「parana」さんのページ

総レビュー数: 64レビュー(全て表示) 最終投稿: 2013年12月23日

[ネタバレあり]

泣けるマンガということで読んでみた。

画風をはじめ色々と能條純一っぽいのがどうしても気になって
心からストーリーに入っていけなかった。

主人公のはずのドンちゃんの基本行動は、無口で、たまに絵を描いて、彷徨う。
そんな静的な主人公の周りのキャラクターが動きに動き回ってドラマを作り上げていく。そして最後には純粋な心を持つドンちゃんが「人間を超えた自然に近い何か」と思えるくらいの人物像に描き上げられている。
純粋な心の美しさを見事な構図で描いたまぎれもない良作。能條純一っぽさに気を取られてストーリーに完全に入れなかったのが悔しい。
(泣ける度3★★★☆☆)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-01-23 22:44:20] [修正:2014-04-19 11:26:50] [このレビューのURL]

泣けるマンガということで読んでみた。
「ナマケモノが見てた」で動物ものが得意だった村上たかし作品だけに期待したのだけれども、悲しさが臨界点を突破せず泣けるまでに至らなかった。

ただ、持病があり、リストラされ、離婚して一人になった高齢の男性や、育児放棄された児童などの社会問題となるような孤独な人たちを扱いたかったという作者の心意気は伝わってくる。

自分は犬を飼っていないので、犬を飼っている人からみたら、犬目線で作品を楽しめて泣けたりするのかなぁ。
(泣ける度1★☆☆☆☆)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-12-23 12:23:21] [修正:2014-04-19 11:25:39] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

内村選手の五輪での活躍や白井選手の台頭など体操ニッポンが復活してきて「そういえば昔ジャンプに体操マンガが連載されていたな」と思って今になって読み返しました。

当時の少年漫画のストーリーの王道として、「凄い力があるが弱点のある主人公」、「強力なライバル」、「ヒロイン」が欠かせない要素なのですが、「主人公の弱点」と「ライバル」と「ヒロイン」との関係が総て一つに絡みあっているのがこのマンガの特徴です。

後方抱え込み三回宙返りでさえ歴史に名を残せるのに、それを超える技をやってしまったり、手術成功したのは何だったの?とトンデモなことがあったりしますが、この「主人公の弱点」と「ライバル」と「ヒロイン」の絡みあいが、泣けるストーリーを生み出しています。

エンディングも「空のキャンバス」というタイトルにふさわしい美しいエンディング。体操ファンや泣けるマンガを読みたい人におススメです。
(泣ける度5★★★★★)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-12-23 10:56:03] [修正:2014-04-19 11:24:37] [このレビューのURL]

50歳のおばちゃんと23歳の保育士の交流を描いたハルコイ
30歳のウエディングプランナーと恋と仕事の奮闘を描いた指輪の片思い
洋食屋の娘が定食屋を立て直そうと奮闘する美彩食堂
母子家庭の娘が母親の笑顔が見たくて頑張るななつの約束
の短編四作を収録。

いずれもホロリと来て心温まるストーリーの王道を行く良作です。
個人的には美彩食堂とななつの約束が好み。

ちはやふるで末次由紀に興味を持った人にもそうでない人にも
お勧めできる作品です。
(泣ける度3★★★☆☆)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-04-19 11:22:41] [修正:2014-04-19 11:22:41] [このレビューのURL]

今となっては絵柄も時代背景も古くなってしまった作品ですが、「これぞ泣けるストーリーの王道」という作品が数多く詰まった名作オムニバス漫画。
「生きること」、「死」、「他人からみた自分」、「他人を思うこと」など色々と考えさせられるものがあります。
泣けるマンガを読みたいっていう人には、是非一度読んで欲しいと思います。
古いマンガで泣けるストーリーの王道を行っていたがために、以降のマンガでやりつくされたストーリー展開もありますが、きっと、お気に入りのエピソードが見つかるはず。
(泣ける度5★★★★★)

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-12-23 10:20:09] [修正:2014-04-19 11:17:19] [このレビューのURL]

本編冒頭の
「感動などないっ!
 オレが求めているのは……オレの鼓動……オレの歓喜。オレの咆哮。
 オレのオレによる、オレだけの……感動だったはずだ…!」
この言葉がグサりと突き刺さった。
福本作品は、突かれると痛い図星をついてくることが多々ある。
このひと言で、もうこのマンガが読む価値あるって理解できた。

