「blackbird」さんのページ

総レビュー数: 185レビュー(全て表示) 最終投稿: 2011年03月31日

学校の古典のために、ざっと流れや人間関係を頭に入れるために、よく読みました。
確かに人物が多いし、髪型は前髪位でしか区別できないし、書き分けは苦労したと思いますが、頑張ったと思います。各女性の性格を、まゆ毛や目でよくここまで表現したのでは。
(少女マンガに慣れていないと難しいかもしれません)

歌の意味ややりとり、当時の宮廷のしきたりなどは、こういう事だったのか!と、分かりやすく描かれていましたね。

成功を収めても、あれだけの女性との遍歴があっても、一番欲しい人は手に入れられない、そんな源氏に対して、作者の慈愛に満ちた目線で描いています。

後半に向かうにつれて、かなり暗く悲しみに満ちていきますし、原作でも付け足しのような宇治編も、全体的に憂いに包まれて消えていく、という印象を残して終わります。何度読んでも、宇治編はいいや、って正直思っちゃいますね。

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[投稿:2011-04-06 23:32:39] [修正:2011-05-19 20:13:22] [このレビューのURL]

小さな町で祖母の洋品店を継いだ市江。
職人気質である市江は、その人に合った服をイメージし、長く着られるような仕立てをして、何度もお直しをして一生着て貰う。

一方、百貨店に勤める藤井は、市江の服に惚れ込み、何とか量産してブランド化したいと持ちかけるが、軽くあしらわれている。しかし、何度となく市江の服に触れ、お客様の表情を見て、次第に彼女がどんな思いを込めて作っているかを理解していく。

全体的にレトロ感たっぷりのヘタウマ?な絵で、最初は退屈かと思いましたが、じわじわと、少ないセリフ、表情がないような表情に込められた思い、余白の味に引き込まれて行きます。
大きな出来事があるわけではなく、静かな日々の連続なので退屈と感じる人は全くダメで、好き嫌いが分かれる作品でしょう。
うんちくは全くありません。ただ、ぽろっ、ぽろっと、どんな思いで服を作ったかが見え隠れするだけです。

まだ一冊しか読んでいませんが、少しずつ市江の服や市江の事を理解し、市江もまた自分の事を理解しつつある藤井の事を気にかけるようになってきて、今後物語がどう動いていくのか、楽しみです。

安売りの服ばかり買っては処分するのではなく、たまにはきちんとした服を身につけたくなりますね。

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[投稿:2011-04-13 16:12:59] [修正:2011-05-19 20:12:32] [このレビューのURL]

昭和の、景気の良かったころの明るく楽しい話。

そもそも、田舎から出てきたハナちゃんが、浦安の事を東京と思い込んでいたり、原宿や六本木に憧れて、アイス屋さんに行列するというところから時代を感じる。

しかも、同居することになったオカマのような日本語を操るアメリカ人、ジロさんは、実はミュージックビデオの制作者・・・って、PV全盛時代ですね。ケーブルテレビも、この頃出てきたのかな。やっぱり80年代って面白い時代だったんですね。

ハナちゃんのキャラで、おもちゃ箱をひっくり返したような賑やかさなんですが、後半はきゅんときます。華やかな世界の先端を歩いていたジロさんが、素朴でかわいいハナちゃんをちゃんと見てくれるか、みんなが浦安の街の人たちと見守った感じ。

ドタバタしているけど、槇村ファンの中でも人気が高いのもうなずける作品です。


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[投稿:2011-05-18 23:30:42] [修正:2011-05-18 23:30:42] [このレビューのURL]

食材があれば、どんなものでも作ってくれちゃう食堂なんて、あったらいいですね。
さぞかしいろいろ美味しいものを頼むかと思えば、赤いウィンナやら二日目のカレーやらお茶漬けやら、貧乏くさいものが多いのがまたいい。

また、この漫画の魅力は、食べ物が美味しそうというのとはまた別に、訪れる人の、バラエティに富んだキャラでしょう。

なかなか楽しい人生を歩んでいる、ひとクセもふたクセもあるような人たちが、ここに来た時だけは、過去や凍った心が解放されるような、そんな温かみを感じます。

店主があっさりとしているのがまた良いです。

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[投稿:2011-05-16 17:38:04] [修正:2011-05-16 17:38:04] [このレビューのURL]

