「blackbird」さんのページ

総レビュー数: 185レビュー(全て表示) 最終投稿: 2011年03月31日

絵が上手い。
百舌さん綺麗。
翔さんがいつの間にだんだん恰好良ってる。
時代の雰囲気がよく表れていて、時折はっとするような見開きの絵に目を奪われた。

でも人物のかき分けがつかない。
正直、「あんた誰だったけ?」という人が散見されて、誰かが名前を呼んでくれないとすぐには分からないことが・・・
また、歴史上の人物はあまりに顔を変えすぎると違和感ありでした。
特に高杉さん、格好良すぎでしょう・・・いいキャラなんですが。

話はやはり史実とリンクし始めてから、面白みとしては微妙に。そこにあれだけの架空の人物を詰め込んだら、ラストはあんな感じにならざるを得ないかなあ。途中で読めちゃった感じがあります。

それにしても瑠儀を何とか処理するためには、勝海舟をあそこまで悪者にしないといけなかったのか。結局勝はしてやったりってことでしょうか。

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[投稿:2011-05-01 19:38:19] [修正:2011-05-01 19:38:19] [このレビューのURL]

この作者は、話の緩急とか、盛り上がり、好きな人に思わぬ言葉を投げかけられてショックを受けたり、ギャグと胸キュンのバランス・・・そういうものがうまいんだなあ。

自分の「好き」ばかり押し付けていられない、抑えないといけないという気持ちと、抑えられない熱い気持ち。
それが絵からもびしびし伝わってきて、胸が熱くなります。

何たって男の子が恰好いいですからねえ。
「ちはやふる」でいうところの「太一 足す 新 割る2」ですか。
しかも決めるとこは決めて、優しいし。
女の子がいいなあと思うポイントを、見事に押さえております。

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[投稿:2011-04-28 23:49:52] [修正:2011-04-28 23:49:52] [このレビューのURL]

この作者は時々障害のある人を題材にしますね。
今回は車いす生活になってしまった女の子を中心とした話。全体的にほわほわした、笑顔の多い作品なので、暗く沈み込む事はない。

逆に「現実はこんなに周りは理解はないんじゃない」と思ってしまうくらい。どこでも最初は戸惑うけどバリアフリーやユニバーサルデザインに理解を示してくれる。介助犬の話もかなり丁寧な取材に基づいており、昔とはずいぶん時代も変わったということか。

主人公の葵は、車いすになっても常に変わらず自分を見てくれ手を貸してくれる竜太に守られている。ちょっとうじうじと、自分の言いたいことを我慢してしまうのが歯がゆくもある。

この環境で変わらず見守る彼氏がいることは羨ましいことではあるけど、やはり片方だけが負担や「好きな事を我慢させている」という罪悪感をもってしまう。その描き方はこの作者はお手の物。
一つ一つ誤解や本当の心をお互い出していって、距離を縮めるのは、別作「片道切符」同様、ゆっくりでイライラするけど、着実に階段を上っていてほほえましい。

しかし画力が今一つ安定しないですね。顔も角度によって全然違うし、急に顔つきが変わる事も。でもこのほわっとした作風が女の子に人気なのかも。

本編の他、脇役の北川さん&リサ、お姉さんのサイドストーリーも収録されています。

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[投稿:2011-04-28 23:20:49] [修正:2011-04-28 23:20:49] [このレビューのURL]

8点 ヴィリ

普通バレエ漫画というと、少女が主役。
でもこの作品は違い、40代ですでに母親でもある女性が主役。
つまり、バレエ漫画というよりも(いや、バレエ漫画なんですが)、プロとして若者に抜かれていく、ぎりぎりの年齢の女性の心情を描いた、ちょっとつらい作品。

ライバルはバレエ団を出て行った真実であり、自分の娘。
海外から戻ってどんどん実力をつけていく真実。
そして、やる気がないだけと思っていた娘の舞に至っては、なんと(なぜか)自分が「プロポーズされる」と信じ切っていたパトロンの高遠まで奪われてしまう。この話と、バレエの名作「ジゼル」の「愛=許す」ことというテーマを、うまく絡めている。

しかも後半からは霊まで出て、お得意のぞっとする描写が続くが、最後の最後は何とか希望の持てるエンディングになっていて、よくぞ一巻でまとめたなと感心。

さすが山岸先生。ちょっと違う角度からのバレエ漫画でした。

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[投稿:2011-04-27 22:25:16] [修正:2011-04-27 22:25:16] [このレビューのURL]

最初はただの散歩ものだと思ったが、歩数をきっちり数えて計測している風なところからだんだん「あれ?」と思うように。

程よく「あ、あの辺か」とか美味しいものを食べていたりと、ストーリー以外の光景も楽しめる。
江戸の人は、色々と文化や季節のイベントを楽しんでいたんだなあと、その豊かさに改めて驚かされた。

話の展開もとてもよかった。読後もすっきり、涼やかな風が吹くよう。一巻完結でちょうどいい作品。

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[投稿:2011-04-27 13:42:57] [修正:2011-04-27 13:42:57] [このレビューのURL]

