「アルゲマイネ原野」さんのページ

総レビュー数: 131レビュー(全て表示) 最終投稿: 2008年01月18日

奇抜な設定ではあるが本筋は
自分を好いてくれるミステリアスな女の子と
周りに内緒で同棲生活を送るという王道プロットの変化球もの。

丸っこく癖のない絵柄で男女キャラどちらもかわいく描けてますが
少年誌ということもあり低年齢層にはちょっと恥ずかしさを感じさせるかも
お色気もまあまあ適量です。
しかしこの絵柄にして萌えの対象がだいぶ偏り…というか変態じみててビックリ。
「ショタ+実の親父=萌え」なんか際たるもので
時代を先取りしつつ、一部作者しか到達できなさそうなぶっ飛び感があります。

内容については、さすが藤田先生のお弟子さんだけあって
全体的な物語のまとめ方が立派
着実にストーリーを進めていって最後に総仕上げされる感覚がコミックスで読むとよくわかる。

…と、まあマクロな視点は良いんですが
実は一話一話でみると、意外に良くないです。
起承転結でいうと結のオチが極端に巻いていて物語に入り込めそうで入り込めない。
なんでかなーと思ってたんですが
一話のページ数が異様に少ないんですねこの作品。
ミクロな盛り上がりがもっとあれば総体的な作品への評価にプラスされるだろうに
サンデー編集部はもったいないことしたなあ…

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[投稿:2010-01-23 00:39:38] [修正:2010-01-23 00:45:54] [このレビューのURL]

7点 恋風

兄弟間の恋愛ということではあるけど
近親相姦という言葉はこの作品のイメージにちょっとそぐわない。
読まずして好き嫌いを決められそうなネタなのだが
テーマ自体は少女漫画でも意外に広く扱われているところなので
そこら辺を一ジャンルとして読めればよろしいかと

淡く素朴なタッチの画風で男女問わず受け入れられる仕様です。
許されない恋がテーマなので出会い、接近、告白からもう半歩進んで
お互いの気持ちが通じ合ってからの
周囲の目からの苦しみ、相手を思うがゆえの心の葛藤がこの作品の最大のウリ。
それだけに、後半になるにつれ全体のトーンが暗くなっていくんですが
ドロドロした感じではなく、あくまで切なさを強く出しているので
途中でだれることなく一気に読み上げてしまう良作にまとまっていると思います。
6.5ぐらい、切り上げて7点。

あえて言及すると、ヒロインの七夏が絵に描いたような純真ないい子で
いかにもかわいく造形されたキャラクターっぽい点。
妹萌えの観点からすると序盤のウケやすいつかみに良い反面、
兄の人間くささや、突如現れた妹に対する戸惑いが上手く描かれているだけに
七夏が兄を意識する過程での心象が少々ぼやけちゃってるかな?というぐらいか

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-01-11 16:46:14] [修正:2010-01-11 16:49:55] [このレビューのURL]