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8点 HELLSING

平野耕太のアメコミチックな吸血鬼漫画。

正直ストーリーはうすいと思う。設定は独創的だし多少謎めいた展開ではあるものの、凝った精密なストーリー展開も何かを伝えようとするメッセージ性も感じることは出来ない。
では何故ここまで評価されているかというと陰影を効果的に使ったアメコミのような絵と迫力のあるポーズとコマわり、そして何といっても格式高い大げさな台詞回しが本当にすごいから。
ブリーチのレビューを見たら分かるようにこのサイトの住人のような漫画好きは基本的に話の内容・メッセージ性を重視する人が多いと思う。そんな人たちすら惹かれてしまうほど平野耕太のセンスはずば抜けているのだ。多分ブリーチでもセリフと絵を平野耕太に任せれば最高におもしろくしてくれるんじゃないかな。

基本的に狂ったキャラクターばかり出てくるので感情移入をすることはできない。ただただ見入るのみ。
でもそれだからこそ、たまにあるアーカードの寂しげな顔・ベルナドットの最期・裏切ったウォルターの心理描写やお別れのシーンなどの王道ともいえる展開にはぐっとくる。

個人的には対アンデルセンがマックスだった。とはいえ最終回もらしさ全開でおもしろかったし、意外にうまく締めれてたと思う。
こういう偏った漫画は大好きです。

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[投稿:2007-11-22 00:13:07] [修正:2011-11-02 22:22:25]