卒業間近の好きな先輩に、決死の思いでずっと渡せなかったラブレターを渡す女の子の話「ラブレター」。

初恋ですねぇ。どきどきですねぇ。

他にも小学生?高校生くらいの、淡い恋を描いている短編が入っていますが、幼馴染がお互いにようやく恋心に気づいた「ハローグッバイハロー」がかわいい。

お互い全然男女なんて意識してなくて、オナラも平気でしちゃうような家族同然の付き合いだから、急に相手に「好きな子が告白」なんていう場面に遭遇して心が痛んでも、何をどうしていいかわからない。
最後はぐっちゃぐちゃになって、ようやく自分たちの気持ちが分かるところは、よしよししてあげたい可愛らしさです。

絵柄がほんわか、独特な雰囲気を生み出すパステルっぽい感じなんですが、時々毒を吐くような崩し方をするので、浸り過ぎず、いい緩急のような気がします。

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[投稿:2011-04-25 23:01:48] [修正:2011-04-25 23:01:48] [このレビューのURL]

風呂でよくぞここまで笑いをとって、引っ張ったなあと感心する。
我々日本人にとっては当たり前のお風呂の光景が、いちいちローマ人には物珍しく、その表現も面白い。

ただ、やはりだんだんネタは尽きてきたかな。
1巻を読んだ時の笑いは、2巻とは比べ物にならない。
そして映画化が決まったような3巻。
読みきりではなくなって、話もネタもダラダラしてきた感あり。
本当にそろそろ終わりにした方がいいのでは。

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[投稿:2011-04-11 23:06:11] [修正:2011-04-25 19:22:57] [このレビューのURL]

津軽三味線という、またレアなテーマの漫画。
漫画界ではどこまで特殊な業界もの?に光を当てていくんだろうか。まさか三味線漫画まで出てくるとは。

主人公は恰好いい高校生。でもべたべたな津軽弁。
時々何をしゃべっているかわからない程だけど、本気になって三味線を弾き始めたらこれがすごい。

大体、三味線の音に「ドン!」「ザン!」というのもすごい表現。
近年「吉田兄弟」やロックとの共演、速弾きなど、色々な所で目にすることになった楽器だけど、まさかこんな表現とは。
いや、でもそのくらい迫力ある音なんですよね。
あの緊張感や張りつめた音をよく表現していると思います。これがたった三本の弦から生み出されるってすごいと、読者にも感じさせます。

雪君の周りに、なかなかバリエーションに富んだ人物が集まってきていて、今後が楽しみ。
ただ、「○○甲子園」での活躍を・・・という話の展開は、比較的「ありがち」になってしまいがちなので、そうならないことを祈りたいという期待を込めて、現在この点数です。

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[投稿:2011-04-24 23:05:39] [修正:2011-04-24 23:05:39] [このレビューのURL]

前半はとても面白かったのに。
国語の授業で面白くもないと思ってた正岡子規なんて、こんな生き生きと描かれていて驚いたのに。
まさかこんな展開になるとは。

あんなラストになるくらいなら、途中で打ち切った方がましだったのではないでしょうか。
折角なかなか扱われない時代の事を読めると思って全部読んだのに、まさか・まさかの最後のページ。

これを出版した人もだけど、出版社も恥ずかしい。
さらに文庫本でも出して、正直驚きました。

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[投稿:2011-04-19 20:58:04] [修正:2011-04-21 23:35:14] [このレビューのURL]

母親が事故で亡くなった事で家族の時間が止まってしまった鯛子一家。そこから心が固まってしまってた。
でもいろいろな人に出会い、ようやく心が解放されて、ダンサーとしての道を歩み始める。

今までのダンス漫画にはない、自由で日本人らしくない、感情を表に出す主人公。気位の高い人の多いダンス界にあっては、そのキップの良さが気持ちいい。
ちょっとだけ家族や幼馴染から、あふれるほどの愛情を貰って育ったいい子というのが、少し鼻につく事もあるかも。

エネルギーのある人のまわりには、魅力的な人が集まってくる。(お父さん、三上、容子さん、愛子先生、マイクなど)
何年も無駄にした鯛子が、みんなの協力を経て、刺激を受けて、ダンサーとしての新たな顔をどんどん発見して、成長していく姿が嬉しい。

ストーリーとしては展開が若干唐突。親が死んだという事で、その後も「死」とか「生きる」というテーマが何度となく出てくる。
第一部の終わり方も唐突で「何?」って感じ。

これに加え、絵も最近の流れで雑なためマイナス。(最近の槇村さんの絵が好きな人はいいかもしれないけど、やはり「白のファルーカ」位綺麗な絵の時代を知っているとこのデッサン的な絵が残念)

続編として「ヴェネチア国際編」、短編「お天気予報」に、鯛子のお兄ちゃん&彼女の出会いの物語があります。お兄ちゃんが優しいんだ、これが。

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[投稿:2011-04-20 20:32:05] [修正:2011-04-20 20:32:05] [このレビューのURL]