「オカシュー」さんのページ

総レビュー数: 252レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年07月18日

子育てを経験された方なら分かってもらえるだろうが、小さい子供が凄くかわいい愛らしいと思える期間はとても短い。
無論かわいいと思える事はその後も度々あるのだが、それ以上に憎たらしいと思える事が増えるのだ。

子供の見る物全てに感動する期間も幼少のほんのわずかであり、すぐ外で遊ぶのでさえDSやってたりする状態になる。
(DSは買い与えねば友達の輪に入れなかったりするし)

よつばと!は子供が天使に思えるほんのわずかな短い期間を切りだして見せてくれているのだ。
現実ではあっという間に過ぎる一カ月を8巻もの巻数にてこれでもかと描き出してくれる。
よつばが可愛く見えない訳がない。天使の期間だけみせつけてくれるんだから。

癒されるわ、癒されるわ。私もメロメロになりかけた。

もちろん作者あずまきよひこの天賦の才あればこそだ。
季節の変わらない夏だけエピソードを8巻延々描き続けて飽きさせないなんてそんじょそこらの作家じゃ出来ない。
マンネリにならないのは奇跡的手腕だ。

人生の輝ける一瞬を見事にとらえた「よつば」物語。
まさに大きく美しく輝き、すぐに消え去る打ち上げ花火のように。
しかしだからこそ人生は素晴らしいのだ。
アイスクリームが、もらえないお土産が、やんだが、ちょっとおいしい牛乳が・・・

また一つ傑作が生まれた・・俺の中で。





ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-12-02 00:07:52] [修正:2009-12-02 00:20:34] [このレビューのURL]

10点 ONE PIECE

すごく面白い!人間の喜怒哀楽を高レベルで表現した良い漫画だと思います。

嫌いな人もいらっしゃるでしょうが全く問題ありません。
だって人には好みというものがあるのだから!

あと長期連載はダメ、長すぎるというのも違うと思います。
面白さに長い短いは関係ないですから!
もしつまらないと感じたならきっと別の原因があるはずです。
 
単純に好き嫌いで漫画の評価は出来ないなぁと他のレビューを
読んでいてつくづく思いました。

だって本当に本当につまらない作品はレビューされないから!
読者に相手にもされないですから・・・

こんな数のレビューを書かれるのは幸せなことと思います。
まだまだ続いて欲しい、ワンピース!!

(追記)
先日、単行本56巻にて初版最高記録285万部をたたき出したそうです。

いやはや、なんてぇ作品ですか。
56巻も続いたら読者は増えるどころか減るのが普通なのに。
(これは「長すぎる」という否定的な意見が実は少数派と言う事でしょうか。)

自分自身の事で言えば単行本派だったのに次が待ちきれなくなってジャンプを読むようになってしまいました。

そしていくらかの人が誤解していると思われる事をここで一つ挙げておきたいと思います。
大好きな私が言うのもなんですがワンピースにはいくつかの欠点があります。
それに関しては他の方の鋭いレビューが射抜いています。ただ嫌いなのはしょうがないとしても評価となるとまた話が違ってきます。

大事なことは欠点の無い作品がかならずしも面白い作品ではないという事です。
マイナス点が無くてもプラス点が30点ならば、その作品の合計点は30点です。ワンピースはマイナスが10点あったとしてもプラスは100点くらいの作品なんです。

つまりそれが初版285万部です。

漫画喫茶が立ち並び本が売れないといわれるこのご時世に単行本を買いたいと思わせる魅力!
これだけの長期連載を高い水準で維持し続けるのは今までのどんな一流漫画家も成し得なかった事です。

もう才能だけの問題じゃない気がします。
世界で一番マンガ好きなのは尾田先生なのかもしれません。

所持巻数 54巻







ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-07-16 23:48:37] [修正:2009-11-29 16:18:08] [このレビューのURL]

10点 鈴木先生

私は自分が面白いと思ったものを多少強引でも他人に紹介したい、読んでもらいたいと考える人間だ。(レビュー投稿されている方ならいくらか分かってもらえると思うが。)
今も多くの面白い漫画に日々出会っているが、その中でも特に紹介したい漫画にはいくつかの条件がある。

1自分が凄く面白いと思ったモノ(当たり前)。
2世間的に広く認知されているとは言い難く大ヒットとは呼べないモノ。
3ありきたりの型にハマったものではなく何か一つでも飛びぬけた異質なモノを持っている。

なんか(そりゃそうだろ)的な事を書いてしまったのは大声で薦めたい「異質」モノが、そりゃあもう「異質漫画」がここにあるからだ。
前フリ長くて申し訳ない、それがこの「鈴木先生」だ。

