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「闇夜に遊ぶな子供たち」の続きも読みたいけど、出ても同人になりそういうのは実に残念な話。
ホラーMがなくなったのはやっぱり痛い。
10点、9点…個人的なバイブル、名作。
8点、7点…お気に入りの作品。
6点、5点…十分楽しめた作品。
4点以下…うーんって感じの作品。わりと適当。

4点 フットボールネーション
ちょっと違う。色んな意味で。
簡単に言うと草サッカーチームで天皇杯に出ようというお話。最近だと「修羅の門異伝 ふでかげ」もそんな話だし、まあよくあるストーリー。
ただ中身は相当違った切り口から攻め込んでいて、それがフットボールネーション(サッカー先進国)というタイトルにも表れている。要はサッカー先進国になるのに日本は何が足りないかという運動科学面から見た薀蓄マンガの側面を強く押し出している。で、何が足りないかというと基本的にインナーマッスル。
こういう薀蓄マンガ自体あまり好みではないのだけれども、そもそもサッカーとの食い合わせが著しく悪いように思える。っていうかメインに持ってくるのはさすがにやりすぎ。
というのも物語に説得力を与える部分にフットボールネーションはその独自の運動科学論を使用しているのだけれども、それが本当かどうか私達には分からないわけで。へぇー、と感じる部分もあるにしろそこをメインにやるなら論文なり文献なりできちんとデータを取って科学的に証明された正式な記事を読ませてくれる方が多分おもしろい。
だってここを鍛えているから試合に勝てるんだよって言われても…いやそういう側面もあるかもしれんけど、サッカーってそれだけじゃないだろと思ってしまうわけで。
一巻冒頭で日本に足りないのは名監督や戦術、ファンタジスタではなくて世界基準のフィジカルとセンスだ!的なことを言っていたのでやりたいことは分かる。でもどうも理論だけが先行しているようでね。
この物語でインナーマッスル云々ってやっぱりスパイスに過ぎないと思うのよ。でもそのスパイスがメインを食いつぶしているというかメインになっちゃっているという違和感があって。
例えばORANGEはスパイスのかけ方がめちゃくちゃ巧かった。種類は多様で量も絶妙、で、芯には一本太いのが通ってた。今まで薀蓄どうのこうのばかりについて書いてきたけど、それもフットボールネーションにはその芯が細すぎるからこそ。物語は貧弱で、キャラクターの魅力も薄い。画力も足りていない。
けっこう前に古武術の技を利用したなんば走りで注目された高校か中学校のバスケ部があった。全国大会でもかなり良い成績を残していたと覚えている。
でもテレビが話すのはなんば走りのことばかり。いやいやその効果もあったかもしれないけれども、それだけで勝てると思うなよ、というのはほぼフットボールネーションに言いたいことと同じ。今考えると当人達もなんば走りばっかりがクローズアップされるの嫌じゃなかったのかなとふと思う。
もし運動科学論はスパイスじゃなくてメインだよ、と言うならオーレ!みたいに違った描き方があったのではないかと思わざるをえないし、この形が一番適しているとは思えない。
とまあかなり否定してしまったのだけれど、新しいことに挑戦しようとしている作者さんの姿勢は良いと思う。とか言ったらかなり上から目線だけれど、本当にそれは思う。
とりあえず物語の本筋にもう少しだけでも力を入れてもらえれば(そちらもきな臭そうな感じは既にしているけれども…)、個人的にはもう少し楽しく読めるかな。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2011-11-29 09:41:53] [修正:2011-11-29 09:41:53]
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