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一体全体、俺がりんを育ててるのか、俺がりんに育てられてるのか、ちょいちょいわからなくなる
的なダイキチのモノローグ
縄跳びの回で、子育てと自分の時間についての大人たちの見解
この二つを筆頭に、一部でも二部でも子育て・子と親についての話題が自分にとって非常に印象的な作品だった。

大人になるにつれ失われる自分の幼少期・子供時代の記憶は、子を持つことで取り戻されていくという。親が子の成長を見守るその瞳には、自分の幼い姿が重なる。
子の成長を通して初めて自分自身が補完されていくこと。
子に注いだ愛情が、子から自分に注ぎ返される瞬間。
子供を持つということに、少しだけ前向きな感情を抱いた。(ただダイキチ達が金銭的問題を抱えない比較的裕福な設定だったのは気にかかったけど。)

もちろんりんの恋路も見所だけど、正直自分には第二部やった時点でこれ以外の結末は考えられなかった。ネタとしちゃコクリコ坂と同じで、「年の差がありえない」って言うなら最初のじーさんの子供設定で拒否反応起こすのでは。

親は子の成長に自身の老いを見、子も親に自分の老いを見る。
うさドロの明るくほのぼのとした雰囲気の中でも、たまに感じられるこのことが、少し寂しい…
と言いつつ、第二部のダイキチとコウキママが好き過ぎてヤバい!
ダイキチは渋みと漢気が増し、再婚前のコウキママは美貌を保ちながらも寂寥感を纏い始める…40代過ぎのおじさんおばさんにここまで魅せられるなんて思いもよらず、二人の関係の方が終始気になったわ…
口癖は古臭いが、ダイキチのかっこよさは等身大の理想像です。りんの選択は正しい。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-09-17 09:17:10] [修正:2011-09-17 09:17:10]