「オカシュー」さんのページ
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読まなくてイイ追記2011・3
好きな作品を多くレビューするので高得点になる事をお許しください(点は少し甘いと思うので−1点くらいでお考えください)
妻と子供(小学生)の3人暮らしで全員漫画好き。
パソコンは先月(21年6月)買ったばかりで今夢中になってやっとります。レビューが楽しくてしかたない訳で変な事書いてたとしてもおおめにみてやってくださいね!
本を買わずにレビューするのは漫画家さんに失礼だと思うので買ってる漫画のみレビューします。
私の紹介した漫画を読んで喜んでくれる人がいたらいいなぁ・・・
(追記21年11月)
買った本だけレビューしていましたが家庭の事情(置き場所)と経済的事情等により自分しばりを解除する事にしました。
ただこれからも作家の方に感謝と尊敬の念は忘れぬようレビューしていきたいと思います。
(ロト6が・・・ロト6が当たってくれさえすれば・・・)
(追記22年3月)
仕事が地獄の忙しさです。先日は入浴中に寝かかりブクブクするとゆうマンガみたいな体験をした。
日曜も仕事なのでレビュー投稿がままならない。で、コメントくらい更新する事としました。
読んでいないマンガのレビューにナイスレビューした事なんてなかったけれど初めてしました。しかも2回も。
文章が鮮やかでしかも自分の思い出が蘇ってくる名文だったからです。
またこのサイトの宝であり素晴らしい武器が1つ増えたなぁ、そんなかんじでした。
(追記22年4月)
お正月のちょっといい(?)はなし。
今年の1月数年ぶりに映画を観に行った。ゲオの下僕と化して久しいのでとても新鮮な気持ちではあった。(でもムービックスジュース高ぇ!)
しかも実はアニメ。前回劇場で観たアニメが思い出せぬわ。うはは。
さて原作者も制作に参加するとゆうその某アニメ(えぇワンピースだす)内容も楽しみだが入場者プレゼントの「0巻」というコミックスが真のねらいだ。(うおおお、踊らされてる、いい年のおやじが踊らされてるぅ・・)
うちの子供はワンピに興味がないので実弟と鑑賞した。(こいつもまた大いなるマンガ馬鹿)
これはその時のお話。
無事「0巻」もゲットした上映開始直前、テンションもあがりつつ通路を歩いていた。
すると前を歩いていたカップルの男性の方が「これイラネ」と言って「0巻」コミックスをゴミ箱へ投げ捨てたのだ!
おいっ!
私はフリーズした。多分顔も引きつっていたと思う。
いや見知らぬあなた、いくらなんでもそれは無いだろう。いい年したオヤジの事も考えてくれ。(無理か・・)
それがアリなら「0巻」が真のねらいの私って一体・・・?
その後私は分別ある大人としてあるまじき行動にでた。周りの目なんて知るもんか。
そのカップルの去った後ゴミ箱に手を突っ込み袖がべちょべちょになるのも構わずその捨てられた「0巻」を取り戻した(?)。
トイレに直行しペーパーで「0巻」、袖の順で拭きに拭いた。
その後冷静さを取り戻し既に始まっていた映画を無事鑑賞した。
別に2冊欲しかった訳じゃあない。オークションとかするつもりもない。
ブックオフにでも売るならまだいいが捨てるのは何か許せなかった。なんかね。
多分あの男性は彼女の付き合いでワンピ観に来ただけなのであろう。
そのように特にファンでなくとも話題に乗っかって来た人は他にもたくさんいたのであろう。
他の上映館でも見られた光景なのであろうか。あぁいやだ、いやだ。
私は鑑賞後、自分の1冊と計2冊を持ち帰路についた。
弟は話を聞いてドン引きしていた。
しかし神様は私の行為を認めて下さった様だ。
後日ネットで検索していると「0巻」はセリフ違いの2バージョン存在する事が発覚。
急いで私の2冊を調べるとそれぞれ別バージョン!おおお!
やはり正義は勝つ!(これって正義・・・?)
そうれみた事か!(いや誰にむかって・・・?)
なんか気が晴れた。なんかね。
バージョン違いの「0巻」2冊。
彼らは私の本棚で今日も静かに微笑んでいる。
(おしまい)
(追記22年4月)
むむっ、お前のレビューは何か説教くさいって?
