「ジブリ好き!」さんのページ

総レビュー数: 343レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年12月10日

6点 not simple

イアンの想い。simpleな願い。
「家族だから、側にいたい」
イアンの人生。not simpleな一生。
「お前の人生はすごい。お前の事を小説にする。」


人の人生は誰でもnot simpleなものだけど
人の幸せは誰だってsimpleなもの
残酷な運命に翻弄されながらも、イアンの人柄は常にひたむきで、真っ白で。
「純真って云うのかしら
でも子供のそれとは違って、
どこかつかみ所がない感じ

ただ単純なだけじゃないんだわ。」

家族がなくなって、リックやジムとこれからを過ごそうって思って、そしてプロローグの出来事が起きるんだけど、
イアンがいたら、アイリーンのママは、イアンにとられちゃってて、
でも今は、アイリーンとママはうまくいってて。
自分の家族は無理だったけど、ジムやアイリーンの家族は救えた。そして小説になったイアンが、もっともっと家族を救い続けていくのなら、彼も少しは報われたことになるのかな。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-05-08 23:37:21] [修正:2011-05-08 23:37:21] [このレビューのURL]

狂気と厨二な感じが見事に融和した世界観。
次から次へと抜群のスピード感で展開していくストーリーは非常によくできていて面白いです。

作者はホラーを得意とする漫画家ですが、ホラーだけではなくSF要素やセカイ系要素が強い作品。前作「美女で野獣」が全くホラー要素がなかった分意気込み過ぎたのか、ホラーというよりグロいです。摩訶不思議生物さんのおっしゃる通り、演出が狂気染みてる。

ストーリーはセカイ系に近いけれど、他のセカイ系より説明付けがわかりやすくはっきりしているのが特徴的。それ故の物足りなさもありますが、テンポが良いので飽きずに読めます。
ただ、(連載用の?)前回のあらすじがちょっとくどい。

そして何といっても、表紙のインパクトが好きですね。(「ぼくらの」(販促用イラスト)や萩尾望都の「11人いる!」とかを思い出す)

大人が感じる子供の怖さ、強さ、無邪気さ…
無垢ゆえに支配力の強い子供たち。自分が子どもだったころも、確かにグループやリーダー格がいて、力でまとめてましたね。それが魔王なんでしょう。(子供の世界はうまく描かれているのに対し、大人の世界の描写がないのが残念)


(2011年4月、追記)
最近セカイ系に類する作品が多く出回り、主人公が神(あるいはそれと同等の存在)となる結末のものも増えましたが、そういった作品が好きな方はこの作品も読んでみてはいかがでしょうか。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-05-20 02:26:57] [修正:2011-04-29 03:38:39] [このレビューのURL]

現代版姥捨て山

残酷で奇抜な設定の勝利。オチは予想できるかもしれませんが、ベテランの技で読まされます。

70歳以上はクジに当選しない限り生きられない世界。
不条理でありながら、どこか合理的でもあるセカイ。
おばあちゃん子な少年の精一杯の努力と車に乗ったおばあちゃんの穏やかな笑顔、守りたいという気持ちが互いに交錯してしまいすれ違った想い。

無情な結末なのに、家や日常のノスタルジックな雰囲気のためだろうか、後味が悪いというよりも物寂しさが残ります…。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-27 03:39:26] [修正:2011-04-27 03:39:26] [このレビューのURL]

6点 背の眼

霊を「探求」する話。
いると信じて「研究」するのではなく、いるかどうかを「探求」するのだ。
そこに隠された物悲しい目的。
簡単に「いる」とは結論付けない、でも「いる」と信じなければやりきれない。
そんな、切ないお話…

ストーリー自体はミステリーです。伏線もわかりやすくテンポも良い。霊的な要素も含まりながら、現実とオカルトの境界をいく結末です。

真備のすごさに比べて主人公が空気。

ミステリーに関する伏線は全て回収されますが、霊的な部分の伏線は回収されません。それがこの作品の秀逸なところ。事件自体は理路整然と解決させながらも、話のある意味最大の肝であり、真備の希望でもある「霊」については一切伏線回収しません。伏線を回収しないことが、この作品の良さに繋がっているのです。
少し物足りないのだけれどね。


