「ジブリ好き!」さんのページ

総レビュー数: 343レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年12月10日

パニックものかと思いきや、サバイバルやホラーのお約束もそこそこに早い展開で進行。
蓋を開けてみればタイムスリップものでした。

設定がとっても面白くて斬新
人が「年を取る」のは、気付かない内に「時間」の波に飲まれて命を吸われるから。逆にその波(あるいは雨)から逃げ続けられれば年を取らず大人になることもない。
そこにスプライトって気象現象を混ぜたSF設定が実に上手くできてます。

それぞれのきっかけで普通は見えない黒い時間の水を認識できるようになった登場人物達
事情を抱えて逃げる子供達、巻き込まれた女子高生、他にも引きこもりとか加齢症児とか、曲者ばかりでどーも人間ドラマはイマイチなんだよなぁ。王道なようでどこかそれを外しているんだけど、それが裏目に出てるというか、淡泊になっちゃってる。
キャラが主人公含めみんな浅いって言うか……特に倉庫番ってわかるまでの、あの女子高生にこき使われるヤーさんなんか違和感ありまくり

せっかく面白そうな設定なのに、他の要素を色々詰めすぎて薄らいじゃってるところも残念。
タイムスリップばかり目立ってて、未来だ戦国時代だとせわしない。
要素要素はそそられるんだけど、全体として熟した感じとは言い難いんだよなぁ。
作者の描いた未来像とか、アイアムレジェンドみたいに鹿や虎が闊歩し草木生い茂る廃墟と化した都心を気持ち悪い新種の生き物が跋扈する、みたいな。生態系よくわからんし、その新種の生物も漂流教室の新人類にくりそつとゆーね。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-02-13 02:43:35] [修正:2012-02-13 02:43:35] [このレビューのURL]

芸能もので外れたことなかったので読んでみたら、百合ものだったワナ
……………………感想?えっと、志村貴子ってやっぱすごいですよね

百合ものってことが問題なんじゃなくて、この主人公が問題。
嫉妬全開、ウジウジ、自分だーいすき
アフタらしい話と展開でしょ?って言えばそーなんだろうけど、正直読んでてイラッとくるわー
ただそれも四巻くらいまで耐えられると、残りは心理描写も共感しやすくなってきて良い感じ。
六巻の叙述トリック(っぽいとこ)も良い感じ。
一つ言うなら、ラスト、友達捨てたくせに家族は捨てないんだね。それって世間的には当たり前なんだろうけど、個人的にはなんか好きくない

マイベストキャラは、主人公がジャーマネするレズタレントさん
主人公振り回し掻き乱しってね。いいぞ、もっとやれ!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-02-08 05:14:46] [修正:2012-02-08 05:14:46] [このレビューのURL]

この作者ほんと癖強すぎ!
機動旅団とか読み切れんかった人間のレビューっす

「神の速度で過ぎゆく時間」ってことで、一巻で76年経過、二巻はわからん。
作中の時代が光の速さで過ぎてゆく、というアイデアは思いついてもできないというか活かせる人は少なそう。味のある絵と星屑のキャラがポイントですね。いや、ニーナか。

ただやっぱり、冷静にやっぱり、面白いかどうかっていうとちょっと難しい。
星を取ってくる話とか蝶を追っかける話は好きだし、ニーナの台詞がいちいちウィットに富んでて楽しいんだけど、時間経過早すぎてお話に入りこめんのよ。
うーん、ストライクゾーンの狭い作品……

切ないのかギャグなのか。ふざけてんのかマジなのか。
不明。中途半端って言っても良いんだろうが、自分的には不明です。
ただし惹かれる何かはある。
例えばカバーの装丁、めちゃめちゃ良い!

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-22 01:20:22] [修正:2012-02-01 21:40:30] [このレビューのURL]

ラストのどんでん返しは素晴らしかった。ヒントもしっかり散りばめられた正統派です。
叙述トリックの効かない漫画でどんでん返し仕込んでくれただけでも好評価。

しかしまぁ、長いの。あくまで一発ネタなのに、無理に単行本1冊分にしたのは引っ張り過ぎ。
これで美麗な画だったり劇画調だったりすれば雰囲気にどっぷりつかってラストまで持っていけただろうけど、流石にこの画じゃ…

あと、ひっくり返されるのは好きなんだけど
そのためだけのストーリーっていうのはやっぱりなんだかなぁって。
どんでん返しをメインに据えるにしても、サブのストーリーが面白くなきゃ読んでもらえないし、ハードルも高くなる。
そこいくと見事な騙しをあくまで調味料の一つとして使ってる「なるたる」や「ぼくらの」はやっぱすごい。

編集部さん、10年に1人の天才って煽りまくってる割りには起用しなさすぎよ。
寡作ってレベルじゃないしw

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-09-30 00:13:49] [修正:2012-01-22 00:57:49] [このレビューのURL]