年寄りの言う事は聞くものじゃ。
(追記22年4月)
仕事の量が落ち着いてきました。よーし、そろそろレビューも頑張ろうかな。ぐへへ・・・
(追記22年5月)
健全なる日本国民が晴天の下、観光地へ繰り出しまくっている連休日の中部屋へ籠りパソコンの画面を眺め続けているとなんだかファンタジーの世界の住人になったような気持ちになれました。
(追記22年5月)
通勤途中にJAFの車が溝にハマっているのを見た。
あんたが落ちてどーする。
(追記22年8月)
会社が夏休みに入った!旅行にでも行くか、それともマンガ読んでレビューするか。うーん、悩むな。
とりあえず録画していた「うぬぼれ刑事」観るか。
うおおお、クドカンーー!
(追記22年9月)
このような私的コメントを読んでくださっている皆さんありがとうございます。しばらくレビューしてないのですがそれは仕事が忙しいとかでなく単にサボっていました。
夏は会社の休みが多いので逆に出かけるばっかりしていました。で新作も読んでいないし蔵書を読み返したりもしてないので何も書けません。
またこれからガンバりたいと思います。とりあえず休み中の出来事でも書きます。ヒマなら読んでやってくださいね。
(某デパートのトイレでのお話)
私が個室に入っていたら外でどこかのお父さんと娘さんの会話が聞こえてきました。
娘「お父さん、男はおしっこした後ちんちんをなぜ拭かないの?」
父「・・・」私「・・・」
(私の心)ぬおっ、よつば並みの切り口の鋭い質問じゃあないか!?どうする?どう答えるっ、お父さん!?
父「・・うーん、男はね色々ぶん回すから乾いてしまうんだよ、ははは」
娘「・・・」私「・・・」
(私の心)いやいやいや!色々ぶん回すってどうゆう事!?
それでいいのかッ、それで娘への返答は本当にいいのかッ!?おとーさん!!
あなたなら、どう答えますかッ!?
(追記22年11月)
先月も大忙しでした。職場異動はあるは(栄転とか左遷とかゆーほどの地位ではない)ゲーセン熱が再発するは(本当に忙しいのは実はこっち)。
10月レビュー書けなかった…トホホ。でもマンガレビュー好きなのでせめて雑文を・・・。
少し前に旅行しました。「水木しげる記念館」と「青山剛昌記念館」に行きました。
いやいやとても素晴らしかった!どちらも大人が楽しめます、おススめ。特に地方でマンガ家さんの生原稿が見れる所って無いですから。鮮魚もウマウマでした。
しかし何度か訪れていますが相変わらず山陰の天気の悪さ(昼から急に豪雨)と祝日の渋滞(あの国道は・・・)はヒドい。
まぁそれも含めて愛すべき山陰地方なのですが。
サウナの張り紙に目玉おやじ(例のフロ)は笑った。
(追記23・3)
安西先生・・・レビューがしたいです・・

8点 帯をギュッとね!
少年サンデーの長編マンガは私の中で評価が高くなりがちである。
これはかなり昔からである。
察するに毎週毎週の人気を極限まで追い求めるジャンプ作品。とそれに比べ作品の完成度をこそ重要視し、週間の人気レースをそれ程長編作品に厳しく求めなかったサンデー編集部の方針の違いがあったのではなかろうか。
その為(例外はあるものの)ジャンプ長編作は結局最後はグダグダになりがち。それに対してサンデー長編作は単行本で読むととても満足させてくれるのだ。
そんなサンデー長編作マンガの代表的1本がこの「帯をギュッとね!」である。
ポップでライトな出だしのこの作品、誤解を受けてしまう可能性がある。
1、2巻読んだ時点で見限られたならばよくある無限ループ学園コメディの烙印を押されかねない雰囲気を醸し出しているからだ。
しかしここは当サイトの評価能力を信用してくださいよ、と言うしかないだろう。(少年マンガ部門上位なのです)
試合内容、ストーリー共にポテンシャルはそうとう高い。
最終巻を読み切ったならば「サンデーの長編マンガ」の名に恥じない事が分かってもらえると思うのだ。
例えていうならボクシングのボディブロー攻撃的作品というか。軽いノリだなとスラスラ読んでいく内になんだかジワジワと効いてくる良さがあるのだ。
それは柔道というモノにとてもしんしに向き合った描きかただったり。
また今どき珍しい程のピュアでプラトニックな恋愛の描きかただったり。
これらをうそくさいと言うのは間違い。
私のような汚れきったおっさんの真っ黒な心の中でさえ、奥の奥の隅の一角にわずかに残るその琴線に確かに触れるものがあるのだ。
(ラストお別れ会後の杉と桜子の独白などキュンキュンきましたよ)
ケンカ暴力でバキッ!グシャッ!とかパンツがペロン!とか。そんな安っぽい刺激物に頼らない世界で高いクオリティを提示するのが河合作品の素晴らしい所です。
また本来泥臭くなりがちな柔道という格闘技と少し淡白な絵柄が上手く混ざり合って良い味をだしているのも追い風か。
そして後半、ラストまでの怒涛の盛り上がりはアッパレというしかない。
描きかたを変えた訳でも過剰な演出が出てきた訳でもない。なのに。
今までのボディブローが。キャラクター達と共に過ごしてきた漫画内時間が僕らにどっと押し寄せてくる。
味わって欲しい、この心地よい感動と興奮。
・・・だからあなたも。
心をギュッとね!
