「ジブリ好き!」さんのページ

総レビュー数: 343レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年12月10日

序盤から最後まで衝撃的な作品でした。
ムチャクチャな展開ばかりですが、冒頭の家庭に関する引用とラストの父の最期が繋がっていると感じ、作品を通して伝えたいことが少しは理解できた気がします。
ただ、お父さんの「ありがとう」の言葉の想いは、まだ子供側である自分には100%の理解はできていません。
そのため、思春期まっさかりで反抗的な貴子にひどく共感できました。
自分も父親や家族に対する苛立ちや距離感を感じているから、言いたいこと言ってくれてたと思います。大学生にもなってそんな風に感じてしまっているのは長すぎる思春期で問題あるかもしれませんが、家族への嫌悪感は誰でも一度は感じるものではないでしょうか。
この漫画のような単身赴任で距離が開き、無責任で空回りした父親ってほど過度なシチュエーションではなくとも、親や家族に対して綺麗な想いだけで過ごしてきた人は少ないと思います。

同時に、家族の絆を取り戻そうと頑張っていながらも空回りな結果となってしまうお父さんもまた印象的でした。
解散、という結論は非常に効果的でナイスアイデアだと思います。
独り暮らしして初めて親のありがたみが分かる、なんて言われるけど、大学に入って1年独り暮らしして、また家族で暮らしてみてじゃあ以前より感謝の思いが強まったかと言われれば、何とも言えません。
でも「オヤジは相変わらずうるさかったが、そのうるささも気にならないほどだった」というのは凄いわかる。それがオヤジの変化なのか自分の変化なのかはわからないけど、たぶんそれは「家族」に対する理解が深まったということなのだろうな、と思います。

不良が出てくる序盤は読んでて非常に心苦しいけど、後半のエセ宗教やいじめは落ち着いて読めました。
記号的なキャラが多く、家族以外のキャラは役割付けられているのですが、カクマだけは結構掘り下げて描かれているのが嫌でした。
最初の展開(強姦、暴力、崩壊した家族、犬殺し)は本当に強烈で容赦がないけれど、エロ描写に関しては18禁の同人やアダルト漫画の追随を許さない過激さや情熱がこもっていて、芸術とまで評されるのもなんだかわかる気がします。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-07 15:47:25] [修正:2010-11-07 15:47:25] [このレビューのURL]

キャラデザが「CLOTH ROAD」のokama氏ということで読みましたが、イラストレーターとしても名高いokama氏の割には、奇抜さもインパクトも欠けてる気がします。
おそらく最近の狂ったようなアニメ・漫画のキャラデザやコスチュームのせいで、差別化が図れなかったのでしょう。

ストーリー的にはただの萌え漫画なのは覚悟していたけど、いくら中身がないとはいえミーナの母親のエピソードとかテンプレを通り越して「なんだこりゃ?」なので、評価は低め。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-03 17:36:09] [修正:2010-11-03 17:36:09] [このレビューのURL]

変幻自在の画力が凄い。
劇画、萌え画、デフォルメに墨画、CGでも使ったかのような鮮やかな画もある。「円環の廃都」なんか「本当に同じ作者?」と見違えてしまいそう。

表題作を含む昭和霊異記シリーズは「朝霧の巫女」に繋がる話で、そっちを読んでいるとより楽しめる。
他は基本、非常に短い短編で、コミカルな感じのものが多い。
実験的な作品も見られたが、ピーポくんのパロディなどはインパクトが凄かったです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-03 14:45:39] [修正:2010-11-03 14:45:39] [このレビューのURL]

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