熱血教師の学園モノとして第一話は完璧に近いと思う。
「金八」ドラマの漫画版的内容は大人をも唸らせる事請け合いだ。
しかしそこまでだ。母校の図書館に寄贈したいと思うような内容はそこまでだ。

二話以降「異質、異質ウゥゥゥゥ!!」と叫びたくなる異次元ストーリーが展開される事となる。
次々と明かされる鈴木先生のキャラクター。

「セックスは生派だ。」と恋人どころか生徒にまで断言する鈴木先生。
自分の好きな教え子を「仏さま」と名づけ心の中で神格化する鈴木先生。
その生徒を思い出しては自分を慰める鈴木先生。
体から霊魂が飛び出し恋人を監視する鈴木先生の彼女。

いやいやいや。

そして次々と壊れて行く同僚の先生達。
中二とは思えない話術が繰り広げられるクラス討論会。

「ありえない!」「いや、ありえる!?」などと読者の心は大きく揺さぶられながら異次元に飲み込まれる。

まさに異質。この「鈴木先生」ワールド、ぜひ一度体験してもらいたい。

破壊力、ハンパねぇ!!













ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-11-23 03:28:24] [修正:2009-11-27 05:18:00] [このレビューのURL]

思えば80年代はラブコメが燃えていた時代であった。
サンデーが異常に元気よく「タッチ」「みゆき」等、火付け役の1人は確かにあだち先生であった。
その後あだち(系)ラブコメ漫画を描く漫画家が大量生産されブームは大爆発。そして時代は流れた。

あれから30年が過ぎた。ブームはとうに去ったものの少年誌にラブコメは手堅く一定枠を確保している。
しかしそのラブコメ形態は様変わりしていた。1話に3回以上パンツ見せるか、いやいやそれ以上くんずほぐれつかという次世代型(エロ合体型?)が主流のようだ。それは「青春モノ」とは言いにくい作品群となりはて、もはや「性春モノ」と呼ぶ方がふさわしいジャンルとなった気がする。

そんな中、あくまで青春モノを貫く先生はどうしているのか。「クロスゲーム」。・・・よしっ。
今だに週刊連載で作品を発表しつづけ、人気作の証としてアニメ化もつかみ取っている。

似たキャラ、話しと言いつつもあきないんだよなぁ。
くすっと笑えて少し心が温かくなる、そんな感じ。
あの雨後のタケノコのように生えてきた二番煎じがほとんど見られなくなってもオリジナルはやはり健在。

あだち充は一時のブームではなかった。本物でしょう。

少年漫画ラブコメにおける青春モノはもはや少数派なのかもしれませんが。 

乳首もパンツも話題にならない。そんな漫画もあっていい。



ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-11-18 23:59:15] [修正:2009-11-26 00:57:09] [このレビューのURL]

9点 KATSU!

久しぶりにみた新作で(コレ最近読みました)あだち先生の作品は凄い進化を遂げていました。
おかげで野球漫画で無くても先生の魅力がわかるようになってきました。

理由?マドンナ的立場であるものの今までのようないい子ちゃんでないヒロインが良いです。少しヒネた感じや絵柄だと目の下の線など違うヒロインを感じさせてくれました。

理由?友達が太っていないのが良いです。(ボクシングという題材が良かった?)

理由?そしてなんと犬がリアルになっている!これは何気に凄かった。私は凄くビックリしました。

もちろんあだち節は健在ですしボクシングはルールが分かりやすいので万人に薦められる作品に仕上がっていると思います。
不評もきかれるラストも私は特に悪く感じませんでした。

あだち作品は試合やその結果を楽しむのではなく人間ドラマを楽しむのが一番と思っているので、もしこれが打ち切りゆえのラストとしても上手に終わっているんじゃあないかと。

ただやはり多くの人もあだち=野球漫画だと思っているらしく大ヒットにはならずでしたが。
いい作品なのに残念です。

まぁいつかドラマ化か映画化するような気がします。
それくらい青春ものとして完成されていると思います。

所持巻数 全巻

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-08-22 21:25:34] [修正:2009-08-22 21:25:34] [このレビューのURL]

7点 レベルE

相変わらず私にとっては評価のしずらい漫画家さんです。
「ハンター×ハンター」の時は自分の気持ちをうまく表現できた気がするけどこれはさらに頭を抱えるなぁ。

とても面白かったですがこれは私がたくさん漫画を読んでいる大人だからという面もあり少年ジャンプだから少年達のことも考えなければと思います。
(ちびっ子には少々面白さが伝わりにくい作品だと思います。)