されてみないか。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2010-02-17 22:29:13] [修正:2010-02-17 23:29:25] [このレビューのURL]
8点 遅咲きじじい
まぁタイトルを見ただけでも分かってもらえるだろうと思う。
本を手に取り表紙を見ればもっともっと分かってもらえるだろうと思う。(しわしわのおじいさんが一人立っているのみ。)
「ジャケ買い」などという言葉とは全く縁のないマンガである。
萌えという言葉は顔を引きつらせながら逃げ去る作品である。
このような良いマンガなのに誰も手に取らないよな、と思わせる作品はレビューしておかねば、おかねば・・・。
作者はエッセイ(風)漫画「ゴー宣」でインテリを虜にした小林よしのり先生である。
その才能はいまだ健在。
だって60過ぎのおじいさんが主人公で面白い漫画ってありますか?
いや、そもそもじじいが主人公の漫画ってありますか?
井上雄彦はバスケ漫画はヒットしないと言われながらスラムダンクを描いた。
小林よしのりは編集者も読者も望んでいないのに老人漫画を描くのである。
しかも面白く。
「東大一直線」「おぼっちゃまくん」等のエキスもふんだんに散りばめられたいぶし銀的作品と言っておこうか。
まぁ読めとは言わない。
いつかまさか、出会った時の為にタイトルだけでも覚えておいてくれないか。(やっぱ読まそうとしてるヤンケ)
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-01-18 02:28:32] [修正:2010-01-18 03:21:56] [このレビューのURL]
8点 シャカリキ!
自転車ロードレースの世界を描いた熱ーい男達のドラマ。
まさに熱血、精神力が勝負を多く支配する。私の好きなタイプの漫画だ。
BSのマンガ評論番組で出演者の一人がある人気漫画を指してこう言った。
「気合いの強い方が勝つという、いわゆるバカ漫画。」
もちろんこれはそのタイプの漫画全般を某人気漫画を例に挙げて批判した訳であるが、私には納得できかねるモノであった。
理論武装した漫画が必ず面白いとも限らないし、穴だらけのストーリーも上手い作家にかかれば魅力的な作品に早変わりしたりする。
血も涙もないロボットのお話で無いのだから、根性論も人間ドラマには有効に働く時もある。
なにより若年層が入り込みやすい。大人を納得させるような面倒な説明を入れるより主人公の雄たけびシーン一つの方が漫画として正しい時もあるのではとも思う。
そんでもって「シャカリキ!」だ。
練習風景も多く描かれ丁寧に創られてはいるが気合い勝負の展開も多い。
友人の声援で主人公のパワーは復活するしタイヤがパンクした自転車をかついで坂を登るシーンなどノリで読めない人には辛い所もあるかもしれない。だけど知るもんか。
この熱さははずせない。はずせないんだ。
シャカリキがシャカリキでなくなってしまう。
さぶいぼが立つほどの熱血を、血液が逆流するほどの熱血を。
美術品や骨とう品の評価は高名な評論家の言う事が正しいであろう。
しかし少年漫画は違う。テレビに出るようなおっさん評論家の言う事よりもそこいらの小学生の評価の方が正しかったりもする。
だから昔も今も気合い漫画は子供たちに受け入れられ読み続けられている。
バカ漫画とは少年漫画では褒め言葉だ。
バカバカしいほど熱い展開、熱いキャラ。
「シャカリキ!」は気合いで読むのがよいでしょう。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2009-12-27 16:54:54] [修正:2009-12-27 17:28:06] [このレビューのURL]
8点 賭博覇王伝 零
うっかり読み落としていた作品のひとつ。
福本サスペンスをじっくり読むのは久方ぶりだが時間が経つのを忘れた。ううっ、やっぱり面白いや・・・。
見事な描きかたでいつみても感心するのが悲しき脇役キャラ達だ。
金も力も頭脳もなく権力者に良いように踊らされる姿は目が離せなくなる。
とにかく俗物っていうかホント憎み切れないろくでなし。大馬鹿野郎。
他作品でもだいたい同じように振り回されたあげく待っているのは悲惨な末路。
福本先生が描きたいのはこの御方達なんだろうなと思う。
しかし主人公零よりこいつらに親近感が湧くのって・・・。
俺のレベルが彼らと一緒なんじゃね?
