「即身仏」さんのページ

総レビュー数: 106レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年09月22日

7点 HELLSING

ヒラコーがエロ漫画家だった頃から続いていた(コヨーテ)流れの集大成ともいえる作品。アーカード達ヘルシング機関と少佐率いるミレニアム(ついでにバチカン)の血みどろの戦いは、流れこそ単純かつ大雑把だけど濃度がドロドロな位濃い。少佐の出撃前の「私は戦争が好きだ(略)」とかセラスと傭兵ベルナドットとの絆・ヘタレのペンウッド卿が見せた意地とかがキチガイじみた流れながらも燃える展開を加味していました。
この漫画の本質は人間賛美であり、アーカードみたいな化物じみた強さを持つ存在でさえも人こそ素晴しい存在だと認め、最後にヘルシング機関の長であるインテグラルが少佐を打ち倒した時も人を捨てた存在である少佐を否定・化物を打ち倒すのは常に人だ。という台詞が良かった。

本編とは関係ないけど、巻末の馬鹿兄弟(ヴァレンタイン兄弟)の漫画やや表紙を外して見れるカバー裏のおまけ漫画が地味に好きでした(笑)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-10-16 00:32:47] [修正:2010-10-16 00:32:47] [このレビューのURL]

非常に濃い画風ながらも、料理漫画の中では監修の人が厳しかった影響か、結構美味そうな感じは有った。ただ、この漫画最大の特徴はとにかく奇想天外というか斜め45度な料理とか登場人物であり、女性キャラのデカ乳と同じく他の料理漫画を凌駕するインパクトがこの漫画にはあった。料理もそうだが、登場人物が濃いというよりちょっと異常なんじゃないの?と思ってしまうのが見受けられた。ただ、主人公が勝つ為には手を抜かず全力で相手を叩き潰す様な、好感度なんて糞喰らえ的なキャラクターなのでそんなに影響は無い。と言うより、その時点で篩いにかけられて居る筈なのでこの漫画を読んでいる人はそういうのは気にならないであろう(笑)

とにかく、人を選ぶ漫画であるのは確かだが実力自体は間違いの無い漫画なのは確かである。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-10-12 20:41:10] [修正:2010-10-12 20:41:10] [このレビューのURL]

最初はラブコメに行くのかな?と思っていたら空手部を中心にした青春スポーツ漫画でした。正直、ラブコメだったらここまで面白くはならなかったと思う。

とにかく、空手部の先輩達が実に男前すぎてかっちょいい(笑)主人公の半座も結構目立つキャラなんですが、空手部の面々(人妻の顧問含む)に入ると、ちゃんと後輩に感じる位。だからこそ半座を良き先輩として導いてる感が表現されてて、あぁ、青春だなぁ。と良い意味での感傷に浸れる訳です。空手の試合も迫力があって読み応えがありますし、結構良い作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-09-23 00:33:47] [修正:2010-09-25 00:22:46] [このレビューのURL]

作者の漫画らしくない。と言えますが、読んでいると自転車に対する「愛情」がちゃんと感じられる好感の持てる漫画です。正直な気持ちを言うと作者の趣味が自転車だなんて何かの間違いか?とか、なるたるとかぼくらの描いてる人には当てはまらないし虚偽なんじゃないかと疑いましたが(酷)、この漫画を見ていると本当に自転車が好きなんだな。という嬉しさみたいなものを感じます。

作者にはこの路線をきっちり描き切ってほしいと願っています。そう願うだけの魅力・面白さを秘めていると思っていますので。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-09-23 01:55:26] [修正:2010-09-24 20:26:36] [このレビューのURL]

7点 三国志

三国志入門とも言える、実にスタンダードな漫画です。(全60巻あるとかはこの際無視)

ただ、これを描いた時期がかなり昔なのと演義をベースにした漫画なので古臭さは仕方ないでしょう。個人的に印象に残ってるのは1つは魏延が斬られた時の描写。馬岱に斬られた時に後ろ向きに倒れるので切られた顔が見えなかった点。作品内で人気があったのだろうと推察出来る描写だったと思う。そして一番は蜀が滅亡する時の劉禅の息子の必死の訴えが父に届かず、一家揃って自刃する所と、奮戦虚しく蜀の滅亡の報を聞き、涙を流しながら手に持つ剣を岩に叩きつけて叩き折る姜維とその兵士達には涙無くして見れない位でした。この点だけでも横山氏は凄い人だな、と思ったものです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-09-23 01:04:27] [修正:2010-09-23 01:04:27] [このレビューのURL]