イケメン・ショコラティエ店員絡みの恋愛ものではない。

常連さんの長年の片思い、元駄菓子屋のおばちゃん、野球チームの少年などの、ちょっときゅんとするショートストーリーに、うまい具合にイケメンたちがちょこっと絡む。

イケメンだからといってツンとしてるだけでなく、結構人情派で、いい味出してます。この作者はツボを心得てますね。

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[投稿:2011-04-02 00:42:59] [修正:2011-05-16 17:30:34] [このレビューのURL]

「はいからさん」や「緋の稜線」みたいな、古き良き大正の雰囲気を楽しめる。

まだまだ女性が結婚して家に入るのが当たり前だった時代に、新聞社を立て直すべく、社会に強く挑むチカラはさわやかに凛々しい。
男性陣が和服やらマントで、格好良く見えること二割増し。

短い作品ですが、丁寧に描かれています。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-09 20:42:02] [修正:2011-05-16 17:27:03] [このレビューのURL]

5点 殺手

「天涯の武士 小栗上野介」が予想外に面白かったので、また満州という、描くのが難しい時代・土地を描いた本作品に手を伸ばしてみました。

面白かった!
この作者は引き込んでいくのが上手いなあ。

・・・でも、これで未完なんてあんまりです。
なんとか最後まで描いてほしいですが・・・無理でしょうかね。
本当に残念です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-16 17:05:15] [修正:2011-05-16 17:25:45] [このレビューのURL]

一気に遅れを取り戻すために、愛子先生の元でベネチア国際での優勝を目指すことにした鯛子。
静香や、龍一、小泉レナ、ウォンなど、新しいキャラも登場し、世界に出るにはまだまだ壁は高そうです。でも、時折型からはみ出るほどの個性がきらめく鯛子に、ついつい期待をしたくなります。コンクールなんていいから、早く世界の舞台で踊れるといいなあと思いますが・・・

やはりそれには鯛子は恵まれ過ぎなんでしょうかね。(お母さんの事は不幸でしたが) どこかまだまだハングリーさが足りない甘ちゃんかも。三上君と踊れればいいというような、そんな気持ち?

三上もようやくパートナーの怪我から立ち直り、復活してきました。
でも、そんな王子様よりも、すごくぶきっちょで自分の気持ちを素直に伝えられない孤高のプリンス、龍一が気になります。ようやく氷のような冷たさが少し溶けてきたのに、これで出番はなくなっちゃうのは惜しい。

第一部のレビューでも書きましたが、絵がどんどん残念なことに・・・。
特に龍一王子の崩れ方、ウォンの荒っぽさなんてひどいですね。
折角のバレエ漫画(鯛子の人生漫画だと作者は力を入れてそうですが)、綺麗な線で見たいです。
話もちょっと荒っぽい印象を受けます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-04-26 22:42:04] [修正:2011-05-16 17:24:41] [このレビューのURL]

コンサルタント会社に入った錦小路さんを中心に、働く女性、男性、上司の物語。

作者が得意とする、会社でのキャリアも恋も頑張りたい女性たちの様子が、テンポよく描かれている。

実際に会社で女性がキャリアを積んでいくと、男以上に肩肘張って成果を出さないといけなかったり、どうしても性差を感じることが多い。

今は色々環境も変わり、女性も多くキャリアを積んでいるが、それでもちょっとバブルの時代を感じるこの作品の時代とも、基本的にはあまり変わらない部分があるのではないかと思わせる。

オムニバスぽく構成されているので、最後はこれでいいのか?と思ってしまう。錦小路さんの話で終われば、何となくまとまりもつきそうなんだけど、ちょっと尻切れトンボのように感じてしまう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-16 17:23:25] [修正:2011-05-16 17:23:25] [このレビューのURL]

基本的に、虫や動物は苦手ですが、この作品はとても丁寧に描いていて、楽しく読んだ記憶があります。

話の筋はどうでもよいのですが。
特に元太はどうしようもないダメダメ君だし。

こういう物知りな人がそばにいたら、色々知りたくなるだろうなあ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-05-16 16:59:20] [修正:2011-05-16 16:59:20] [このレビューのURL]