・・・。
そしてこの物語の真の恐ろしさは在全様のラストのセリフだ。
「終わり・・・?まさか・・・お前等これで終わり?終わり・・・???」
第一部完でこれって、そりゃこっちのセリフだっつーの!
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-12-26 18:10:42] [修正:2009-12-27 01:14:39] [このレビューのURL]
バキの魅力は何なのか。板垣マンガの面白さは何処にあるのか。
「範馬刃牙」で極まってきた板垣節の魅力を綴りたい。
皆さんのレビュー評価を見てみる。すると1作目グラップラー、2作目バキ、3作目範馬と新作になる毎に評価は下がっている。
この評価の下がり具合のポイントは、ちぐはぐなストーリー展開バトル展開にあるように思う。
この部分こそがバキ漫画面白さの分かれ道である。
バキの面白さとは大衆的である。もっと言えば低俗的魅力。色々筋道を追っていくと色褪せる。
何も考えず頭をからっぽにして場面場面を楽しむ作品としてならかなりのデキではなかろうか。
これは例えば「ハンタ」富樫作品のような完璧に組み立てられた心理戦バトルを楽しませるような漫画と対極に位置するものである。
板垣「バキ」は久保「ブリーチ」や武論尊作品のような「ライブ感」を追及する作品なのだ。
先の事は考えない。それどころか今までの流れすらも。彼らにとって大事なことはその週の20ページを最高に面白くする事。
その結果全体でみるとヒズミが出来る事もお構いなしなのだ。
週間連載の作家がそのストーリーを全て作り上げてから連載している事はほとんど無かろう。
また大人の事情により作品が新たなステージへ流れ込むのも良くあることだ。
こういう漫画製作手法は昔から漫画家が使っている、いや使わざるを得ない王道的手法でもある。
しかしさすがに多くの人はバランスも考える。単行本で読んだ時に突っ込まれまくられぬようある程度矛盾点は無くしておくようなストーリーへと進めるよう工夫をする。
でもそんな小細工はしない。おかしげな部分を堂々と残しても面白さを底上げしたいと考える作家がいる。
それが板垣先生だ。そりゃそうだ。しょっぱなから主人公をカマキリと戦わせる先生がその程度の事気にする訳がない。器が違うのだ。
形に残る単行本、それで読むと出る矛盾、そんなのどうでもいいわい!
今の漫画界の利益は単行本にかかっている、そんなのどうでもいいわい!・・・こんな感じであろうか。
板垣先生は毎週20ページの事だけ考え、そこに重きを置いて描いているのだろう。
「範馬刃牙」をショートストーリーの集合体として考えるなら数え切れぬほど傑作が挙げられる。例えば不評がきかれるピクル編だけ取ってみても・・・
少年誌掟破りの衝劇的登場シーン、80話。
トラ目線の良作エピソード、91話。
オーガパフォーマンス全開の86話。
ジャック会心エピソード、149、150話。等々、どれもつながりを気にしなければとても良い。
板垣先生の描きかたはまさにジャックハンマーの生き方にかぶる。
「明日に期待せず、刹那に徹した生き様」!
そんな先生にとって単行本は20ページを集めただけのもので、熱々だったご飯も既に冷めてしまっているのだ。
結論!
「範馬刃牙」は週間連載で読むべき!大画面を最新号で読めば熱々炊きたてご飯の味が分かるのだ。
全体を通して読むと矛盾もある。これはストーリー完全至上主義者の人からみると評価の低い漫画かもしれない。
だが次週へのヒキが弱く、週間単位での面白さを最優先しない漫画は雑誌読者を軽んじている、とも言えるのだ。自分の単行本での完成度の為に・・・
「範馬刃牙」は週間少年チャンピオンを売り上げる事を考えている漫画作品と言えるのではないか。
単行本はコレクションとして集めておけばいーのである。
板垣恵介こそは週間少年チャンピオンの「看板作家」なのだから!