さえない中年男性(黒沢)が主人公と、従来の主人公像とは一線を画したマンガであるが
アジフライ1つで読めるストーリーを作ったり福本先生のセンスは凄い。
とにかく黒沢はダサく描かれているが、それが後半のバトル系のストーリー展開で光る。

黒沢が終わった理由が打ち切りという話であるが、
ストーリーがきちんとまとまっており、
新たに始まった続編(新最強伝説黒沢)が蛇足にならないことを祈る。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-04-05 11:21:15] [修正:2014-04-05 11:21:15] [このレビューのURL]

麻雀にツキや流れはあるのか?
プロの間にさえ今でも続くデジタルとオカルトの論争。
そんなデジタルとオカルトとを本格的に対立させた面白い構図の作品。

オカルト派の中心人物は、
オカルトシステムと呼ばれる科学的根拠のないセオリーを操る刈人。
メロンソーダを好み関西弁を話すなどオカルト系な胡散臭いキャラ造りに成功している。

デジタル派の中心人物の梨積と無頼堂も
それぞれ十分にキャラが立っていて、ライバルとして魅力的な存在になっている。

また、「アガリ最速」を標榜する些渡など脇を固めるキャラクターも強い。

闘牌の内容も前半はノーマーク爆牌党レベルに高く申し分ない。
(後半は馬場プロが監修から降りたので闘牌がイマイチになったという話)

麻雀は確率を超えたところに強者が存在してナンボなので
オカルト派の刈人がデジタル派を倒す様はひと言で言えば痛快。

唯一残念なのが、主人公の夏目の打撃系というよくわからない打ち筋。
打点追求系のイケイケ麻雀のようだが
デジタル対オカルトという構図の中でその打ち筋が生きている訳でもなく
主人公の夏目の魅力の無さがこの質の高い作品の評価を落としているように思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-04-05 11:20:24] [修正:2014-04-05 11:20:24] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

キャプテンの続編(谷口くんの高校生編)とも言える作品。

キャプテンでは努力から勝利という流れでしたが、プレイボールでは相手チームの徹底した分析など戦術的な部分で野球を魅せてくれます。

1年生時は弱小高の野球部を相手チームの分析だけで勝利に導く。
2年生時は相手チームの分析だけでなく努力でチーム力を高めて勝利を目指す。
しかし中学から野球でならした連中の集まる強豪校には及ばない。
勝利を目指すことへの爽やかさが感じられると共に、甲子園への道のりの遠さにリアリティを感じます。

3年生時の途中で物語は終わりますが、イガラシ、井口が入学するなど選手が揃ってきて、「最後は甲子園に行けるかも」と読者に夢を見させる終わり方も
良かったと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-03-26 23:21:23] [修正:2014-03-26 23:21:23] [このレビューのURL]

6点 半神

紫綬褒章を受章した1949年生まれの少女漫画家、萩尾望都の
主に1980年代の作品が収録された短編集。

1980年代といえば、創作活動が一つの産業として根付き
マンガのみならず、音楽、映画等様々な創作活動が活発に行われ
創作においてさまざまな実験的な試みが行われた時代。

本短編集も、設定とストーリー展開を工夫して
話の先が読めないようにすべく実験的な試みに満ち溢れている。
各短編の内容が濃く一作一作が読み応えがある。

本短編集はもう1980年代の創作活動の歴史的資料の一つと言えるかもしれない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-03-24 00:19:07] [修正:2014-03-24 00:19:07] [このレビューのURL]

大学の麻雀研究会を舞台にした、常にゴミのような配牌が回ってきてあきらめず粘り強く打つ努力型の主人公宿命田と、常に恵まれた配牌が回ってくるも打ち方を知らずに無駄にするヒロインめろん畑を中心に織りなす群像劇。

残念ながら、宿命田のような悪配牌であがりにくいキャラは勝ち方に爽快感がなく、競技麻雀系の主人公には向いていないように思える。
苦しんだ上で和了るというカタルシスもあまり感じられなかった。

最終的にプロと対戦という方向にストーリーが流れていくのであるが
大学の麻雀研究会を舞台にしたギャグ路線に走った方が良かったように思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-03-20 20:46:56] [修正:2014-03-20 20:46:56] [このレビューのURL]