「souldriver」さんのページ

総レビュー数: 110レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年06月21日

このシリーズの魅力は奇妙な世界観であり、独特の絵であり、様々な方面へのオマージュである。この色合いは王ドロボウ時代よりも強くなったと思う。
ストーリーを楽しむ要素はかなり低くアクの強い作風なので、合わない人には何の魅力も感じられないだろう。

画力に関しては超一級品。あらゆる時代の美術や映画の影響を感じさせる繊細な線とトーンは、芸術品と見まがうほどの圧倒的な個性と美を放っており、高い次元で完成されている。
文学作品からの引用や言葉遊びを多様したセリフ回しや世界設定も見もの。オムニバス方式で様々なエピソードがその都度世界・時間軸を変えて語られるため、いろんな隠し要素を見つけることができる。
ただこれも分からない人にはちっとも面白くないかもしれない。

漫画としての評価は低いが、一つの作品として見たときの価値は高いのではないかと思う。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-06-21 08:00:37] [修正:2007-06-21 08:00:37] [このレビューのURL]

丁寧な絵柄と、SFものの中でもリアリティーの高い世界設定によってどんどん読まされた。

当たり前のように人類が宇宙に行けるような時代になっても、人間の心の奥にある疑問は相変わらず
「愛ってなに?」
「人間ってなに?」
という普遍的なもの。

作者は主人公を通してこの問いに対しての一つの答えを導いているが…、うーん、個人的にはここまで踏み込んだ主題に触れてしまったのなら、もう少し練ってほしかった。
答えは人それぞれだとは思うし、作中でもその点はフォローされてはいるが、読み終えてみてどうもピンとこない気持ちが残った。

とはいえエンターテイメントとしても十二分に楽しめる恐るべき完成度の高さ。一読の価値あり。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-06-21 07:22:29] [修正:2007-06-21 07:22:29] [このレビューのURL]

そこはかとなく伝わってくる無駄なテンションの高さに圧倒されて、読み始めの期待度はかなり高かった。

ただセリフのこねくり回しぶりが少し度を越えてると感じたり、ステレオタイプすぎるキャラクタライズ、あまりにも現実離れした現象(ショットガンのようなものでクルーザーを吹っ飛ばす、傘で弾丸の雨を防ぐetc)の連続でページを繰るごとにだんだん興味が薄れていき、メイドさんのあたりでもうお腹いっぱい。

B級映画のノリは嫌いではないけど、あれはチープさが視覚・聴覚からダイレクトに伝わってくる実写映像でないと魅力が半減してしまうような気がする。
あとは・・・冒頭のエピソードが「いかにも」という感じで、芸がなかったのも物語に引き込まれなかった原因かもしれない。
あえて漫画でこのノリを貫く独自性は評価できる。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-05-20 12:41:33] [修正:2008-05-20 12:41:33] [このレビューのURL]

5点 ARIA

決して悪い漫画ではないと思うけど、果てしなく退屈だった。たとえるならアルコールの抜けた甘い白ワインという感じ。平たく言うと物語に酔うことができない。

設定に関して言えば、せっかくテラフォームされた火星が舞台なのに、風景がまんま古き良き地球のコピーというのがもうひとつ腑に落ちない。こう言うのは無粋かもしれないけど、わざわざ遥か火星まで開拓に行って時代遅れの街を作る理由はどこにあるのか…と思ってしまう。

雰囲気は底抜けに良く、僕があまり好きになれなかったのは単に絵柄が好みじゃなかったという部分も大きいと思う。
合う合わないはあるとして、一度読んでみるだけの価値はある。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-01-29 11:09:08] [修正:2008-01-29 11:09:08] [このレビューのURL]

うーん、出足は良かったんだけど期待してたほどではなかった。

もっと骨太の正統派忍者ものなのかと思ってたが、完全に能力バトルの様相。それはそれで嫌いじゃないけど、リアル調に描き切るのかイロモノ系で押し通すのか、どっちつかずに終わってしまった感がある。
さらに中途半端だったのが朧と弦之介の恋の顛末。あれだけの引きを作って至った終盤の展開がかなり駆け足で、膨らんだ読み手の期待をさらりとかわすようにあっさり終わってしまった。
それから時々紙面の雰囲気から浮いた実写(?)の背景が無理矢理ねじ込まれてるのが気になる。

まあリメイクというのはなにかと難しいのだろうけど。
戦闘シーンに限ればなかなか突飛でおもしろかっただけにもったいない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-01-16 23:55:27] [修正:2008-01-16 23:55:27] [このレビューのURL]

得点は保留。
まだまだ地道な展開。でもつの丸先生ならきっと何かやってくれるはず…!
期待大。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-01-16 23:00:47] [修正:2008-01-16 23:00:47] [このレビューのURL]

なんというかまあ、いつもの画太郎。やりたい放題。
それ以上でもそれ以下でもない。

あえて見所を言うなら、表題作「ハデー・ヘンドリックス物語」での観客。明らかに画太郎先生の画風じゃない上、興奮してる顔から殴られて血を吐いてる顔に至るまで徹底的にコピーで同じ絵の使いまわし。ここまでされるともう笑うしかないっす。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-08-08 14:30:07] [修正:2007-08-08 14:30:07] [このレビューのURL]

黙示録→破壊録→堕天録 と続くたびにテンションが下がってきてるのはどうしようもないのか。連載を引き伸ばすごとにカイジの置かれる状況がだんだんぬるくなっていってる。
そろそろ最初にカイジをドーンと突き落としておいても良かったんじゃないかな。冒頭のギャグシーンはけっこう好きだけど。

心理描写の細かさとか初心者にも分かりやすい変則ルールの麻雀など、ツボは押さえてるから面白いのは面白い。ただ展開の異常な遅さに加え、イマイチ緊迫感がないせいで今までなら否応なく読まされてる感じがしたのが、どことなく騙されてる感じに変わってきた気がしないでもない。決して気分の悪い騙され方ではないけど、でも…。

このままダラダラ終わってしまわないことを願う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-11 23:31:55] [修正:2007-07-11 23:31:55] [このレビューのURL]

5点 蟲師

うーん…。
絵のタッチの柔らかさとか日本の伝承にちなんだ世界観は嫌いじゃない。決して他の作品では見ることのできない独自性があるのも認める。
でもなんだろう、この読み応えのなさと読後の印象の薄さは。
先を読みたいと思わせられる強引さというか、引力のようなものを全く感じなかった。ストーリー性を期待するような作風じゃないのは分かってるけど、果たしてこれはマンガの形体を取る必要性があるのだろうかと思ってしまう。
昔ぼんやり読んだ記憶のある絵本を今再び眺めてるような感覚で、「そばにあれば何気なく手にとってしまうけど、しばらくしたら忘れてる」というような感じ。

これをマンガとして評価するときに何点ぐらいになるのかよく分からない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-09 23:10:38] [修正:2007-07-09 23:10:38] [このレビューのURL]

題材が多様なのは良いことだとは思うけど、いかんせんツボにはまるネタが一つもない。ギャグマンガとしてこれはちょっと厳しい。
「あ、ちょっとおもしろいかな」と思うエピソードがあってもその後の話で同じネタが使い回されてたり、登場人物を見ただけでだいたいのキャラが分かったり…。と簡単に先読みができるのも微妙なところ。

不快なネタがあまり無いのが唯一の救い。ギャグマンガは評価が分かれるものだとは思いつつも、これはどうしても馴染めなかった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-09 22:20:33] [修正:2007-07-09 22:20:33] [このレビューのURL]