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アンダーカレントの豊田徹也の色々な人々の色々な話を描くショートショート。その傍らにあるのは珈琲。

ものすごーーーくこちらに投げっぱなしな作品。ある意味すごいよ。
志村貴子作品でよく「行間を読むのが楽しい」的な感想をよく聞く。大まかに分類するとこの珈琲時間もその手の作品に分類されるのだろう。ほぼ行間しかないのだけど。

例えば二時間の映画があって、その中の5分間を適当に切り取って見せられている感じというと分かるだろうか。もちろん背景の説明なんかない。
珈琲時間はちょっとした会話や仕草からその登場人物の裏に浮かび上がるものを想像して楽しむ作品なのだ。

これは好き嫌いが分かれるだろうな。こういう作品は好みだけど、この作品に関しては私はどちらかというと非。
ショートショートだからしょうがないにしても、あまりにも登場人物の情報が少ないのでその人に大して興味がわかず、興味がわかないとその背景を想像する気になんてなれない。ほぼ眺めるように読んでしまった。ちょっとだけ時間のある時にぱらぱらめくるといい感じな気がする。

でも間違いなく好きな人は好きなはず。一読してもいいかも。

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[投稿:2011-09-25 11:30:44] [修正:2011-09-25 11:33:53]