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呪われた一族の呪縛から逃れるため、その謎を解明しようと奔走する主人公。
一種のミステリーかと思いきや、かなりオカルトな話へ傾いて行くこの作品。その向かう先は、一族の呪いの謎をやっとの思いで解き明かし、無事婚約者と幸せな生活を送る…そんな単純なハッピー・エンドではなかった。

この作品の内容とテーマは、最後の最後で突然方向を変えます。
ぶれることなく進んでいったベクトルが、何の前触れもなく急転換。
ラストから外伝にかけて、「戦争や戦い、テロにしても、礼儀や道理はあるものだ」といったことを主張しているように感じました。

後半までは特に山場がなく進みますが、それでも読ませてしまうのはベテランの技。
人物関係がわかりにくいので、ちゃんと整理しながら読まないといけないのが難点。画は古い少女漫画全開です。

テーマ的にも展開的にもかなり独特。
テロが騒がれる今日へ向けた主張なのかもしれません。

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[投稿:2010-05-29 19:50:04] [修正:2011-02-09 16:52:46]