「勾玉」さんのページ

ファンタジー要素は世界観を構築するための味付け程度で
戦争自体はとても血なまぐさく、且つ戦略的に描かれており
史実の戦争を題材にした漫画に負けないくらいの迫力と緊迫感があります。
ストーリーのテンポも非常にスピーディで、
前置きもほどほどに、初っ端から展開される山場の数々
しかし、それでいて世界観やキャラクターの掘り下げもおざなりにはなっておらず
読み進めていくうちに、自然とこの世界の成り立ちが把握出来る明瞭さも兼ね備えています。

以上、とても読み易く面白い漫画なのですが
それだけに漫画版は原作小説の途中で終わってしまってるのが残念ですね。
一応、一区切りはついていますが、大戦の中の一つの戦局が描かれたにすぎず
この世界の要である天龍も、本筋にほとんど絡んでこないので
やはり最後には物足りなさが残ってしまいます。

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[投稿:2012-08-31 09:49:44] [修正:2012-11-10 16:58:23]