少し寂れかけた商店街の、乾物店
姉は狭い世界で生きたくない、弟は楽しみつつ悩みつつ
ひねた子供が爽やかにキラキラと厳しい現実に立ち向かう人情物語。

おじいちゃん死んじゃえ!とか言ったり
おばあちゃんバイクでぶいぶい言わせたり

イシデ作品の傑作は志村先生ネタの4コマだけじゃない

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-12-15 14:30:09] [修正:2011-12-15 14:30:09] [このレビューのURL]

専門家批評家が少女漫画を語る時、十人いれば十人とも取り上げるであろう名作「トーマの心臓」
緻密で繊細な心理描写、美しい画、構成や展開の巧さ…
ギムナジウムで過ごす少年達の複雑な人間関係と心情を見事に描き切った傑作です。

しかしどうだろう、完成度の高さは間違いなく折り紙付きだけれど、多くの男性読者にとって少年愛というテーマをあまりにストレートに表しすぎたこの作品はとっつきにくいものではないだろうか。
自分は男子高出身なので、ギムナジウムでなくともこの男子生徒同士の生活の中で生まれうる怪しい関係、といったものを少しばかり理解できる気がするけど、そこに共感できても、面白いかどうかと聞かれると難しいところである。

この作品はフランス映画「寄宿舎(悲しみの天使)」の続きを妄想して作られたもの。
少年の自殺…それにより取り残された少年(ユーリ)の心を救いたい、そう思ってこの作品を描いたんだとか。
救いと再生の物語としては非の打ちどころがない。今日人気を誇るBL系作品とは似ても似つかないと思う。

時代を超えた普遍性、この短さで深く重く、それでいて優しい救いの物語に仕上げた萩尾望都は天才だと言える。あとは、BL的雰囲気をどこまで受け入れられるかです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-07-01 00:06:08] [修正:2011-09-04 00:20:26] [このレビューのURL]

美しく壮大な画を楽しむ本であって、ストーリーを楽しむものでもないだろうな。SF設定の面白そうな話だが蓋を開けてみるとやっぱり画がすべて。
ただ設定は凝っているので、作品世界は十二分に楽しめる。

ワニマガジン社の「GELATIN」みたいな雰囲気なんだよなぁ、関係ないのだけれど。
この画にお金を払ってもいいかどうかが全て、自分は損したとは思っていません。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-30 19:48:42] [修正:2011-05-30 19:48:42] [このレビューのURL]

原作のネームバリューを借りながらも、原作の設定やら雰囲気やら結構無視して作られてる…イイです、そのスタンス。
ビッグネームに見合う作品となるかはまだ分からないけれど、ここまではっちゃけた感じなのは意欲作とも取れるので期待大。伏線はもちろん、本編原作とどう絡んでいくのかも見所です。

ちなみに作画は、プロとしては新人だけどアマでの経験豊富な方。イラスト屋さんかと思いきや漫画もうまいです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-30 19:29:05] [修正:2011-05-30 19:29:05] [このレビューのURL]

6点 HER

女心全開なこの作品、高く評価されたとのことですが、どこまで合うかはきっと十人十色
短編でありながら群像劇のように各話の人物が繋がっていく手法は上手、各エピソードの題材も新鮮、評価されて然るべき。けれど心理描写はどうなのかなぁ、こういう女性もいるんだよって考えれば問題ないけれど。
一番気になったのは、毎回必ずオチをつける必要もないんじゃないってとこ。ちょっとイイ話にするのがやだったのかな、作者の漫画観の問題だろうけど、わざわざいらないんじゃないかなって。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-30 19:11:11] [修正:2011-05-30 19:11:11] [このレビューのURL]

アニメの売上数が史上最高になるなど、当初の予測をはるかに超えた人気を誇るこの作品。緻密なプロットと無駄のない展開、納得の人気です。
しかしアニメ版のシャフト&ニトロプラスのそれぞれクセの強い独特な表現・演出が物語の魅力に拍車をかけていたのに比べて漫画版はどうしても見劣りしてしまうのも事実。アニメのコミカライズではなく脚本を参考にして描いたとのことでところどころ工夫も見られるけれど、ただでさえテンポがよく無駄のないストーリーを更に圧縮してしまっているので、掘り下げの甘さや唐突さを感じるかも。

奇跡だろうが魔法だろうが、科学同様、便利なものには対価を伴ってしかるべき。都合良く進行する現実なんて、ないんだよ。
そんな思想が、濃い絶望色と残酷な展開が、鬼頭莫広に似すぎてるんだよなぁ、虚淵玄。昔マンガ・エロティスク・エフで彼の特集をした時、彼の魔法に対する考え方が全く同じ。
話もどことなく「なるたる」「ぼくらの」に似ています。
元よりニトロプラスは好きですが、虚淵信者ではないので。。しかしプロットも要素も非常に上手、これは認めざるを得ない。

きわどいSF設定やセカイ系展開もありますが話全体の中では大して重要ではありません、伏線からまとめ方までの素晴らしいがすべて。
締め方もアニメと漫画で少し違ってて、どちらも作り手のらしさが出ています。
あとは作画やキャラデザで好きな方を選べばいいと思いますが、どちらかならアニメ版をオススメしちゃう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-30 19:02:09] [修正:2011-05-30 19:02:09] [このレビューのURL]

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