「Scrooge」さんのページ

総レビュー数: 182レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年07月10日

[ネタバレあり]

作者の過去の作品「覚悟のススメ」のキャラクターが登場する。
世界観や作品のテーマは異なっており、直接の続編ではない。

「エグゾスカル 零」は他に類のない珍しいヒーロー物語になっている。
すなわち敵がいない。
ヒーロー物語は、味方を助け敵を倒すものだ。
主に暴力を用いて敵をやっつければ状況が好転する。
目に見える脅威とその排除、それがもたらす不安、安心、爽快感がヒーロー物語の面白さだ。

だが、「エグゾスカル 零」では敵はいない。
「エグゾスカル 零」での人類は絶滅寸前だ。
遠い遠い未来において人類が種族の寿命を迎えている。
もはや人類は滅ぶしかない。そこにヒーローが目覚める。

人類は過去に敵を打ち破ったヒーローを何人も冷凍し保存していた。
人類は滅ぶ、倒せる敵はいない、目覚めたヒーローは人類に何をしてやれるか。
というのが「エグゾスカル 零」のテーマ。

マンガとして「エグゾスカル 零」を評価するとどうしても辛くなる。
テーマ設定が読者にまず解りにくい。
テーマが理解したとして、何も面白くない。

作者はありふれたヒーロー物語の限界を感じ、先を描こうとしたのだろう。
しかし、マンガの先は描くことができなかった。










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[投稿:2015-05-09 13:11:08] [修正:2015-05-09 13:11:08] [このレビューのURL]

主人公は女性の殺し屋。彼女が死刑執行の延期とひきかえに、警察の手ごまとして犯罪者を殺すマンガ。
美少女のドカ出しと派手でグロテスクな暴力描写が作品の面白さ。

どのシーンも絵は丁寧で、美少女もカワイイ。
主人公には底知れなさがあってキャラが立っている。
毎回のアクションもワンパターンでなく、ギミックが凝っている。

だが、マンガ全体としては微妙。
ゴアと美少女の繰り返しが何のためなのかが理解できない。
意味のある物語が欠落して読者は感情移入のしようがない。
結果的に相当に楽しくないマンガになっている。

そもそもマンガに情報を盛り込む力が弱いと感じる。
作者の今後の成長に期待。

ちなみにムルシエラゴとはスペイン語でコウモリのこと。
第1話で、殺人者のくせに政府の手先になっている主人公を指して、
中途半端のコウモリだという場面があるのだが、作品テーマに関係あるのかどうかは不明。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-01-14 11:28:25] [修正:2015-05-07 13:56:39] [このレビューのURL]