例えば「ハンター×ハンター」には大人も納得できるし、そして小、中学生も楽しませている事が凄い所だと思います。

しかしダウンタウンの松ちゃんがある漫画家について書いていた事も思い出すのです。
「才能ある奴に対してはわしらがいらんこといったらいかん。好きな事を好きなように描かしたらなあかん。」みたいなことをいっていました。

なんかそれがもの凄く当てはまるような…
読者層とか少年ジャンプとか考えずやりたい事を自由にやらせる程、この先生おもしろいモノ描くのかも・・・

やっぱりこの先生の作品はレビューしずらいんだよなぁ・・・

所持巻数 全巻

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-08-22 18:03:20] [修正:2009-08-22 18:03:20] [このレビューのURL]

ここのレビューに誘われて1巻だけ買ってる。レビューはしないでおいたが続きを買おうと思ってしまったのでやる事に決めた。

・・・いつも思っている事だが、
私たち人間は欲望で一杯である。
その気持ちはとどまる事を知らない。
五体満足でいる事や毎日食べて暮らしていける事の幸せを噛みしめて生きていける者は少ない。

自分の上をみればセレブと呼ばれる人がうようよしている。
それを見て私たち多くの庶民は嫉妬する。

いい車が欲しい、いい服を着たい、もっといい暮らしがしたい、あいつらうらやましい、うらやましい、うらやましい・・・

だからと言って仕事、勉学等をもの凄くがんばる事はしない。
そのほとんどの人はもの凄くがんばる事はしないが、もの凄く嫉妬と欲望はあるのだ。

ウシジマくんはそんなちょっとダメなやつらの心を癒してくれる漫画だ。

あぁ、下には下がいるもんだ。俺はこんなに自由に生きているぞ。
会社で上司にボロくそ言われても、異性に全く相手にされなくても、正社員になれずにフリーター続けていても、こいつらよりよっぽどましだぁ!

自分より下のやつらを見下して満足する人間の悲しき性だ。
そして金持ち達は同じように私たちを見下して満足している事だろう・・・。

多分ウシジマくんをみて二度と読みたくないと思った人は、生きている事に感謝し、他人の痛みを自分の事のように感じる素晴らしい人だろう。
ウシジマくん面白れ〜っ!と感じた人は・・・それは・・・

私はこの漫画をコンプリートしようと思っている。
それは単純に漫画大好き人間なだけだからではないのであろう。

そしてこの漫画は、このレビューがかわいくみえるくらいダークだ。

所持巻数 2巻




ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-08-10 01:28:33] [修正:2009-08-10 01:28:33] [このレビューのURL]

高橋留美子先生がめぞんならあだち先生はコレ!
下宿物ラブコメ決定版です。

まさに私の青春ド真ん中にあらわれた名作中の名作、ラストが少し分かりにくいがそれ以外は全く非の打ちどころがありましぇん!
今の人は竹本孝之なんて知らないでしょうねえ・・

ずっと憧れて、ついに大学で下宿してみたら未亡人も同級生の女の子もいなかった。(あたりまえじゃ!)

あだち作品の中ではかすみちゃんが一番ステキだと思います。
(優等生すぎない所が)

所持巻数 全巻

ナイスレビュー: 2

[投稿:2009-07-21 19:01:35] [修正:2009-07-21 20:36:30] [このレビューのURL]

7点 SKET DANCE

ある日息子が言ってきた。
「今度このマンガがテレビではじまる(アニメ化するらしい)んだけど知ってる?」

うおおっん!ついにうちのせがれも他人に漫画を薦めるようになったのかっ!
成長したなぁ、息子よ!(これで良いのか・・?)

どれどれスケットダンス?むっ、私は全スルーしていた漫画だな。しかし息子に薦められて読まぬ親がどこにいようか。
よかろう、全巻読破しようではないか!

えっ、持っていないのを買って欲しい?
はうっ!お前そういう事か!!(やりおるわ)



学園モノと聞いて胸躍る事は私は今もう無い。
学園ギャグ、コメディは少年マンガの定番でありかなりの作品と出合っている為にさすがによっぽどじゃあないと、である。

そのド真ん中、ド定番と言って差し支えない作品がこの「スケットダンス」だ。
基本一話完結だから当たり外れはやはりある。たまにシリアス展開。やはりド定番。

しかししかしさすがにジャンプ連載で生き残っているだけの事はある。
(笑いの)会心の一撃も多くシリアスパートも泣けるレベルの回がありやられた。

ちびっ子は普通に楽しめるし、元ネタが特定できるようなマニアック層も取り込んでいる。
ジャンプの広い読者層に上手く対応している実にソツない漫画といえるか。

ただ笑いの核はほとんどがパロディでありオリジナリティ溢れるギャグは少ない。
関西ノリ、ボケツッコミ等はテレビ界に渦巻くお笑いと同種のものであり「あとのせサクサク」「おれ以外の人間すべて死ねっ」など某有名お笑い芸人のトークネタの影響も強く感じられ「生み出す才能」より「チョイスする才能」を活かした作家さんではなかろうか。