日本ではその力を振るう事が出来ず、自分のスタイルで無いコンパクトなスタイルを強いられていた主人公が、紆余曲折あって日本で野球の出来なくなってしまった為にアメリカに渡ってメジャーリーガーを目指すという話ですが、心優しき主人公・巨峰貢の進む道は正に波乱万丈で、思うように行かない時があってもくじけそうになっても愚直に自分の信じた道・人生を進む姿は、テンプレートだといわれても描写自体が説得力があるので素直に読めた記憶があります。

もう一つ面白いのは、生きる事こそが大事と考える巨峰と散り際こそが大事と思っている(侍みたいな)三島との対比がなかなか面白かかったと思う。三島を最終的には自分の生き方に拘るエゴイストみたいな描写にし、それよりも巨峰の様な生きる事こそが大事だという考えを作者が示したと読んでて感じました。

野球だけならず人生観を示した大木の様な作品だったと。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-09-22 18:54:47] [修正:2010-09-22 18:54:47] [このレビューのURL]

掲載紙で読んでいますが、
一番黒く汚いのはヤンキーでも何でもなく薄汚れた大人だというどうしようもない事実。主人公難波剛がどんどん追い込まれていってしまってる展開が見ていて辛いけれど、元はと言えば家族の無理解が剛をここまで追い込んだと言え、剛の十字架は難波家全員の十字架とも言えるのが実に重い。今現在は見ていてとても辛い展開ではあるが、これをどういう風に終わらせるのか見物でもある。という期待を込めてこの評価とします。

今更ながら連載終了における印象でありますが、正直納得出来る話ではありませんでした。
途中までは日陰者の厳しさみたいなものを表現したいのかと思っていましたが、あの終わり方・難波家の愛犬・松に(途中で)愛読感謝の意を言わせてたのを見るに、個人的な印象で恐縮ですが作者が本当に言いたかった事をうやむやにされた若しくは封殺されたんじゃないのか?と勘ぐってしまいます。その分、評価を下げさせてもらいます。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2010-10-26 22:54:29] [修正:2011-10-07 19:26:08] [このレビューのURL]

パッと見は結構緩い漫画に見えるんですが、この作者にしては結構毒と言うか皮肉が強い漫画。
平凡な主人公・入巣達大学生の将来に関する漠然とした不安や、鯨井先輩の様に強い目標や夢を持っていても持っているのは結局の所夢であり、夢の先に対する現実を見ていない。そんな「大人になりきれてない子供」の物語だと思う。それに、出てくる登場人物にやたら痛く、入巣のバイト先の先輩とか鯨井ルカが所属する事になる事務所の俗っぽいおっさん共とかが、とにかく結構現実っぽく生々しい。

最後の方で綺麗にまとめているように見せて、実の所大人になりきれない夢を追い求めるピーターパンみたいな逃走劇を見せたのは、夢を切り売りするんじゃなく夢を求めたいという願望みたいな表現だと思う。実際はそんな(他人のことを考えない迷惑な)事が出来ないからこその、この漫画だと。

順序はともかく「響子とお父さん」も一緒に読んだ方がいいです。
読んだ方が結構すっきりしますよ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-10-11 09:55:06] [修正:2011-08-15 19:47:54] [このレビューのURL]

この漫画というか作者のあずまきよひこの凄い所は、大運動会や天地無用!の元絵よりも魅力的に描かれている所でしょうか。その上に読者受けする漫画(あずまんが大王)や計算された美しい描き込みの漫画(よつばと!)を描けているからこそここまでの売れっ子漫画家となりえたのでしょう。

内容自体は平々凡々なキャラクター萌えと言える漫画ではありますが、キャラクターの魅力を引き出している好例とも言える漫画だと思います。

関係ないですが、オヤジ魎皇鬼が実に良い味を出しています(笑)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-15 00:13:50] [修正:2011-02-15 00:13:50] [このレビューのURL]

イカ娘もそうですが、この漫画に出てくるキャラクター達は作者に大事にされてるんだな。と感じられます。みつどもえ・木曜日のフルットと並ぶ週刊少年チャンピオンの清涼剤です。

とにかく安心して読めるのがこの漫画の最大の長所。ギャグもそれなりに高い水準を維持していますし、例え滑ってもキャラクター自体が「活きている」ので不快感も感じられない。

良い意味で浮き沈みの余り激しくない優良ギャグ漫画です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-01-29 19:10:10] [修正:2011-01-29 19:10:10] [このレビューのURL]