「souldriver」さんのページ

総レビュー数: 110レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年06月21日

リアルタイムで読んでたときは続きが楽しみだったけど、京都編が終わってからの展開にはなんだかガッカリした記憶がある。
少年誌で敵を殺すことをタブーとする主人公は当時新しかったし、それにきちんと重みを持たせているのはすごいと思った。日本の中世文化と近代文明が混ざり合った明治時代という舞台も面白い。
また重めのテーマを抱えていながら、終始マンガとしてのエンターテイメントの本質を忘れていなかったのも良い。

こうした要素が程よくバランスを保っていたのが京都編までだったけど、それ以降は剣心の過去を引っ張りすぎた展開や、キャラの外見的インパクトに走ってしまった感じがしてイマイチ入り込めなかった。作者が京都編までを超えようとして足掻いてるのが目に見える。

京都編で完結しておけばよかったとは思うけど、最後まで投げ出さずに描き切ったことは評価できる。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-07-16 14:50:19] [修正:2007-07-16 14:50:19] [このレビューのURL]

「なるたる」ほどの不快感はなかったけど、相変わらず何が言いたいのか理解できない。
今の子供の心理ってこんなもんなんだろうか…。子供らしくないという以前に、なんかできすぎてて嘘くさい。作られた戦争ゲームの登場人物を見せられてるだけな気分だった。

今のマンガに(特に少年誌)「死」の描写を避ける風潮が強いのは良くないと思うけど、逆にここまで死を全面に押し出すのはやりすぎ。ひたすら非現実感が残る。

この作者とは絶対に分かり合えないような気がする。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-11 23:53:21] [修正:2007-07-11 23:53:21] [このレビューのURL]

黙示録→破壊録→堕天録 と続くたびにテンションが下がってきてるのはどうしようもないのか。連載を引き伸ばすごとにカイジの置かれる状況がだんだんぬるくなっていってる。
そろそろ最初にカイジをドーンと突き落としておいても良かったんじゃないかな。冒頭のギャグシーンはけっこう好きだけど。

心理描写の細かさとか初心者にも分かりやすい変則ルールの麻雀など、ツボは押さえてるから面白いのは面白い。ただ展開の異常な遅さに加え、イマイチ緊迫感がないせいで今までなら否応なく読まされてる感じがしたのが、どことなく騙されてる感じに変わってきた気がしないでもない。決して気分の悪い騙され方ではないけど、でも…。

このままダラダラ終わってしまわないことを願う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-11 23:31:55] [修正:2007-07-11 23:31:55] [このレビューのURL]

7点 H2

リアルタイムで読んでたはじめてのあだち充作品だったので思い入れはそれなりにある。
野球マンガというよりは恋愛色が強いけど、野球の描写も要所は押さえてある。登場人物がみんなあっさりしすぎてるからあくまでフィクションとしてしか読めなかったけど。

結末がやっぱりどうしても中途半端、というかうまく逃げられた感じがする。後味はすっきりしてるし良い終わり方だとは思うけど、あれだけ引っ張ってきた末に結局うやむやになった気がしてちょっと不満。

あとマンガで泣けたのがこれが初めてだった。普段が軽い雰囲気で進むだけにあのシーンはグッときた。
「タッチ」や「みゆき」とかの古い作品の方が評価が高いみたいだけど、個人的にはこれもけっこう親近感が持てて好きだ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-11 23:18:03] [修正:2007-07-11 23:18:03] [このレビューのURL]

5点 蟲師

うーん…。
絵のタッチの柔らかさとか日本の伝承にちなんだ世界観は嫌いじゃない。決して他の作品では見ることのできない独自性があるのも認める。
でもなんだろう、この読み応えのなさと読後の印象の薄さは。
先を読みたいと思わせられる強引さというか、引力のようなものを全く感じなかった。ストーリー性を期待するような作風じゃないのは分かってるけど、果たしてこれはマンガの形体を取る必要性があるのだろうかと思ってしまう。
昔ぼんやり読んだ記憶のある絵本を今再び眺めてるような感覚で、「そばにあれば何気なく手にとってしまうけど、しばらくしたら忘れてる」というような感じ。

これをマンガとして評価するときに何点ぐらいになるのかよく分からない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-09 23:10:38] [修正:2007-07-09 23:10:38] [このレビューのURL]