それから単行本で大失敗しているのが「ライナーノーツ」。
これはあとがきとか作品解説とかの類なのだがこれが凄まじくつまらない。(漫画家志望の人が読んだらためになるような内容で一般読者をおいてけぼりにしているのでは?)

しかもそれを一話ごと書いてありテンポ良く連作として読めるギャグ漫画の邪魔をしてしまっている。(話の異なる短編集とかなら良いのだが・・・)
内容も「心に残るお話が出来ました。」とか自画自賛し過ぎ。

自分の描きたいテーマや内容はマンガの中で表現するべきだろう。あとのせサクサクは不要。

とまあ多少ケチもつけたが最初に言ったように総合レベルはそうとう高くファミコン的エピソードの回など大爆笑してしまった。

安心して読める良作。ジャンプ本誌で読んでもいけるはず。

あっ!

ここで気付いたゾ。スケットは亀有のポジションをターゲットオンしているな!
劣化しつつある「記録に残る」漫画に対しボッスン達は「記憶に残る」漫画として立ちはだかる事ができるのか!?

あぶなーい!両さん、うしろ、うしろーっ!!(ドリフのノリで)

もちろん掲載順のことね。






ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-12-05 02:45:35] [修正:2010-12-05 03:27:02] [このレビューのURL]

最強のボクシング漫画は何だ?と問われた時、迷う人は多かろう。
それ程ボクシング漫画に名作は多い。
そんな数ある名作群の中で私が全てのボクシング漫画の頂点だと思っている(思い込んでいる?)のが本作「ライスショルダー」である。

ショッ、ショルダー!(言いたいだけ)

「ふざけるな!」
「ジョーは、竜児は、元気は、一歩はどーした!?」というブーイングも聞こえてきそうだが(私にとっては)本当なんだからしょーがない。

本作には今までの全ての名作の濃いエキスがぎゅううっ、と詰め込まれている。
ジョーのハングリーさや竜児のミラクルパンチや元気の父への愛、一歩のひたむきさなど無論他にもエトセトラエトセトラ。
読んでビックリ見てビックリ、それ程の作品であるのだ。

ただ現在連載中の作品なら何故もっと話題に上らないのか、それにも実は訳がある。

その訳、それは主人公が「女性」(!)だからである。

ショッ、ショルダー!

「女性ボクシング漫画」これだけで敬遠する人は多いのではないだろうか。
もともと作者のファンの私でさえ本作を読むのをためらっていた。ボクシング漫画そのものが「男」達の熱いドラマを描きすぎてきた為に女主人公にためらいを感じてしまう。

中々偏見を解くのは難しいかもしれないが「食わず嫌い」で名作を見過ごしていたりした事を思い出して欲しい。
「囲碁」が分からなくて「ヒカルの碁」を読んでいなかったとか。
「競艇」に興味が無くて「モンキーターン」を読んでいなかったとか。
「萌え」が嫌いで「よつばと!」を読んでいなかったとか。(これは違うか。)

知識が無くても知らないジャンルだったとしても関係なく面白い!それが名作の掟。

「ジャイキリ」はあるし「神なる社長耕作」はあるし「ムッタ」はあるし「へうげ」もある。
そんな今熱い雑誌モーニングで彼らを喰う魅力がそこには確かに存在する。

ショッ、ショルダー!

「わかった、わかった、一歩を読んでいるから終わったらね。」という人はちょっと待って欲しい。
一歩が世界チャンプになるには200巻はかかる。(俺予想)
そんなには待てない。

本作なら初戦で世界チャンプと戦うよ。(おい。)
2戦目も別ランクの世界チャンプと戦うよ。(おいおいおい。)
ザコは相手にしない。それがショルダー。

今が旬の漫画が通りますよ、皆さん!

そのほか「うっちゃれ五所瓦」等作者なかいま先生ファンの方々ももちろん十二分に楽しませる作品にも仕上がっている本作。
もう立ち読みでもいいから。

読め。

ショッ、ショルダー!!







ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-07-01 00:59:59] [修正:2010-07-01 01:20:37] [このレビューのURL]