「勾玉」さんのページ

総レビュー数: 160レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年09月21日

後から考えると、タイムリープものの作品で、
時間遡行の条件が判然としていないというのは、結構致命的な気がする。
と言うのも、作者の裁量でいかなる展開もどうとでも出来てしまう訳で
ややもすると、ご都合主義的な作品として読者にそっぽを向かれる可能性があるからだ。

ところが、読んでいる最中はそんなことなど気にならなかった、
それは、純粋にサスペンスとしてのクオリティが高く、
常にスリリングな展開を維持できていたということが大きいように思う、
そういう面では、いつタイムリープが起こるか分からないその状況も
プラスに作用していたのかもしれない、
次はどうなるんだろう、という期待感が先立つことで、
理屈の部分を気に留めさせない没入感があった。

もちろん時間遡行の条件や、何故主人公だけがそんな能力を有していたのかなど、
その辺の謎が明らかになっていれば、さらに文句の付けようのない作品になっていただろうが、
それが無かったからと言って、この作品がつまらないという訳ではない、
初読なら、ページをめくる手が止まらないくらいの面白さは期待して良い。

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[投稿:2018-03-09 21:33:07] [修正:2018-03-25 13:53:35] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

この漫画の面白さの核となるのは、ダイの紋章覚醒とポップの精神的成長の2つ。
そしてそれが共に最高潮に達するのが最初のVSバラン戦で、
ここまではとても楽しんで読むことが出来た。
その後も少しの間、マァムの再加入などで面白さは持続するが、
バーンパレス突入前には完全に右肩下がりとなり、
終盤は、窮地に仲間が助けに来る&死んだと思ったら生きてました、
という展開をひたすら繰り返し、それまでが嘘のように退屈な漫画になってしまった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-02-24 16:31:14] [修正:2018-03-14 22:10:38] [このレビューのURL]

1~3部…6点
4部…9点
5部…7点
6部…5点
7部…7点
総合で7点。

全体を通してバトル偏重な為、少々読み疲れをする。
また能力バトルの都合上、頭脳戦になることも多いが。
能力設定をこねくり回して、力押しの決着を付ける場面も多々有り、
いま一つのめりこめない。(6部はその傾向が特に顕著)
しかしそんな中、4部だけは例外だった。
ミステリアスとユニークさを併せ持った作風が基調で、
幽霊、宇宙人何でもありの緩い世界観が、肩肘張らずに読ませてくれた。

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[投稿:2014-04-27 22:35:00] [修正:2018-03-11 16:13:44] [このレビューのURL]

原作小説から大きな改変も無く、綺麗な絵で丁寧にコミカライズされた作品。
しかし、主人公の心情描写などは原作より大分劣っている。
この物語は、ある出来事を経験した主人公の心情の変化が
一番の肝となる作品だと思っているので、ここは大きなマイナス点だ。

とはいえ、これはそもそもしょうがない話で
詳細な心情描写なんてものは、小説媒体の専売特許のようなもの、
それを漫画に取り入れようものなら、
全コマモノローグ付きの間延びした漫画になってしまうだろう。

他に何か漫画版ならではの強みでもあれば良かったのだが、
原作を既読の人に改めて漫画版をお勧めする程の特筆すべき点もなく、
この漫画は、原作未読の人が本作へ触れる為の入口、
もしくは既読の人が内容を思い返す為の手助けに留まる作品だと思う。

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[投稿:2018-03-09 22:04:14] [修正:2018-03-09 22:04:14] [このレビューのURL]

ナルトの息子のボルトを主人公に据えた、NARUTOの後継作。
作者は、長年NARUTOでアシスタントを勤めてきた池本幹雄。

前作のNARUTOに比べると、若干シリアス向きの絵をしている為
キャラの表情の硬さが気になってはいたが、
徐々にこなれてきたのか、最近は作画に対する違和感も薄れ、
むしろバトルシーンなどは、ドラゴンボールを参考にしている節もあり、
NARUTOの時よりもキャラクターの動きが分かり易い。

ストーリーの佳境を先にチラ見せするというありがちで
安っぽい始まり方をした時は早期打ち切りも心配したが、
絵も内容も軌道に乗ってきた感があり、これからの展開にも期待が持てる。

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[投稿:2018-03-08 22:12:53] [修正:2018-03-08 22:19:04] [このレビューのURL]

バトルに於いてもシナリオに於いても、
裏の裏をかこうとし過ぎて冗長になっている部分がある、
加えて話の真相を引っ張る癖もある為、これを週間で追うのは正直言って辛い。

しかし完結した今、一気読みするなら話は別、
じれったいなという思いは捨てきれないが
早く先が知りたいという気持ちの方が勝り、止め時を見失う面白さがある。
尚且つ、これだけ長い連載の中でも、話の芯は一本筋が通っており、
完結を見届けた際は清々しい心地にもなった。

忍者という題材をここまで練り込み、独自の世界へと昇華させ、
見事完走した作者を心から称賛したい。

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[投稿:2018-03-07 21:12:09] [修正:2018-03-08 15:29:18] [このレビューのURL]

9点 自殺島

過去を背負い絶望していた自殺未遂者達が、
もがきながらも前を向き生きようとする姿に
自分なりに感じ入る部分があったのだろうか…
読んでいる最中、不覚にも涙腺が緩んでしまう場面が何度かあった。

思えば、途中からこの漫画をフィクションではなく
ドキュメントを見るような気持ちで読んでいたような気がする。
自殺未遂者を島流しにするこの世界は、現実とはかけ離れてはいるが、
そこにいる登場人物達は、紛れも無く生きているように感じられた。

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[投稿:2018-03-06 20:51:20] [修正:2018-03-07 16:38:43] [このレビューのURL]

8点 水域

信心深い方ではないのだが、
「この作品は"ノン"フィクションです」と、
但し書きでもあれば、思わず信じてしまったかもしれない。

夢の中に存在する、今はもう無き在りし日の田舎…、
滝壺の龍神が見せるノスタルジックで切ない神秘の物語に、
現実にもこんな奇跡があったらいいなと祈りたくなってしまった。

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[投稿:2018-03-06 20:57:52] [修正:2018-03-06 20:57:52] [このレビューのURL]