背の眼こそが真備の最後の希望。
けれど事件そのものに背の眼は関係なかった。
結局霊がいるのかいないのかは最後まで断定されない。
断定されないからこそ、真備はまた希望を持ち続けていられる。
そして亮平の最後の言葉は、なんとも心地よい結末で良かったです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-05-27 02:35:27] [修正:2011-04-19 02:41:28] [このレビューのURL]

6点 SWWEEET

この画で、この内容で、この短さだからこそ、最後の最後で評価が変わった作品。
双子の弟の行方が分からずじまいだからこそ、最後のフラッシュバックが想像欲を掻き立てる。その要は、「ドッペルゲンガー」という言葉。ラスト数ページが評価をわけました。

それ以外の部分でも、鬱な内容を抑えている画や、ちょっとしたどんでん返しなストーリーを2巻にまとめていて、なかなか良かったです。
でも実際は、斬新さがあるわけでもなく、変なラブコメだなぁくらいの印象も感じる。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-03-12 23:59:31] [修正:2011-04-19 02:36:32] [このレビューのURL]

チンチロの面白さに比べて沼が残念な感じ…
面白いのだけれど…あえて…この点数で…
ざわ…ざわ…

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-12-11 02:43:50] [修正:2011-04-19 02:32:34] [このレビューのURL]

題材そのものは目新しいけど、お話自体はハートフルなヒューマンドラマなので、知識があろうとなかろうと読めます。
ドラマの展開が上手な回から、ちょっとウンチクに過ぎた回までさまざま。画を気にしなければホームズファンもそうでない人も楽しめる作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-03 22:37:37] [修正:2011-04-03 22:37:37] [このレビューのURL]

群緑。緑したたる初夏の頃、
時雨(じう、通り雨)にうたれながらも、その後には晴れ間がのぞくように…
時代が近未来から江戸へ変わっても、「ふたスピ」のあたたかさや儚さはそのままです。

ラストに繋がる、冒頭の湖の真ん中に浮かぶ城
そこへ辿り着く以前の5年間
少年少女の武士3人。霖太郎、その親友・府介、おてんば少女・伊都
武士の誇りと自分たちの境遇に揺られながら
出会い、支え合い、笑い合い、過ごしていく…

前作のように明確なゴールがあるわけではないのでまだまだ話の全体像が掴めません。前作で府中野君も見た、幸せの「緑色に光る星」がどう物語の鍵となっていくのか、楽しみです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-28 23:24:38] [修正:2011-04-01 23:49:13] [このレビューのURL]

この作品が冬目作品であることを知ったのは最近です。
子供のころ読んで好きだったけれど、作品名も作者も覚えていなかったので…
他の冬目作品より思い入れが強く、冬目作品の中で最も好きな作品です。

まぁ今読んでみると結構酷い内容で(未熟って意味じゃなく)
迅鉄の行動と思想に一貫性が感じられず
締めは時代劇に出てくる一匹狼の典型で統一
しかし
他の冬目作品ではあまり見られないド王道展開ゆえの安定感
作風にシンクロしまくりの和風画
好きです。

ちなみに、この作品の前身となる作品が冬目さんの同人誌にありますが、それはショートギャグ。そこからあの特徴的な目をした迅鉄のキャラデザになったのでしょうが、個人的には当たりでした。再開するといいなぁ

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-03-07 00:16:26] [修正:2011-03-21 00:55:55] [このレビューのURL]

1巻は個別の事件を解決していくオーソドックスな推理漫画に徹していましたが、それ以降はブレード・チルドレンとのバトル一色です。
理緒戦まではなんて面白い漫画なんだろう、と子供ながらに思っていましたが、その後の展開は違和感ありまくりです、子供ながらにも。

厨二単語の連発はまだ我慢できるにしても、抽象的な表現を多用しすぎなため、こちらも過度な期待をしてしまい、結果明かされる全貌に肩透かしを食う形に。それでも、最後の締め方は、個人的にはよくまとめたなと思います。

カノン戦以降のテンポの悪さも気になります。バトルも推理もなくなって、状況整理だけに何巻も使われるのはちょっとだれる。
そして鳴海清隆も…なんだかなぁ

しかしなんだかんだとハマっていた作品でもあり、憎めない作品なのです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-12-11 02:09:10] [修正:2011-03-06 13:07:07] [このレビューのURL]