「チーズカバオ」さんのページ

総レビュー数: 75レビュー(全て表示) 最終投稿: 2017年07月23日

青山剛昌のはヤバいところは、大衆にウケる作品創りのセンスと、オタクのツボをしっかり刺激するセンスを超高レベルで両立していることである。

コナンが老若男女幅広い層に親しまれる、国民的なアニメの領域に達しつつあるのは、ある程度共通の認識だろう。
国民的なアニメのポジションを確立することは確かに素晴らしいが、大衆にウケが良いと言うのは、裏を返せば一部のオタク的な層にとっては刺激の足りない保守的な漫画になりがちであるとも言える。

だが、コナンはそういった他の漫画と別次元である。
青山剛昌は、時代に応じて確実にオタクが萌えるポイントを捉え、的確にそれに応えるキャラクターや展開を送り出してくるのだ。

直近では、オタク界隈では軽い社会現象となった「安室透」の件は言うまでもないが、古くは服部平次や怪盗キッド、灰原哀、比較的最近では世良真純などの良い意味であざといキャラを、ナチュラルにシナリオに投入してくるのだ。

また、蘭や新一などの、初期から登場するレギュラーキャラも上手く時代に合わせて最適化させてくる。

だからと言って一般層が近寄りがたい作品になったかというと、テレビアニメがほぼオリジナルのシナリオで保守的な話ばかりをやっているので、敷居が高くなった感じはあまりない。
また、原作もその流れを引き離すほど突飛なことはやらず、程よく刺激的な展開を織り混ぜているのがとても高度な作品創りをしていると思う。

少年漫画の代表格でありながら、ここまで王道と絡め手を使いこなす人は、現役の漫画家では他にいないのではないだろうか。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2018-12-10 09:41:15] [修正:2018-12-10 09:41:15] [このレビューのURL]

良いか悪いかは別として、見せ場を作るためには平気で前置きにコミックス1、2巻分の尺を使う神経は凄い。
普通、月間連載でこんなんやる度胸ないでしょ(笑)

相変わらず色々荒いし、面白さに波がありすぎるけど、総合的に見ればやっぱり並の少年漫画とはレベルが違うと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2018-10-09 20:28:40] [修正:2018-10-09 20:28:40] [このレビューのURL]

7点 MAJOR

[ネタバレあり]

野球に人生をかけた男の生き様を描いたと言えば聞こえは良いが、その長さ故に必然的にだれる部分も出てくるわけで。
野球選手と言えど、人生全てが見せ場な訳ではなく、特にプロになってからは盛り上げ方の引き出しがグッと狭まった気がする。
特に、毎度同じようなことをやらかして窮地に陥る吾郎の成長の無さには辟易する。

それでもやはり、1つの作品の中で、本田(茂野)吾郎の野球人生を最期まで描ききったことは称賛に値すると思う。
最後の最後、打者転向した吾郎のあのシーンはまさしく「かっこいいーーー!!」としか言いようがないのだ。

個人的には、少年漫画でこれをやってのけたことは本当に見事だと思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2018-09-09 14:03:15] [修正:2018-09-09 14:04:26] [このレビューのURL]

7点 SLAM DUNK

スポーツ系の少年漫画としては超一級品であることは間違いない。作品の漫画としてのレベルやクオリティにケチをつける気はない。

ただ、個人的にこの作品の登場人物や、物語の根底の価値観はあまり好きになれない。
なんというか、メインキャラクターたちの行動、言動、思想その全てから、恵まれた人間のエゴが滲み出ているような気がする。
赤木のようなスポーツに勉強、私生活までストイックな漢はともかく、他の連中はとてもスポーツマンとは思えない幼稚な精神しか持ち合わせていないと思うし、最後まで大して成長しなかったように感じた。

本気でスポーツに向き合うことの素晴らしさは「肉体と精神を鍛え、厳しさと優しさを学び、人間的に成長すること」にあると思う。
そしてなんとも上手く言い表すことはできないが、この漫画で表されている成長や努力は、美しくて見映えの良い表層的なものに過ぎないような気がする。
スポーツというより、ゲームに必死に取り組んでいる少年たちの青春劇に見えてしまうのだ。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2018-09-02 23:15:56] [修正:2018-09-03 00:46:10] [このレビューのURL]

面白い!
今は亡き少年キャプテンの漫画を彷彿とさせる作品。

間違いなく、ある特定の層にはどストライクするタイプの漫画だが、その層の漫画読みに余計な説明をする必要性を感じないため、あえて詳細な内容については触れない。
たまにこういうマイナー王道路線というか、プロットのシンプルさに反して妙にマニアックなオーラのある漫画が出てくるとたまらんよね。

この飽和状態の漫画界において多くの漫画家が捻った漫画創りをする中、この手の漫画で勝負できるのは、作者の地力の高さを表していると思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2018-06-25 06:49:08] [修正:2018-06-25 06:51:49] [このレビューのURL]

7点 BLEACH

[ネタバレあり]

この漫画に対して世間的に下されがちなネガティブな評価は、ほとんど間違っていないと思う。
ただしそれを踏まえても、いや、むしろそれらの批判されているポイントが一周廻ってこの作品を途轍もなくおもしろおかしくしている。
まぁ、これはもはやギャグに対しての感性の問題なので、一読して笑えなければ必然的に低評価を下してしまうのかもしれないが。

ただ一つ、ネタ抜きで評価点を挙げるとすれば、この作者のキャラデザやここぞという時の演出のセンスは飛び抜けていると思う。
最近のジャンプの読み切り作家達のインタビューからもわかるように、結構後続の若手漫画家に影響を与えていたり、漫画家やアニメーターの間でも「格好良い魅せ方」の話題では、本作の名がよく挙がるらしい。

やはりプロ目線でも一級品らしいそれらの点は、素直に評価されるべきであると思う。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2017-11-19 19:53:28] [修正:2017-11-19 19:58:33] [このレビューのURL]

確かに面白いし、冨樫義博の他の漫画家を超越したセンスや技術が遺憾なく発揮された傑作である。
しかし、その特異なセンスと連載ペースが相まって、テンポが悪く、勢いで読ませる痛快さや娯楽性に欠ける。
鉄は熱い内に打てではないが、読者の心が熱くたぎっている状態で畳みかけないと到達できない、刹那的な面白味みたいなものがあると思う。そして、この漫画ではそれが味わえないような気がする。
そういう点では個人的に、ハンターハンターより幽遊白書を推したい。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2017-07-28 10:14:53] [修正:2017-07-28 10:16:25] [このレビューのURL]

7点 日常

話により面白さのムラがあるものの、かなりの中毒性がある。
みおちゃんがアクセル全開の時は大抵、読者は抱腹絶倒させられる。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-07-23 16:23:45] [修正:2017-07-23 16:23:45] [このレビューのURL]

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