以上ッ!おしまいッ!!
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2009-12-21 00:50:58] [修正:2009-12-27 01:11:33] [このレビューのURL]
8点 CLAYMORE
ダークファンタジーバトルの傑作。
幼少親しんだ故・月刊少年ジャンプに(現スクエアだが)まさかこのような名作が誕生していようとは。いや不勉強、不覚。
ダークファンタジーという事でベルセルクと(まさに)ガッツり比較させる事がこの漫画を解明する指針となろう。
(そういえば最初の数話盛り上がらず急に面白くなるのも一緒だなぁ)
さてこの2作品、掲載誌の違いが大きな意味を持っている。
ベルセルクはヤングアニマル掲載の青年マンガであり時には成人マンガレベルのギリギリの表現へも踏み入れる事を許された(?)マンガである。
主人公の殺人シーンは日常茶飯事であり倫理を超えた表現描写も含めて高く評価される。
だが例えば女性のレイプシーンを数ページかけて細かく描写するのが本当にこの作品に必要な事なのかという疑問も残る。
対するクレイモアのメイン読者層はコロコロと同じくらいの月刊少年ジャンプである(開始時)。開始から大きな制限があった。
その為主人公は妖魔を殺すというより退治するのであり、一歩譲っても戦う相手は半人半妖。人は殺せないルールを設けていた。
しかしこのクレイモア、ダークファンタジーとしてその制限ハンデをものとせずベルセルクと肩を並べる程評価されるのには訳がある。
無論単純に面白いからなのだが特に大事なポイントを2つ挙げておこう。
1・笑いを一切入れていない。
ギャグシーン等笑いを入れると子供受けし易い半面、作品が幼稚になる。これは月ジャンでは冒険だったが良くやった、と言いたい。
くだらない笑いを事あるごとに入れるという現在の人気作(ナルト、ブリーチ、ワンピース等)の方程式を使わなかった事がこの作品を大人に認められる良作として成立させた。
(ベルセルクはヘタな笑いを入れたばかりに評価を落とした部分があると思う。)
2・実は少年漫画の基本は押さえてある。
整った絵柄や終始シリアスという点で大人向けに創っているかといえばそうとばかりもいえない。
バトル少年マンガの王道はキチンと押さえており美形キャラ、必殺技等を控えめながらも揃えており作品的にブリーチ等と同じ部類に属するのである。
ただクレイモアは設定、展開にいきあたりばったり感がなくしっかりしておりチャチくないのだ。
バトルさえ大人を裏切らない上質さがある。
まとめるとベルセルクはダークファンタジーの世界を「その敷居の高さのまま」表現しようとしているのに対しクレイモアはダークファンタジーの世界を「少年マンガの文法」で表現しようとしているのだ。
もちろんどちらの作品もあなどりがたい漫画であり容易な結論は出せない。
しかし完成度ではクレイモア一歩リードと私は感じている。ベルセルクには不安要素がある。
面白さに波があると感じるのだ。鷹の団、蝕までとそれ以後の物語のアツさに明らかに差があり休載も多い事を考えると心もとないと言わざるを得ない。
それに対しクレイモアは安定した面白さを保っていると感じる。
しかし結論はまだ早い。それは皆さん御承知の通り。
そう「完結」したとき。
これからだ。この作品達の真の評価が明らかになるのはこっからだッ!!
