも悪でも、ナウシカの人間性は紛れもなく善である。この作品の重要なところはそこなので、その後を描かないあのENDは秀逸だったと思います。

この作品を知らない人は、まず映画版を見ることを勧めます。漫画からだと、映画を楽しめなくなるかと。
映画を見た方は、原作であるこれをぜひ読んでみてください。画が苦手でも、紙質が嫌でも、内容についていけなくとも、シリアスさに耐えられなくとも、ただナウシカの優しさに触れるだけで、この作品を読む価値があると思います。

ナイスレビュー: 10

[投稿:2010-02-20 12:19:42] [修正:2010-06-20 13:50:46] [このレビューのURL]

少女漫画?いえいえ、大人向けですよね、田村先生…


表題は大人も子供も楽しめます。
落とし所は現実的で、子供心な冒険心と逃れられない現実が入り混じって儚い。

短編集は基本的に表題が一番面白く出来が良いものですが、この作品は結構分かれると思います。5作品中霧の家以外の4作品は「非日常」がテーマな気がする。

踊る教室
学校がテロに占拠されて…
心理的などんでん返しが素晴らしく、考え方も共感できて、かなり楽しめました!

王子くん
謎の転校生は実は…
オチが読めるようになったら、田村ワールドにどっぷりな証拠。

晴れ、ときどき闇。
趣味が天気予報な私は、自称スパイさんと出会って…
感覚にグッときました。男に同情はできなくとも、オチはベタでも、やっぱり見せ方がうまい。トリビア満載、楽しめる一品。

霧の家
ひっそりと霧の中に埋まる家…
ホラーですね、わかります。いたいけな少女が読むにはダークすぎるというか刺激が強すぎるというか…


短編でも田村節全開、決して甘い結末を期待してはいけません。
さすが田村先生、短編でもやってくれるな、って感じの一品。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-17 03:28:45] [修正:2010-06-17 03:28:45] [このレビューのURL]

楽しく読ませていただいた記憶しかありません。

当たり前だけど、このサイトを見に来るような方々に真面目な顔でお薦めできるわけもなく。

ただコロコロって、昔からある普通のおもちゃにスポットを当てて、オリジナルおもちゃに進化させて、それを何度もヒットに繋げてるわけで、やっぱりそれだけの面白さがあるんだなぁと。ボンボンとライバル扱いされてるけど、雑誌の方向性が全く異質なんですよね。

これもコロコロお得意の昔ながらの遊びをとんでもバトル化しちゃって熱くさせてくれる作品です。
釣りはともかくルアーフィッシングなんてやったことないけど、とにかく熱くて楽しめる!
釣りキチ三平とかみたくゆらーりまったり釣りを楽しめばいいのに、多くのライバルが出てきて、命懸けで「フィィィィィィッッッシュ!!!」なんてやっちゃう。
ギャグもセリフも展開も、あくまで子供向け。
でもここまで読者層をしぼって人気を博すのは、やっぱり凄いことです。どんなセリフが、どんな展開が、どのくらいの熱加減が子供たちに夢を見せ、熱狂させるのか?
作者も決して楽して描いてるわけではないんだなぁと、今読むと思います。

今更お薦めはできないけれど、純真無垢な子供時代を思い出させてくれる一品。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-17 00:42:37] [修正:2010-06-17 00:42:37] [このレビューのURL]

今にも昔にもカンニングを題材にした作品にはこれ以外に出会ったことがない。

カンニングを完全犯罪的に行おうという作品ではなく、マックじいの発明品を使って鮮やかにカンニングを行う、ドラえもん的な要素が基本。
しかし、仕込みの準備やカンニング時の緊張感や雰囲気は本格的で、レベルの高い敵ならば心理戦も行われる。(敵は教師だけでなく、クイズ番組や謎の集団、宇宙人など様々だ!)
また、物語の本筋で行われるカンニングは途中でアクシデントが起こることが多く、即席での対処を行うのだが、これが非常に実用的で効果的なカンニング手段なのだ。思いの外、参考になることも多い。
とんでもカンニングだけで終わらせないところが、この漫画の凄さであり魅力でもある。

また、人物の描き分けが非常にうまく、性格・外見とも似たり寄ったりのキャラがいないのが凄い。

しっかりコロコロ読者層を対象としたアイテムやギャグをベースとしながら、大人でも楽しめるコメディやドラマ性、アイデアも散りばめられている。
珍しい題材がブームな今日、古くマイナーな漫画なので日の目を見ることはないだろうが、お薦めしたい一品。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-06-12 10:14:45] [修正:2010-06-12 10:14:45] [このレビューのURL]

ずっとギャザを扱ってくれれば、満点をつけてしまったかもしれない…

遊戯王、ポケモン、ギャザ…etc、カード世代ド真ん中の自分にはやはり熱くなれる漫画でした。
「生ける屍」とかもう欲しくて欲しくてたまりませんでした。
ただ、オリジナルカードバトルにシフトしたときは、子供ながらにがっくり。それでこそコロコロなんだけど、これは露骨過ぎたかな。

ギャザ漫画には他に公認のものがあるようですが、親に単行本購入を禁止されていたので、自分の中ではコロコロ誌上のこれが全て。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-06-12 09:02:07] [修正:2010-06-12 09:02:07] [このレビューのURL]

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