「Scrooge」さんのページ

総レビュー数: 182レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年07月10日

[ネタバレあり]

魔王ダンテの名前を冠するマンガは2015現在3つ。
魔王ダンテ(永井豪1971)→真・魔王ダンテ(風我明1994)→新魔王ダンテ(永井豪2002)
の順に発表されている。
風我明の真・魔王ダンテは設定や物語が大きく異なり、独立作品と考えたほうがいい。
ここでレビューする新魔王ダンテは1971の旧作を永井豪本人がセルフリメイクしたもの。

その新魔王ダンテだが全く楽しさがなくファンとしては残念。
だが、まがりなりにも完結しているので、作品のメッセージについて好意的な解釈も可能だろう。


ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-02-20 18:55:11] [修正:2015-02-20 18:55:11] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

平凡な少年が魔王ダンテに食われて合体。
はるか昔から続く神と悪魔の戦いに巻き込まれる漫画。

演出がやたら劇画調でサスペンスが強く読者は続きが気になる。
期待をもりあげて登場する魔王ダンテは単純ながら非常にすぐれたデザインで、まさに悪魔そのもの。
おそろしさと滑稽さをあわせもつ魅力的な姿で大暴れしてくれる。

華々しく登場したダンテは神の軍団との壮絶な怪獣バトルを繰り広げる・・・
はずだったが、雑誌の休刊にともない決戦の直前で連載終了。

「神」がエイリアンの侵略者というのが戦いのネタ。
古代の地球にすぐれた文明を築いていた原地球人がおり、
そこに精神体の「神」が宇宙から飛来して原地球人と激しく争う。
「神」は猿に乗り移り進化を促して「人」の軍団を増強。
劣勢となった原地球人は機械や動物と自らを融合させて「悪魔」になっていくという話。
こうして「神」+「人」vs「悪魔」の生存競争を描いているのだが、
ぶっちゃけ設定はどうでもいい。
若者の破壊衝動や大きく強いモノへの憧れ、周囲から逸脱してしまう事の孤独感を娯楽マンガに表現しようとした作品。

点数の7点は説明が必要。魔王ダンテはよくできたマンガではない。
ハッタリは効いているが中身はスカスカだ。それでもテーマが普遍的で
しかも物語冒頭からストレートにぶつけてくるので、すごく続きが読みたくなる。
また物語らしい物語になっていないので妄想の余地が大いにある。
馬脚があらわれる前に手仕舞いしたのが結果としてプラスになり7点。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-02-20 18:34:29] [修正:2015-02-20 18:34:29] [このレビューのURL]