「勾玉」さんのページ

題材になっているトレパネーションが新鮮、ホムンクルスの視覚的な表現も斬新で
見たことのない世界観に引き込まれます。
上記に加え、序盤はこの作者の鬱屈した作風も控え目なため
思わず人に薦めたくなる大衆向けの面白さもありました。

しかし、5巻あたりから主人公の内面を映し出す形で徐々に作者の地が出始め
案の定、人を選びそうなドロドロとした展開に…。
正直言って色々と気持ちの悪い作品ですが、
扱っている内容の奇抜さもあり、妙に先が気になってしまう漫画でもあります。

ラストも決して気持ちの良い幕切れではありませんが
過去を捨て、社会から逃げ、最終的には現実からも目を背けてしまった男の末路としては
あれが妥当な線なのかもしれませんね。

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[投稿:2013-09-05 19:10:21] [修正:2013-09-05 19:10:21]