「ジブリ好き!」さんのページ

8点 秘身譚

『秘身譚』
その身に秘めたもの…

両性具有、月(ルナ)の満ち欠け、半陰陽(アンドロギュヌス)、女神(ヘカテー)の力

その少年(少女)の名はエラ。
彼(彼女)は戦士であり、暗殺者であり、諜報員であり、そして神の子である…


ローマに対する憧れや興味がない人にはお薦めできません。カラカラ帝以降の古代末期の話ですが、知識はあってもあまり役に立たないでしょうからいりません。まだ1巻ということもありますが、はっきり言って全く話の筋が見えてきません。
謎多き少年帝・ヘリオガバルスの物語と聞きましたが、自分は話を追いきれてません。

主役(?)のポリオはものすごい悪党だし、彼に仕えるエラも血しぶきドバドバたてながらばんばん人殺していくし、巻末の膨大な参考文献を使って真面目に歴史漫画やってくのかと思ってたらめっちゃダークファンタジー入ってるし…(注.×ファンタジー ○ダークファンタジー)

もう大好きなんです、この作品。
とことん考証されたローマの世界観も良いですが、なんたってヤバいのが作画。
馬鹿みたいな描き込み量、膨大な資料の下描かれた古代ローマの街並み、作者が最も力を入れているというキャラ造形…
「王ドロボウJING」や「思い出エマノン」を芸術と称するのもわかるけれど、個人的にはこういう方が芸術性を感じてしまうのですよ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-12-30 22:03:20] [修正:2010-12-30 22:03:20]