題材が多様なのは良いことだとは思うけど、いかんせんツボにはまるネタが一つもない。ギャグマンガとしてこれはちょっと厳しい。
「あ、ちょっとおもしろいかな」と思うエピソードがあってもその後の話で同じネタが使い回されてたり、登場人物を見ただけでだいたいのキャラが分かったり…。と簡単に先読みができるのも微妙なところ。

不快なネタがあまり無いのが唯一の救い。ギャグマンガは評価が分かれるものだとは思いつつも、これはどうしても馴染めなかった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-09 22:20:33] [修正:2007-07-09 22:20:33] [このレビューのURL]

犯人の深層心理が露出したときのイカれた表情が見物。推理云々よりも、絵的なおもしろさと作者のセンスを楽しむべき作品だと思う。
妙なツボにはまるキャラクターを心得てるのも魅力の一つ。ギャグとシリアスのギリギリの境を行ってるという感じ。

作者も言及してる通り、推理ものとしてはトリックの質がイマイチ。犯罪者の心理描写にもやや拙さが目立った。そこを切り捨ててエンターテイメントに徹する狙いは理解できるけど、やっぱり作品としての押しの弱さは否めない。

この作風であんまりトリックに凝りすぎるのもミスマッチな気がするけど、何かもう一つ強烈な特徴になるものがあればさらに良くなる作品だと思う。今のところはまだ佳作どまりかな。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-09 22:09:04] [修正:2007-07-09 22:09:04] [このレビューのURL]

高校野球という題材を扱う上で、ありがちな向こう見ず的展開にならないのは良い。
かなり細かく取材されてる印象で、元高校球児の僕から見ても現代の高校野球をよく再現してると思う。

気になるのは戦術や発想の占める割合が大きすぎる点。あまりにも監督や選手の思う通りに事が運びすぎるのがちょっと非現実的。
プロの選手でも100%思い通りのプレーは絶対にできないのに、このマンガの中ではほとんどのプレーが計算どおり、予想通りに動いてしまう。たとえ甲子園で優勝するようなチームでも、本来高校野球はもっともっと不確定要素が多いはず。野球は「確率のスポーツ」なのだから。
公式戦で大した成績も挙げてないのに記者やメーカーがホイホイついてくるのも疑問。

全体的に出来が良いため粗もそれなりに見えるが、ただのスポ根や超人野球とは一味違うリアルな高校野球を描こうとしてるのはかなり好感が持てる。
ありきたりな野球マンガに辟易してる人にオススメ。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-07-09 18:56:52] [修正:2007-07-09 18:56:52] [このレビューのURL]

「カイジ」の正統な続編ということで、黙示録のテンションをどこまで引き継げるかに注目してたけど、さすがによくできてる。
カイジをはじめとするダメ人間なりに筋の通ったキャラクターは魅力的。相変わらず心理描写も秀逸で、多少オーバー気味に表現される追い詰められた人間の思考や読み合いの奥の深さは他の追随を許さない。

シリアス一点張りじゃなくて、ところどころギャグ要素が取り入れられてるのも成功だと思う。当人たちはいたって真面目に振る舞ってるのに、どこか滑稽に見えるのはこのマンガならではの笑いの表現。
ただやっぱり黙示録での文字通り「身を削った」緊迫感には少し届かなかったかな、という印象。これは設定を考えると仕方ない気もするし、作者も分かってることだと思う。
もう少しコンパクトにまとまってればなお良かった。良作。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-09 00:18:00] [修正:2007-07-09 00:18:00] [このレビューのURL]

画太郎ワールド全開!
最初は「今回はちょっとマシかな?」と思わせておいて、だんだん堕ちていき最後には完全にクソと化すいつもの手口の中でも、これは秀逸なクソさ。
野球のルールを徹底的に無視した展開、必要以上にコピーを使いまくるやる気のなさ、意味不明な登場人物、意味不明な番外編、強引すぎる結末。すべてがとことん狂ってるとしか言いようがない。だが、それがいい!

まさにクソマンガ(というよりクソ漫画家)という名が相応しいが、意図的にクソにしてるので好きな人は最高、合わない人にはゴミ以下。
極端に好みが二分するのはまず間違いない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-07-07 15:35:18] [修正:2007-07-07 15:35:18] [このレビューのURL]