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2009-12-05 23:50:05] [修正:2009-12-06 00:51:31] [このレビューのURL]
8点 オメガトライブ
異質SFアクション漫画とでも云おうか、この「オメガトライブ」。
ただし杉山清貴は出てこない。歌も歌わない。
独特のアイディアを核に据えて中々壮大な物語でたっぷり、しっかり楽しめる。
前半は玄人も唸らせる重厚なストーリー、中盤からB級アクションモノへと変化していく。
その点に多少の違和感を覚えるが総じて良作。読んで損はなし。
私の大好きなキャラクター柴千春(刃牙トーナメントの暴走族)のDNAを受け継いだ梶君のキャラは最高。
彼のおかげで後半は3倍面白い。
ラストが途中終わりな為、そして単純に面白い為続編を読まざるを得なくなる。
ところでウィルの下半身は尻尾と言う事で漫画とか出版物を監視してる倫理委員会みたいな人たちは納得したのだろうか。
絶対無理だろ。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2009-12-04 01:09:08] [修正:2009-12-04 01:19:58] [このレビューのURL]
前作を読んでいないと楽しさは半減する。要必須。
相変わらず梶君の活躍がこの物語の面白さをパワーアップさせている。
イカス。
ボスキャラが出そろってからも安易なバトル漫画に成り下がらずに踏みとどまっていたのも大きく評価できる。
ラストは大風呂敷を見事にまとめ上げ完成度の高い作品として名を残す事になった。お見事。
杉山清貴は歌わないが大良作。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2009-12-04 00:58:46] [修正:2009-12-04 00:58:46] [このレビューのURL]
読みました。むぅ、これがリアリティな描写で話題の「GIANT KILLING」か。
私自身はサッカーも含めスポーツは実際にプレイしないし、観戦もしない。素人中の素人だ。なのでスポーツ漫画はバトル漫画よりの派手な超人プレイと必殺技応酬の方が楽しめる。
よってリアリティあるスポーツ漫画を特に応援したい訳ではないがコノ漫画、素直に面白かった。
しかしリアリティな漫画を描く事は楽な部分もある。
取材を重ねればある程度のモノは出来あがる。人物、チームなどは実在のモノをもじりながら拝借したりする一方で漫画最大の魅力、イマジネーションの割合は低くなりがちだ。
そしてリアリティは地味な展開に陥りがちにもなる。
地味な部分も上手く面白くどれだけ演出できるかが重要であり、その点に関してこの作品はとても優秀であった。
サッカーの知識と物語を創る才能の見事なコラボ、と言えるか。
ただプロサッカーへの造詣の深さの程度で評価の分かれる部分もある。
例えば試合練習以外のエピソードがいくつかあるが恋愛話は一切出てこない。(現在、11巻までは)
明らかに可愛いマネージャー(?)がいて主人公と絡める事が出来るのに、ほったらかし。じゃあ他にどんなエピソード入れているかと言えば、おじさんサポーター達のいざこざとか。(ぬおっ、頑固なまでの地味テイスト!)さらに小学生の応援奮闘記とか。(はわっ、圧倒的な地味テイスト!)
私などはその展開に多少の物足りなさも感じるのだが、青年誌で必殺シュートを打ちまくらないコノ方向性は間違ってはいないと感じる。
そして成功例の一つと言えるであろう。
サッカー観戦した事もない。Jリーグのチーム名も言えないこの私がとても楽しめたのだから。
「GIANT KILLING」
私はリアリティがあるからこの漫画をほめているのではない。
おもしろいからこの漫画をほめているんだ。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2009-11-30 01:03:02] [修正:2009-11-30 02:03:17] [このレビューのURL]
8点 クロスゲーム
思えば80年代はラブコメが燃えていた時代であった。
サンデーが異常に元気よく「タッチ」「みゆき」等、火付け役の1人は確かにあだち先生であった。
その後あだち(系)ラブコメ漫画を描く漫画家が大量生産されブームは大爆発。そして時代は流れた。
あれから30年が過ぎた。ブームはとうに去ったものの少年誌にラブコメは手堅く一定枠を確保している。
しかしそのラブコメ形態は様変わりしていた。1話に3回以上パンツ見せるか、いやいやそれ以上くんずほぐれつかという次世代型(エロ合体型?)が主流のようだ。それは「青春モノ」とは言いにくい作品群となりはて、もはや「性春モノ」と呼ぶ方がふさわしいジャンルとなった気がする。
そんな中、あくまで青春モノを貫く先生はどうしているのか。「クロスゲーム」。・・・よしっ。
今だに週刊連載で作品を発表しつづけ、人気作の証としてアニメ化もつかみ取っている。
似たキャラ、話しと言いつつもあきないんだよなぁ。
くすっと笑えて少し心が温かくなる、そんな感じ。
あの雨後のタケノコのように生えてきた二番煎じがほとんど見られなくなってもオリジナルはやはり健在。
あだち充は一時のブームではなかった。本物でしょう。
少年漫画ラブコメにおける青春モノはもはや少数派なのかもしれませんが。
乳首もパンツも話題にならない。そんな漫画もあっていい。
ナイスレビュー: 3 票
[投稿:2009-11-18 23:59:15] [修正:2009-11-26 00:57:09] [このレビューのURL]